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2009/10/12

★実践プロマネ[データ管理(2)]★

2009/10/12 No.128
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     (プロマネ経験からの実践的なアドバイス)

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データのインテグリティを確保するために、完全で効率的なデータバックア
ップが重要になります。

単なるコピーと異なり、バックアップはアーカイブ属性を利用します。

アーカイブ属性とは「ファイルごとに持っているバックアップ実施・未実施
の情報」です。

アーカイブ属性は、バックアップの仕組みを理解するために必要な知識です。

バックアップには「フルバックアップ」、「差分バックアップ」、「増分バ
ックアップ」の3種類があります。

バックアップを実施する際に、「どのファイルを対象にするか」、「アーカ
イブ属性をどのように扱うか」を考慮します。

大量のデータをバックアップする場合、定期的に「フルバックアップ」を行
い、あとは「差分バックアップ」を実行するという方法が一般的です。

「増分バックアップ」は時間とディスク領域の両面で効率的です。しかし、
バックアップの形式上、リストア作業が面倒になります。

ネットワーク上の複数のサーバの「通常バックアップ」は、サーバごとに曜
日をずらすなどにより、ネットワークの負荷を軽減と作業時間の平準化を図
ることができます。



それでは、データ管理のマネジメントガイドラインと成熟度モデルについて
確認していきます。


【マネジメントガイドライン】


データ管理の達成目標とその評価指標を以下に示します。
(↑↓測定)は達成目標とその評価指標の関係を表します。
(↓設定)はIT、プロセス、アクティビティの関係を表します。

★IT
達成目標 
 ・情報利用の最適化
 ・重要かつ機密の情報が、当該情報へのアクセスを許可されていないユー
  ザに開示されないようにすること
 ・ITの法令へのコンプライアンスの確保
(↑↓測定)
評価指標
 ・ビジネスプロセスにとって重要なデータを復元できない状況の発生回数
 ・データの可用性に対するユーザ満足度の割合
 ・保管管理の問題に起因する法規制違反のインシデント件数

(↓設定)

★プロセス
達成目標
 ・保管データのインテグリティ、正確性、有効性、および可用性の維持
 ・メディア廃棄時のデータのセキュリティ確保
 ・保管メディアの効果的な管理
(↑↓測定)
評価指標
 ・成功したデータ復元の割合
 ・メディア廃棄後に機密データが読み取られたインシデントの件数
 ・記憶装置の容量不足に起因するダウンタイムの発生件数またはデータの
  インテグリティに関するインシデントの件数

(↓設定)

★アクティビティ
達成目標
 ・データのバックアップと復元のテスト
 ・オンサイトと遠隔地におけるデータ保管の管理
 ・データと機器の安全な廃棄
(↑↓測定)
評価指標
 ・バックアップメディアのテスト実施頻度
 ・データ復元に要する平均時間


【成熟度モデル】


「情報の利用を最適化し、要求に応じた情報の可用性を保証する。」という
ITに対するビジネス要件です。

このビジネス要件を満たす上で、「データ管理」プロセスにおける管理の成
熟度は、以下のとおりです。


成熟度0 -不在-

データが企業の資源や資産であるとは認識されていません。

データのオーナシップが割り当てられていないか、データ管理の説明責任者
が存在しません。

データの品質とセキュリティレベルが非常に低いか、またはまったく確保さ
れていません。


成熟度1 -初期/その場対応-

組織は、効果的なデータ管理の必要性を認識しています。

データ管理に関する具体的なセキュリティ要件は、その場に応じたアプロー
チがとられており、正式に周知された手続が整備されていません。

データ管理に関する具体的な研修が実施されていません。

データ管理に関する責任の所在が明確ではありません。

バックアップ/復元手続と廃棄方法については整備されています。


成熟度2 -再現性はあるが直感的-

効果的なデータ管理の必要性が組織全体で認識されています。

ハイレベルなデータのオーナシップが割り当てられるようになってきていま
す。

主要な要員によってデータ管理におけるセキュリティ要件が文書化されてい
ます。

IT部門内で、データ管理の主要なアクティビティ(たとえばバックアップ、
復元、廃棄)に対してある程度のモニタリングが実施されています。

データ管理の実行責任が、主要なITスタッフメンバーに非公式に割り当て
られています。


成熟度3 -定められたプロセスがある-

IT部門内と組織全体でのデータ管理の必要性が理解され、受け入れられて
います。

データ管理の実行責任が規定されています。

インテグリティとセキュリティのコントロールに責任を持つグループにデー
タのオーナシップが割り当てられています。

IT部門内でデータ管理手続が正式に定められており、機器のバックアップ
/復元および廃棄のための何らかのツールが利用されています。

データ管理に対するある程度のモニタリングが整備されています。

基本的な成果達成指標が定義されています。

データ管理スタッフメンバーの研修が整備されつつあります。


成熟度4 -管理され、測定可能である-

データ管理の必要性が組織内で理解され、必要な対応を取ることが受け入れ
られています。

データのオーナシップと管理の責任が組織内で明確に定義され、割り当てら
れており、周知されています。

手続が正式に決められて広く認識されており、知識が共有されています。

現存するツールが利用されるようになってきています。

達成目標と成果達成指標は、顧客との合意が得られており、適切に定義され
たプロセスを通してモニタリングされています。

データ管理スタッフのための正式な研修が実施されています。


成熟度5 -最適化-

データ管理と必要な対応すべてに関する理解の必要性について、組織内で理
解され、受け入れられています。

将来的なニーズと要件について事前に調査されています。

データのオーナシップと管理の責任が明確に規定され、組織全体で周知され、
タイムリーに更新されています。

手続きが正式に決められ、広く認識されており、知識の共有が標準の実践基
準として実施されています。

高度なツールが使用され、データ管理が最大限に自動化されています。

達成目標と成果達成指標は、顧客との合意が得られており、ビジネス目標と
関連付けられており、適切に定義されたプロセスを通して一貫してモニタリ
ングされています。

常に改善の検討が行われています。

データ管理スタッフへの研修が仕組みとして定着しています。



次号では、「物理的環境の管理」の詳細に触れます。


【以下は前号までを参照のこと】
 [COBITの歴史]
 [COBITの4つのドメインと34のコントロール目標]
 [ITCのプロセスガイドライン]

参考資料 COBIT 4.1 日本語版 (Japanese) 
     情報システムコントロール協会 (ISACA) 

参考資料 ITCプロセスガイドライン Ver.1.1
     ITコーディネータ協会


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