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公開中の新作を中心にわかりやすく、かつ踏み込んだレビューとコラムをお送りします。どちらかというと娯楽性より作品性重視の視点です。バックナンバーもご覧いただき、よろしければぜひ。

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  • 最新号 2009/12/17
  • 部数 570部
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2008/12/30

シネマトコラムvol.78「ラースと、その彼女」レビュー

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シネマトコラム vol.78 (2008.12.30)

 *新作レビュー「ラースと、その彼女」
 *次号予告

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*新作レビュー「ラースと、その彼女」
クレイグ・ギレスビー監督・米
ライアン・ゴズリング、ポール・シュナイダー、エミリー・モーティマー
ほか出演

雪に覆われた北米の田舎町。28歳のラース(ライアン・ゴズリング)は純粋
で優しい好青年だが未だに彼女がいない。心配する隣家の兄ガス(ポール・
シュナイダー)とその妻カリン(エミリー・モーティマー)に、ある日突然「
紹介したい人がいる」と言ってラースが連れてきたのは、なんと等身大のリ
アルドール”ビアンカ”だった。
人間のように“彼女”に接するラースをみて兄夫婦は精神の異常を疑い、パ
ーマン女医(パトリシア・クラークソン)に診察を依頼する。女医のアドバ
イスは「ラースと共に人形を人のように受け入れ接すること」。
唖然とする兄夫婦だが、やがて会社の同僚も地域の人たちも理解を示し、奇
妙な”ビアンカ効果”が生まれ、そしてラースにも変化が訪れる……。

ラースとビアンカのツーショットからして一度みたら忘れないインパクトで
設定の斬新さが映え、のどかで普通の町の人々との対比が鮮やかである。
あまりにも善良な人たちに囲まれ、映画の中だから成立する出来過ぎの話の
ような気もするが、ビアンカの登場で周囲の人々にも波及効果が生まれたり、
ラースのこうなるまでの生い立ちや過去のトラウマなど、主人公の背景を丹
念に取り上げるなど周辺事情の描写にぬかりがなく、いろいろな角度で楽し
める作品である。

ライアン・ゴズリング演じるラースが実にイイ味を出していて、主役が実に
主役らしい存在感を醸し出している。クールなようで理解のある兄ガス役の
ポール・シュナイダーも、義弟想いのカリン役エミリー・モーティマーの
2人も好演、そして”ラースが自分で決めたこと”を見守るパーマン医師役、
パトリシア・クラークソンも光る。

ラースと、彼に思いを寄せる同僚マーゴ(ケリー・ガーナー)とのボウリン
グ場でのシーンは、ぎこちなく、しかし誠実なこの映画の本質が現れてい
るように思えた。

“解剖学的にもきわめて精密に出来ている”リアルドール(ラブドールとも
いう)だが、内容にエロさはなく、冬の季節感に満ちたヒューマンでハート
フルな優等生作品である。

「ラースと、その彼女」公式サイト(予告編もみられます) ↓
http://lars-movie.com/

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*次号予告
次号は新作レビューはお休みし、2008年の映画ベストテンを発表します。
年明け早々の発行予定ですのでお楽しみに。今年も「シネマトコラム」に
お付き合いいただきありがとうございました。それでは皆様良いお年を!

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シネマトコラム

 発行者 上間秀彦
  連絡先 g-note.uema@nifty.com
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