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公開中の新作を中心にわかりやすく、かつ踏み込んだレビューとコラムをお送りします。どちらかというと娯楽性より作品性重視の視点です。バックナンバーもご覧いただき、よろしければぜひ。

  • 発行周期 月3~4回
  • 最新号 2009/11/18
  • 部数 561部
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2009/09/10

シネマトコラムvol.101「サブウェイ123」レビュー

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シネマトコラム vol.101 (2009.9.10)

 *新作レビュー「サブウェイ123 激突」
 *次号予告
 *映画以外のコト You Tube紹介「たむらぱん」
  
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*新作レビュー
「サブウェイ123  激突」 トニー・スコット監督 (米)
デンゼル・ワシントン、ジョン・トラボルタほか出演

 1974年のサスペンス作品のリメイク。同オリジナルは、以前フジテレビが製作して
大ヒットした「交渉人・間下正義」のモチーフとも云われている。
 白昼のニューヨークで、武装した男たちが地下鉄を乗っ取る。”ライダー”と名乗
る主犯の男(ジョン・トラボルタ)は、偶然無線を担当していた運転司令室のガーバー
(デンゼル・ワシントン)を要求の取次ぎ役に指名する。一両だけ切り離した車両を見
通しの良い所に停車させ、19人の乗客とともに篭城を続ける犯人たちは、なぜかニュ
ーヨーク市長に対話と身代金の調達をさせることにこだわる。警察の不手際で、犠牲
者が出始め、指定されたタイムリミットまで時間がない状況の中、ライダーは最後の
取引として、ガーバーに車両まで金を運ベ、と要求、意を決したガーバーは単身、彼
らのもとに向かう……。

 予告編はそそられるものがあったのだが、残念ながらちょっと肩すかし気味の出来
だ。まず演出が非常にわざとらしく、特に前半の衝撃性を煽るような瞬間の早回しと
効果音がくどすぎてるし、カーチェイスならぬ警官隊の暴走と”自爆”は興醒めであ
る。
アクションとしても毎度お馴染みのパターンで、今さらこの程度ではハラハラもしな
い。このテのサスペンス作品はどこか一つくらい斬新なアングルや、おおっ、という
トリックが必ずあるものだが、それもない。
 そして映画の大半を占め本作の売りであるはずの、ガーバーとライダーのやり取り
も、緊張感はあるものの息詰まる心理戦というほど深くはない。世を捨て自暴自棄に
みえる主犯のライダーの犯行の目的は後半明かされるが、これが拍子抜けするくらい
俗っぽく、せっかくの中盤の独白が薄れてしまうのが惜しい。犯罪サスペンスでは、
犯人の人物像と背景は重要な要素なのだが、本作はその厚みがない。
肝心のガーバーも、収賄疑惑で降格された設定だが、それについての事実関係は結局
わからずじまい。そして終盤、銃を構えて犯人を追うガーバーは、どうみても刑事そ
のもの。妻と娘のもとに無事に帰ることを願う地下鉄職員なら、職務以上のことはし
ないだろう。突然進んでヒーローになってしまう主人公には明らかに無理があり、や
はり行動に必然性が見当たらない。

 現実にはニューヨークの警察の精鋭部隊はこんなにトロくないだろうし、至近距離
にいてこれだけ隙の多い犯人たちなら、突入するか、狙撃命令が出るはず。アメリカ
は犠牲者が出た時点で、直ちに武力による解決を選択するだろう。

 主演の2人は共に存在感たっぷりだ。デンゼル・ワシントンはいつもながら表情に
力があり相変わらずの好演ぶりだが、ジョン・トラボルタも今回は自らの不満とつま
づきの人生を振り返る味のある語りと、一転狂気に満ちた感情を爆発させる激高ぶり
の対比をうまく演じ分けている。他のキャストにも不足はない。つまりこの映画のも
の足りなさの原因は、俳優ではなく、脚本と演出にあるのだ。

 というわけで珍しくエンドロールの途中で席を立った。平日だったが、宣伝が行き
届いているせいか、かなり混んでいて、真ん中から後ろはほぼ満員だったが、やはり
すぐ退席する人が通路にあふれた。みんなけっこう期待してたんだろうな、きっと。
ま、こういうこともあります。

*↓「サブウェイ123 激突」公式サイト(予告編も見られます)
http://www.sonypictures.jp/movies/thetakingofpelham123/

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*次号予告
次号新作レビューは、「ノーボーイズ、ノークライ」を取り上げる予定です。

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*映画以外のコト
 前回通算100号ということでコメントを下さった皆さん、ありがとうございました。
さて、いただいたご要望が多かったのは映画についてではなく、なんと96号で触れた
「You Tube」についてでした。(笑) 「今のおすすめは?」というご質問、「リンク
貼ってくれなきゃ見ないよ」というご意見、映画と関係なくてもついでにメルマガ内
で紹介したらどうか、というご提案をいただきました。
 You Tubeは自由に動画を公開、閲覧出来る便利なシステムですが、中には著作権や
使用許可を侵害したまま公開しているものもあり、観る側にはその合否がわからない
ため、もし紹介した動画が権利を害していたらイヤだな、と思いリンクを付けること
をためらってきました。しかし皆様の要望もいただきましたので、内容に問題なく一
定期間公開されているものに限り、不定期で紹介していこうと思います。
ジャンルは音楽が中心になると思います。映画以上に、音楽は個人の好みですので、
あくまでも筆者個人のおすすめということで、ご閲覧下さい。
 
 まず本日は、96号で触れたシンガーソングライター「たむらぱん」です。
岐阜県高山市出身の28歳、小柄でユニークなキャラの女性アーチストです。音楽事務
所に所属するも芽が出ず、ライブも10人くらいしか入らない時期も。後がない彼女が
取った作戦はSNSサイト「My Space」で一人ずつメールを書いて曲を聴いてもらうこ
と。これが効を奏し次第にファンが増えて話題となり、一昨年ついにメジャーデビュ
ー。そんな苦労が信じられないほど、楽曲の能力は高く、耳に残るメロディーと疾走
感のあるテンポ、まっすぐ伸びるボーカルが魅力です。ある程度年齢層の高い人にも
合うと思います。とりあえず下記の2曲をおすすめします。

「ちゃりんこ」(2009年サードシングル)
http://www.youtube.com/watch?v=UvQxxt9hbfI&feature=related

「ゼロ」(2008年セカンドシングル)
http://www.youtube.com/watch?v=BshNY4w1cMM&feature=related

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シネマトコラム

 発行者 上間秀彦
連絡先 g-note.uema@nifty.com
 『まぐまぐ』感想フォーム↓
http://form.mag2.com/trigawiowo

 発行板
*『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 
配信中止はこちら→ http://www.mag2.com/m/0000231303.html 

 *『めろんぱん』http://www.melonpan.net/index.html
  配信中止はこちら→ http://www.melonpan.net/mag.php?010476  

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