▲欧州的登山生活(第82号): 徹夜奮闘の雪上岩登り (ピラー・ロックス) (後編)
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▲ 欧州的登山生活 ▲
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△ 第82号: 徹夜奮闘の雪上岩登り (ピラー・ロックス) (後編)
△発行日: 2008/10/13 △発行者・筆者: まさ (坂野正明)
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まさです。
前回に引続き、湖水地方はピラー・ロックスのハイ・マンへクローデ
ィアと登りに行った時の記録を主題に持ってきています。結果は、
タイトルの通り、なかなか大変な山行になったものでした。クローディ
アは(前回書いた)墜落の時に負った怪我が思ったより悪く、(翌日か
ら屋外の仕事に(根性で)出ていたとは言え)全治に数カ月かかること
になってしまいました(1カ月後にはクライミングを再開していました
が)。その前にクローディアと一緒に行ったスコットランドの山行
(第77〜79号) も大変でしたし、何か僕らのパートナーシップに問題
があるのでしょうか? (苦笑)
後に、英国で標準となっているクライマーのウェブサイトには、僕ら
の登ったまさに同じルートで、雨に降られて垂壁の真ん中で一夜を過
ごす羽目になったケースが報告されていたのを見つけました。そこで
クローディアに
「同ルートで epic(=大変な目にあった山行; 第72号参照) を
経験したのは僕らだけではないようだよ」
とメイルで伝えると、返事に曰く
「それ『こそ』本当に epic ね! 私らのは(epicでなくて)ちょっ
と変わった意味で素晴らしい山行だっただけでなくて?」
畏れ入りました! (Hat off!)
あわせて、僕の愛するピラー山の紹介もしています。お楽しみあれ。
▲目次
△登山記録編 〜〜 徹夜奮闘の雪上岩登り (ピラー・ロックス) (後編)
△英国の山紹介編 〜〜 ピラー (Pillar) 〜〜
△Webページ更新情報
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▲登山記録編 〜〜 徹夜奮闘の雪上岩登り (ピラー・ロックス) (後編)
(前号からのつづき)
50m のメインザイル 1本に、30m の補助ロープとスリングなどを足し
合わせることで、50m ザイル 1本での懸垂下降。 Jordan Gap へ
向けて降りる。 20m 降りたところの巨大なレッジでピッチを切る。
巨石にかけたスリングを支点に、次の懸垂ピッチ。これで下まで降り
られるはずだが……暗くて見えないのでよく分からない。とにかく
降りてみよう。 ―― 実際、45m で下に到着。よかった。
そしてザイルを引くテスト……引けない?! (順番を待つ)クローディ
アに少し調節してもらって、何とか動くようになった。ほっ。
クローディアの懸垂後、ザイルを引いて回収……あれっ? だめだ、
動かない!? 二人がかりで引っ張るもだめ、びくともしない。ザイル
が延びているのが分かるだけで、もう片側が全然動かない。これは
困った……。もう下まで降りられたから命に関わることは何もないの
だが……、ザイルを残していくのは懐に痛過ぎる。
そこでクローディアの提案で滑車システムを作ることに(最高のタイ
ミングの提案に感心)。
―― これが、その後、2時間半にわたる格闘の始まりだった……。
引く側のロープは何本ものロープのつなぎ合わせなので、そのつなぎ
目では、滑車システムを(何度も)再構築する必要があったのが問題を
複雑化していた。システム用の支点も簡単には取れず、とにかく問題
が多かったのだ。とはいえ、少しずつ引っ張ることには成功。
しかし結局、30m のロープが 50m の長さになるまで引っ張ったにも
関わらず、メインザイルの方はびくともしなかった。滑車システムを
根本から二重にしてさらに引っ張る手もなくはないが、時間がかかり
過ぎる。残念至極ながらここで回収を断念することとあいなった……。
ぎんぎんに張りつめた補助ロープにナイフをあてる……やいなや、一
瞬にして切れ、ロープがゴムのように上に飛んでいった。荷重のかか
ったロープを切るのは簡単と聞いてはいたが、本当に恐ろしく易しい
……。こうしてザイルの大部分を残置する羽目に。高くついたものだ。
ツェルトを広げて休憩後、下降開始。午前 1:25。来た時に比べて
さえかなり雪が積もっている。クローディアは墜落の時に捻った膝が
痛む、と言う。慎重に。
やがて積雪がない場所まで降りてちょっとほっとする。
さらに降りて、登山道にあたりまたほっとする。
さらに降りて、林道にあたり、ほっとする。
長い長い下降となった。
駐車場着、午前 5:30。
ここまで起きていると最早ハイな気分。お茶を飲みながら夜明けを
眺める。天幕張って就寝は 7:42。予期せぬ 24時間山行だった。
△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20080411_laked.jis.html
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▲英国の山紹介編 〜〜 ピラー (Pillar) 〜〜
ピラー(Pillar)山は、エナデイル (Ennerdale)の東(南)、ワズデイル
(Wasdale)の北に位置する山です。湖水地方の中で最奥地の山の一つ
と言っていいでしょう。山頂(892m)には、三角柱が立っています。
ピラー山のすぐ北側には、ピラー・ロックス(Pillar Rocks)と呼ばれ
る岩峰(群)があります。顕著な二つのピークがハイ・マン(High Man)
およびロウ・マン(Low Man)と呼ばれ、数々の岩登りのルートがあり
ます。このうちハイ・マンは、イングランドで唯一、岩登り無しには
登れない山として知られます(山の定義は、 Nuttall に依ります)。
ハイ・マンは、 1826年に John Atkinson によって初めて登られまし
た。これは、イングランドで史上初めてのロック・クライミングと
されています。また、1913 年にジョージ・マロリーが初登した
"Mallory's Route (North-West by West)" (現在 HVS 5a) は、当時、
抜群に難しかったルートとして有名です。 (……以上、縮約版)
△以上、全文は以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/laked.html#pillar
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▲Webページ更新情報
△この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu082.html
△「欧州山情報」のページに「インターネット上の情報」の項を
加え、また「湖水地方@イングランドの山情報」のページに
「湖水地方関連リンク」の項を加えました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/mountain.html#uk_info
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/laked.html#summary_links
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▲次回予告
次回は…「ジョー・ブラウンの一日 (カーバー・エッジ)」
See you later!
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◎発行: まさ
WWW page: http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/
email: alpiniste@s78.xrea.com
このメイルマガジンは以下のサイトのシステムで発行しています。
△めろんぱん http://www.melonpan.net/
△melma! http://www.melma.com/
△まぐまぐ! http://www.mag2.com/
メイルマガジンの登録・解除は以下のページからどうぞ。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/
○お便りについて。
歓迎します! お便りはマガジン上で紹介させてもらうかも知れません。
ハンドル名(と差支えなければ居住都道府県)をお書き添えください
(無指定の時は平仮名略字表示にします:「世界の環境ホットニュース」
方式)。逆にもし紹介して欲しく無い場合はその旨、明記下さい。
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