2009/08/22
Scene 90 ~愛とイマジネーションの庭で~ 【ネバーランド】
スクリーンにはさまざまな恋愛風景が描かれています。熱く燃え上がるような恋 もあれば、相手を包み込むような深い愛もあります。このメルマガでは、実際の セリフを織りまぜながら、映画の中の恋愛風景を紹介していきます。 ★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆ Scene 90 「愛とイマジネーションの庭で」 【 ネバーランド 】 Finding Neverland ★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆:★:☆ ◇◆ いち押し!メルマガ ◆◇ ━☆ ━☆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆━ ☆━ ★ 映画トリビア ★ 古今東西の映画トリビアを紹介しているWebサイト 『映画トリビア』に投稿されたトリビアの中から 厳選した面白トリビアをメールマガジンにて配信中です!! ◆読者登録ページURL http://www.mag2.com/m/0001002813.html ◆発行者サイトURL http://www.eigatrivia.com/ ━☆ ━☆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆━ ☆━ ◎“あの名作映画の裏にはこんなエピソードがあったのか~”と感心すること 間違いなし! 「スクリーンに見つけた恋愛風景」で紹介した作品も登場しま すよ。 いつも「スクリーンに見つけた恋愛風景」をご愛読いただき、 ありがとうございます。 第90号の今回は、心に静かに滲みる作品【ネバーランド】をご紹介します。 “ピーター・パン”の生みの親ジェームズ・バリの物語が、みずみずしいタッチ で描かれています。名作誕生の裏には、ある家族との温かい交流が存在しまし た。子どもの心を忘れずイマジネーションを大切にしながら生きることのすばら しさが、全編に表現された感動作です。 --◇◆ 目 次 ◆◇------------------------- 1. 基本情報 2. 見どころ 3. 「愛とイマジネーションの庭で」の分析 4. ヒロインのセリフから 5. 裏話 ------------------------------------ 1. 基本情報 ■主な出演: (▲=男優/☆=女優) ▲ジョニー・デップ ・・・ ▲ジェームズ・マシュー・バリ ☆ケイト・ウィンスレット ・・・ ☆シルヴィア・ルウェリン・デイヴィズ ☆ジュリー・クリスティ ・・・ ☆デュ・モーリエ夫人(シルヴィアの母) ▲ダスティン・ホフマン ・・・ ▲チャールズ・フローマン(興行主) ☆ラダ・ミッチェル ・・・ ☆メアリー・アンセル・バリ ▲フレディ・ハイモア ・・・ ▲ピーター・デイヴィズ ■監督: マーク・フォースター ■2004年製作・イギリス=アメリカ(2005年日本公開) ■ストーリー: 1903年イギリス・ロンドン。劇作家のジェームズ・バリは、近頃ヒット作に恵ま れず突破口を求めていました。いつものように散歩と執筆を兼ねて訪れたケンジ ントン公園で、彼はある一家と出会います。夫を癌で亡くしたシルヴィア・デイ ヴィズ夫人と、4人の息子たちでした。楽しそうにごっこ遊びに興じる彼らに心惹 かれたジェームズは、早速その日から一家との交流を始めます。 公園で凧を揚げたり、デイヴィズ家の庭でインディアンごっこをしたり、子ども たちの遊びにジェームズも率先して参加します。シルヴィアはいつも温かく優し い笑みを浮かべながら、そんな彼らを見守っているのでした。 ジェームズは特に、三男のピーターを気にかけていました。父親を亡くして以来 傷つくことを恐れて早く大人になろうとしているピーターに、幼い頃の自分を重 ねていたのです。2人で会話するうちに、ピーターはジェームズに心を開くように なります。 一家はジェームズの山荘で、ひと夏を過ごすことになりました。楽しい時間が流 れる中、ジェームズのイマジネーションはひとつの形に結集します。こうして完 成したのが、“ピーター・パン”でした。 ところが、かねてよりすれ違っていた妻メアリーは、一家に肩入れするジェーム ズを理解できず家を出て行ってしまいます。さらに、心の拠り所であるシルヴィ アまでもが、病魔に侵されてしまいます。 そして迎えた“ピーター・パン”の舞台初日。はたして、ジェームズの物語は観 客に受け入れられるのでしょうか。そして、弱っていくシルヴィアにジェームズ が贈ったものとは・・・ ★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’° 2. 見どころ 本作の邦題は【ネバーランド】ですが、原題は【Finding Neverland】つまり「ネ バーランドを探して」になります。“ネバーランド”とは“ピーター・パン”に 登場する空想の国で、迷子になった子どもたちが年を取ることなく、妖精たちと 楽しく暮らしています。“ネバーランド”に行ってみたい。みなさん一度はそう 思ったことがあるのでは? どうしたら行けるのか、本作を観ればわかるかもし れません。 <事実に着想を得た物語>である【ネバーランド】は、“ピーター・パン”の作 者ジェームズ・マシュー・バリの伝記映画でもあります。伝記映画といえば、当 メルマガではこれまで第28号【グレン・ミラー物語】、第68号【ミス・ポター】 を扱ってきました。本作は“ピーター・パン”誕生前後のジェームズの物語に限 定し、内容的にも彼の人生を忠実に再現しているとは言い難い点があります。 フィクショナルな部分もあることを十分に理解しながら鑑賞してください。 主役のジェームズを演じたのは、今や押しも押されもせぬハリウッドの大スター ジョニー・デップです。もともと演技力には定評のあった彼ですが、2003年公開 の娯楽大作【パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち】で超個性的な 海賊ジャック・スパロウを演じ、一躍スターダムに躍り出ました。同作では、ア カデミー主演男優賞にもノミネートされました。またメガヒットとなった【パイ レーツ・オブ・カリビアン】は、3作までシリーズ化されました。2009年現在、4 作目の製作話が進んでいるそうです。 その後もジョニーはヒットだけを視野に入れることなく、自己の信念に基づいて 作品選びをしながら、確実に人気と実力を高めてきました。【リバティーン】 (2004年)【チャーリーとチョコレート工場】(2005年)【スウィーニー・ トッド フリート街の悪魔の理髪師】(2007年/ゴールデングローブ男優賞<コ メディ/ミュージカル部門>獲得)などに出演しています。 【ネバーランド】でも、ジョニーはアカデミー主演男優賞にノミネートされまし た。彼の演じたジェームズ・バリは、終始穏やかな物腰。感情を露にするような ことは決してないのですが、秘めたる情熱や意思の強さが十分に伝わってきま す。知性にあふれているのに、おどけたりひょうひょうとしていたり、周りの人 を和ませながら自分も人生を楽しむという姿勢が感じられ、とても好感が持てま す。実在の人物を、自分のキャラクターとして見事に捉えたジョニーの力量を存 分に感じてください。その上、1900年代初頭の英国紳士ファッションに身を包ん だ彼のステキなことと言ったら! ときめきます♪ 次に触れたいのは、競演陣の群を抜いた豪華さです。シルヴィアを演じたケイト ・ウィンスレットは、ご承知のとおり【愛を読むひと】で、今年度(2009年)の アカデミー主演女優賞を獲得しています。当メルマガでは第34号【ホリデイ】、 第50号【タイタニック】、第56号【リトル・チルドレン】の3回にわたりケイトを 絶賛してきました。 ジョニーに負けず劣らず、どんな役でもキャラクターを理解した的確な演技を体 当たりで披露するケイトには、感服するばかりです。本作のシルヴィアは、どち らかというと地味な役柄。母性の塊のような女性でありながら、誰よりも夢や冒 険を愛する少女の心を持っていることが伝わります。ラストに近づくにつれ、内 面からほとばしるような演技を披露してくれます。 その他にもビッグ・スターが大集結です。まずは、1960年代から活躍を続ける大 スター、ダスティン・ホフマン。1979年の【クレイマー、クレイマー】および 1988年の【レインマン】の2度にわたり、アカデミー主演男優賞を受賞していま す。演技力や役作りという点では、ある意味ジョニー・デップと同じ路線。ジョ ニーの先輩ともいうべき存在かもしれません。今回は興行主を演じています。 ジェームズの理解者である長年の友人は、ウィットに富んだ人物でした。出番は そう多くありませんが、味わいある演技が印象に残ります。 次に挙げるのは、ジュリー・クリスティ。1965年【ダーリング】で20代のうちに アカデミー主演女優賞を受賞したジュリーは、40年以上も第一線で活躍を続ける 息の長い女優です。今回演じるシルヴィアの母親は、娘と孫たちの幸せを願いつ つも規律と常識を押し付けて煙たがられるという、ある意味損な役どころです。 でも、間違いなく彼女の存在が作品を引き締めています。 そして、これからのハリウッドを担うスターとして、もっとも期待されている ティーンエイジ俳優フレディ・ハイモアの登場です。撮影当時12歳でした。7歳か ら俳優として活躍するイギリス出身のフレディは、愛らしいルックスとしっかり とした演技力を持ち合わせています。彼の出世作となったのが、この【ネバーラ ンド】でした。 あどけなくかわいらしい表情を見せるときと、感情を激しく吐露するときとを、 フレディは巧みに演じ分けています。ジョニーも彼の演技を絶賛し、【チャー リーとチョコレート工場】に推薦したそうです。 ほかにもまだまだたくさんの見どころがあります。特にピーター・パンや子ども たちが飛ぶ場面、グッときますよ。お手元にハンカチのご用意を。夏の終わりに ぜひ観ていただきたい作品です。 ★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’° 3. 「愛とイマジネーションの庭で」の分析 1903年のロンドン。ケンジントン公園での出会いをきっかけに、ジェームズとデ イヴィズ一家の交流が始まります。ジェームズは4人の子どもたちの先頭に立っ て、いろいろな設定で遊びを展開します。 母親のシルヴィアは、その様子をいつもにこやかに見守っていました。時には公 園で、時には庭で家事をしながら。腕白な男の子4人の世話に追われ、収入もなく 実母に生活の面倒をみてもらっている状況なのに、包み込むような笑顔で子ども たちを勇気づけるシルヴィアは、ジェームズの目にもまぶしく映っていました。 ある夜、ベッドの上でピョンピョン跳ねる4人を見て、ジェームズにイマジネー ションが湧きます。それは、1人ずつ窓から空へと飛んでいく光景でした。 ジェームズは日ごろから、空想の世界を楽しまない三男ピーターを気にかけてい ました。『ピーターは早く大人になろうとしてる。大人になれば傷つかずに済む と思ってる』と。 ジェームズは、ピーターぐらいの時に兄を亡くしました。兄を溺愛していた母は ショックで寝込んでしまいます。どうにかして母を慰めたかったジェームズは、 兄の服に身を包みます。『母は初めてちゃんと私の顔を見た。あの瞬間私は大人 になった。兄はネバーランドへ旅立った』シルヴィアは、初めて聞く名前に興味 を示します。『どんな所なの? ネバーランドって』『いつか連れていこう』 ジェームズは約束します。 その夏、一家はジェームズの山荘で過ごします。緑輝く庭で、ジェームズと子ど もたちは海賊ごっこに興じます。シルヴィアも一緒に。ジェームズは、楽しい時 間を過ごした記憶をひとつの物語として完成させます。それは、新作劇“ピー ター・パン”として発表されることになります。 ところが、非情な運命がジェームズたちに忍び寄っていました。シルヴィアが 原因不明の咳をするようになり、しまいには呼吸困難に陥ってしまうのです。医 者は、詳しい検査をしないと病名がわからないと告げます。 ピーターは『大人のウソはウンザリだ』と、母の病名を語らないジェームズに怒 りをぶつけます。『“パパと釣りに行こう”とママは言ったけど翌朝パパは死ん だ』ピーターには、期待を裏切られ父を失い傷ついた経験がありました。『あな たはくだらない作り話をして現実をごまかすだけだ』声を張り上げるピーターに 『君にはウソはつかない』とジェームズは約束します。 帰宅したジェームズに、今度は妻のメアリーが厳しい視線を向けます。夫婦の気 持ちはかなり前からすれ違っており、デイヴィズ一家の登場でメアリーの孤独感 はますます募っていました。メアリーはジェームズの日記をめくり、シルヴィア への想いを探そうとします。しかし、それは日記には書かれていませんでした。 代わりにメアリーは知ります。夫がデイヴィズ一家と接する中で、ネバーランド を見つけたことを。『たった一度でいいから連れていってほしかった』『君に見 てもらおうと努力した。結婚したら君と大冒険に旅立てると思っていた』『あな たはいつもいなかった。私など見ようともせず空想に浸っていたわ』 家具を置き換えて家を飾ったり、社交界で活躍したかったメアリー。自然の中を 冒険し、空想の生き物たちと無邪気に戯れたかったジェームズ。いつしか人生の 目的は全く別のものとなり、相手を理解しようという気持ちすらお互いに失くし ていたのでした。数日後、メアリーはジェームズの元から去っていきます。 いよいよ“ピーター・パン”が初日を迎えます。劇場には大勢の観客が訪れま す。ジェームズが招待した、20人余りの孤児たちもやって来ていました。しかし デイヴィズ家から来たのは、ピーター1人でした。家族全員で行こうとしていた 矢先、シルヴィアが倒れてしまったのです。劇が『どうだったか話して聞かせ て』という母の願いを聞き入れ、ピーターは1人で来たのでした。 これを聞いたジェームズは、矢も盾もたまらずシルヴィアの元へ向かいます。彼 の姿を見たシルヴィアは、とても驚きます。劇作家が初日の舞台を見ないなど、 あってはならないことでした。大丈夫だと強調する彼女に、ジェームズはもう “フリ”をすることはやめるよう諭します。 すると、シルヴィアは『あなたが“フリ”を教えたのよ。信じれば現実を変えら れると』と、ジェームズが家族の一員のようにかけがえのない存在になっている ことを告白します。自分の命が長くないことを察していたシルヴィアは、最後ま でずっとジェームズと一緒にいることを望んだのです。 ジェームズも同じ気持ちでした。そっとシルヴィアの手を握ります。一家との交 流は、子どもたちが冒険心とイマジネーションを駆り立ててくれる存在だっただ けでなく、シルヴィアの母性にあふれた微笑みに、やすらぎを見出していたか ら。ジェームズも、シルヴィアを大切な人と感じていたのでした。 その頃、劇場は大変な盛り上がりを見せていました。孤児たちが目を輝かせなが ら芝居を見て笑うので、いかめしい表情で見つめていた大人たちもつられて笑み を見せ始め、やがて劇場全体が感嘆の声であふれかえるのでした。 幕が引けてからのパーティーで、ジェームズは賞賛の嵐に包まれます。ピーター は、『ぼくたちの物語だね。夏の冒険。夢のようだよ。ありがとう』とジェーム ズにお礼を言います。周りにいた人たちは、この少年こそ“ピーター・パン”の モデルなのかと色めきますが、ピーターはきっぱりと言います。『ピーター・パ ンはこの人だ』視線の先にいたのはもちろん、ジェームズでした。 数日後、シルヴィアはかなり衰弱しベッドから起き上がれなくなっていました。 ジェームズはデイヴィズ家に俳優や楽団を連れて、シルヴィアのための舞台を作 り上げます。楽団の生演奏の中、シルヴィアは子どもたちに囲まれジェームズと 手を握り合い、食い入るように舞台を見つめていました。 妖精のティンカーベルはピーター・パンを救うため、毒が入った薬を飲み瀕死の 状態になります。ピーター・パンは言います。『もし子供たちが妖精を信じるな らまた元気になれると思う』そして、シルヴィアたちに問いかけます。『妖精を 信じますか? 信じるなら手をたたいて』みんなは、精一杯手をたたきます。 『ありがとう皆さん』ピーター・パンがそう言った途端、後ろの幕が開きます。 現れたのは・・・ネバーランドでした。色とりどりの花が咲き乱れ、妖精や空想 の世界の生き物たちが楽しそうに遊んでいます。インディアンも海賊もいます。 シルヴィアは感激のあまり、両手を顔の前で合わせ涙ぐみます。ジェームズが連 れていくと約束してくれたネバーランド。こんなに素敵なところだったの・・・ シルヴィアは子どもたちに手を引かれ、ネバーランドの中へと入っていきます。 デイヴィズ家の庭に、愛とイマジネーションの力で作られたネバーランド。シル ヴィアは確かに、そこに立っていました。その後・・・ ネバーランドは、幼くして死んでしまった子どもたちが歳を取ることなく遊んで いる世界。子どもに会いたくなった親は、いつでも会いにいけます。ネバーラン ドを心の中に思い描きさえすれば。 さらに、親や兄弟を亡くした人、友人やペットを亡くした人、夢をなくした人で さえ、大切な存在がネバーランドという幸せの国にいるとわかれば、悲しみを乗 り越えることができます。自分から訪ねていけるのですから。 ネバーランドは、誰もが必ず見つけることができます。イマジネーションがあれ ば、心から信じる力があれば。 *『 』は実際のセリフです。 ★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’° 4. ヒロインのセリフから ★元気なフリをやめるよう、ジェームズに言われたシルヴィア。涙をためながら 想いのたけを伝えます。 You brought pretending into this family, James. You showed us we can change things by simply believing them to be different. But the things that matter. We've pretended for some time now that you're a part of this family, haven't we? You've come to mean so much to us all that now, it doesn't matter if it's true. And even if it isn't true, even if that can never be... I need to go on pretending... until the end... with you. 『あなたが私たちに“フリ”を教えたのよ。信じてさえいれば、現実を違うもの に変えられるって。でも大事なことよ。私たちは長いことフリをしてるわ。あな たが家族の一員だと。わかるでしょ? 私たちにとって、あなたはとても大切な 存在なの。だから、もう現実なんてどうでもいい。たとえ現実が違っていても、 叶わぬ願いでも。私はフリを続けたいの。最後まで・・・あなたと』 ◎シルヴィアがジェームズへの想いを打ち明けたのは、このときが初めてです。 すでに2人の心は通い合っていましたが、言葉という形で結ばれた瞬間でした。 シルヴィアの状況を考えると、胸が締め付けられるほど切ない告白です。 ★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’°★,。:’°☆,。:’° 5. 裏話 【ネバーランド】でも描かれているように、“ピーター・パン”の誕生には、 ジェームズとデイヴィズ一家との交流が欠かせないものでした。 映画とは異なり、その交流はデイヴィズ氏の存命中からだったようです。デイ ヴィズ氏は1906年、シルヴィアは1910年、共に癌で亡くなっています。デイヴィ ズ氏の死後、妻とは離婚していたジェームズは、シルヴィアとの結婚を真剣に望 みましたが叶わぬ願いに終わりました。 ジェームズが初めてデイヴィズ一家と出会った頃、子どもは男の子3人でした。そ の後2人の男の子が誕生し、5人兄弟となったのです。“ピーター・パン”のモデ ルとされるのは、実際には三男ピーターではなく、長男のジョージだったと言わ れています。ジェームズのお気に入りは、四男のマイケルだったとも。 それでも、彼が自分の戯曲の主人公に「ピーター」という名をつけたのはゆるぎ ない事実。年に似合わず大人びていたピーターに、子どもらしさを忘れないでほ しいという願いからだったのかもしれません。いずれにしても、ジェームズがこ の一家全員を好きだったのは間違いないようです。 なお本作とはまったく味わいが違いますが、ディズニーアニメの【ピーター・パ ン】(1953年)、スティーヴン・スピルバーグ監督の【フック】(1991年)も、 この機会にぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。 ------------------------------------ いかがでしたか? この週末、ぜひ【ネバーランド】を観てくださいね。 次回はどんな映画の中に恋愛風景を見つけましょうか。 次回の配送は8月31日(月)を予定しています。 どうぞお楽しみに。 ◇◆ バックナンバー ◆◇ ※今号の中に登場したメルマガです。 第28号 ~最大の理解者~【グレン・ミラー物語】 2007.11.3発行 http://archive.mag2.com/0000232371/20071103103632000.html 第34号 ~新しい環境で待っていた恋~【ホリデイ】 2007.12.17発行 http://archive.mag2.com/0000232371/20071217064049000.html 第50号 ~人生を変えた運命の恋~【タイタニック】 2008.4.18発行 http://archive.mag2.com/0000232371/20080418131638000.html 第56号 ~自分を探して、愛を求めて~【リトル・チルドレン】 2008.5.31発行 http://archive.mag2.com/0000232371/20080531164648000.html 第68号 ~夢が育てた愛~【ミス・ポター】 2008.9.15発行 http://archive.mag2.com/0000232371/20080915204803000.html ◇◆ 今回紹介の映画 ◆◇ ※商品の金額は、メルマガ発行日現在のものです。後日変更になる場合がありま すのでご了承ください。 ☆★ DVD ★☆ ネバーランド [DVD] ロープライス \680 http://www.amazon.co.jp/dp/B000FHIVWM/ref=nosim/?tag=dreamer312-22 HOOK COLLECTOR'S EDITION [DVD] ロープライス \1,217 http://www.amazon.co.jp/dp/B0026R9HO0/ref=nosim/?tag=dreamer312-22 ◎スピルバーグ版のピーター・パン物語。主な出演:ロビン・ウィリアムズ、 ダスティン・ホフマン、ジュリア・ロバーツ ピーターパン プラチナ・エディション [DVD] ロープライス \2,590 http://www.amazon.co.jp/dp/B000LPS3LM/ref=nosim/?tag=dreamer312-22 ◎おなじみ、ディズニーアニメーションのピーター・パンです。 発行者: dreamy(翻訳家) 発行者サイト: http://ivory.ap.teacup.com/dreamer312/ みなさまからのご意見・ご感想をお待ちしています。 採り上げてほしい作品もお知らせください。 メールは下記のアドレスまで: soup710@yahoo.co.jp 協力: 聖


