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学校・教育とは何か…子どもの視点から教育を捉え直し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは信頼と希望を語ること。いじめ、不登校、ひきこもり、進学進路をはじめ、障害や疾患、ケアやカウンセリング等、トータルに発信します。

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2009/08/31

子どもの心と命のために…旭岳連峰での10人の遭難事故について……北海道旅行から考えたこと…(4)

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「知ることは共に生まれること」(ポール・クローデル)
 connaitre = con + naitre

 旭岳連峰での10人の遭難事故について……北海道旅行から考えたこと…(4)

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▼大雪山系での遭難ニュース
 私達が旅行から戻って1週間後のこと、私達が旅行の最後にロープウエイ
で上った旭岳連邦の山々で(トムラウシ山や美瑛岳)、中高年の登山者達10
名の遭難と死亡のニュースが飛び込んで来た。例年にない異常気象による天
候の急変、中高年中心の登山者集団、北国の登山に似つかわしくない不十分
な装備、そしてガイドの未熟な状況判断…そういうものが重なり合ってあの
遭難事故は起きたようだった。亡くなった人たちはみな道外の道産子ではな
い人たちで、天候によっては真夏でも冬山並みになる北国の山の厳しさを知
らない人たちであった。それに加え、あの人たちは無茶な縦走を激しい風雨
の下で強行したのである。
 私達の場合はあくまでも観光旅行の一環であり、目的がツアー登山とは根
本的に異なる。旭岳山上の散歩にしても1時間で楽に回り切れる全くの観光
客向けのものであった。だから、遭難のニュースには全く驚かされた。私達
が行った時は幸い空も晴れており、山登りの経験のない者でもそれなりに散
策を楽しめたものだ。それでも、山上はガスと噴煙で曇っていて、とても寒
かった! 

▼北海道の自然の予備学習を
 私達はあらかじめ今回の旅行の参加者には特別に時間をとって確認してい
た。世界自然遺産の知床半島を含む今回の北海道東部旅行そのものは朝晩に
多少関東よりは肌寒くなることはあるが、あまり気温差は関係ないこと、特
に富良野などの内陸部は熱しやすく冷めやすい内陸性の気候なので場合によ
っては30度を超えて逆に関東よりも暑くなることもあることなどを伝えて
いた。だから、普段は半袖のシャツでも構わないが、野山を歩くので必ず長
ズボンであること、履き慣れた歩きやすい靴であることなどを徹底させた。
その上で、3日目の旭岳の姿見の池等の山上散策においては長袖のシャツの
着用や防寒具の装備を厳守させたのである。
 勿論、私達は風雨の中での散策までは想定していなかったが(ロープウエ
イそのものが運行しないだろうし)、大体において高度が100m上げるに
つれて温度は0.6度ずつ下がることを、単なる言葉だけではなく子ども達
に当地の現在の麓の温度から割り出す計算をさせていた。そのように、私達
は無謀なことは一切するつもりはなかったし、行く前から山上での自然の厳
しさは認識させていたので、参加者でその用意をしていない者はいなかった。
 

▼自然の体感的理解
 ただ、こういうことは実際に体験していないとやはり感覚的に分かり難い
ところがある(逆に、10人の遭難者の場合には中途半端な経験が仇となった
ところもある)。その点、私達の場合には若い頃から北アルプス等の夏山登
山には何度も挑戦し、縦走もしていたので凡その感覚は把握していた。それ
に、私の場合は高校の卒業までは北海道の東部(北見)で過ごし、その気候
についてはその様々な面を体感している。雌阿寒岳や十勝岳の猛烈な噴火に
よる天変地異(火山灰が止め処なく降り注ぎ、昼間なのに夜中のように暗く
なった)も経験している。十勝岳の夏山登山も行なっている。勿論、冬の北
海道の自然の厳しさも承知している。太陽が隠れれば瞬く間に何もかにもが
ガチガチに凍て付いてしまう。
 だから、自然に対する変な驕りは自分にはない。子どもの頃からいつも大
雪(たいせつ)の山並みは眺めていたし、人もまたこの大きな自然の営みの
中で生かされていることを実感していた。10名の遭難者の中に、そういう自
然に対する畏怖というようなものがあったなら、アホなガイドの指示に諾々
と従うのではなく、あたら命を落とさずに済んだのではないかと思うと実に
残念である。

▼自分の器=旅の土産
 北海道旅行に関する記述は、他にも様々な指摘すべき点はあるが、一応今
回で終わりとする。そして、これはあくまでも私から見た旅行の記録である。
実際に子ども達の一人ひとりは何を見たのだろうか。
 「旅のしおり」にも書いたことだが、「人は自分の器にあったものしか旅
から持ち帰れない」のだ。だから、何を持ち帰ったかによって、その人たち
の器も量られる。しかし、すぐに花実を付けるものもあれば、晩秋や厳冬の
中で花実を付けるものもあるので、軽々しく人を判断することは出来ない。
花実を付けない場合だってあるやも知れぬ。それもまた一つのあり方だろう。
その後の子ども達……どんな花実を付けるか、付けないか…実は誰も分から
ない。それぞれが自分に相応しい成長をすることをただ願うばかりである。
 
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NPO法人教育ネットワーク・ニコラ
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サイト http://www.os.rim.or.jp/~nicolas/
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