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2009/09/28

★実践プロマネ[問題管理(2)]★

2009/09/28 No.126
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      ★ 実践プロマネのメールマガジン ★
     (プロマネ経験からの実践的なアドバイス)

   「実践プロマネのメールマガジン」で発行した情報は
   http://home.g00.itscom.net/project/index.html
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ITシステムのプロジェクト管理では、品質、納期がが問題になります。

品質問題はあらゆる工程で潜在し、いつしか顕在化します。

要件定義での曖昧さ、設計段階の漏れ・誤り、開発段階に設計ミス・プログ
ラム技術の未熟さ、テスト工程の網羅性不足など品質低下につながる要因は
多岐に渡ります。

品質の悪さは当該工程で発覚することもあります。これはリカバリし易い状
況と言えます。

原因が前工程以前の場合、次工程以降でリカバリすることになると、手戻り
が多く発生します。

低品質のままシステムを構築し続ける訳にはいきません。テスト工程、運用
フェーズで必ず問題が起こります。

本来は品質問題が発生しないようにプロジェクトを推進するべきです。

しかし、大規模システム開発、高難易度なシステム開発では品質問題は避け
られないことも多いものです。

品質問題を認知した段階で、早急な手立てが必要です。

問題管理を誤ると、品質確保と納期遵守のため、多くのメンバを追加投入し、
コスト度外視にせざるを得ない状況にもなりえます。

これは絶対に避けなければなりません。



それでは、問題管理のマネジメントガイドラインと成熟度モデルについて
確認していきます。


【マネジメントガイドライン】


問題管理の達成目標とその評価指標を以下に示します。
(↑↓測定)は達成目標とその評価指標の関係を表します。
(↓設定)はIT、プロセス、アクティビティの関係を表します。

★IT
達成目標 
 ・提供サービスとサービスレベルに対するエンドユーザの満足の確保
 ・対応策とサービスの提供における不備と手直し(リワーク)の必要性の
  削減
 ・IT目標の達成の保証
(↑↓測定)
評価指標
 ・ビジネスに影響を及ぼす、繰り返し発生する問題の数
 ・運用上の問題に起因する業務中断回数

(↓設定)

★プロセス
達成目標
 ・運用上の問題の解決までの記録と追跡
 ・すべての重大な問題の根本原因の調査
 ・特定された運用上の問題の解決策の策定
(↑↓測定)
評価指標
 ・記録し追跡された問題の割合
 ・重大度別の(特定の期間内に)再発した問題の割合
 ・要求された期間内に解決した問題の割合
 ・重大度別の未解決/新規/解決済み問題の数
 ・問題の特定から解決までに要した時間の平均と標準偏差
 ・問題の解決からクローズまでに要した時間の平均と標準偏差

(↓設定)

★アクティビティ
達成目標
 ・問題管理担当者への十分な権限の付与
 ・報告された問題に関する根本原因分析の実施
 ・傾向の分析
 ・問題とその解決工程の管理
(↑↓測定)
評価指標
 ・問題の記録から根本原因の特定までに要した平均時間
 ・根本原因の分析が実施された問題の割合
 ・問題の重大度に基づく、未解決の問題に関する報告または更新の頻度


【成熟度モデル】


「提供サービスとサービスレベルに対するエンドユーザの満足を確保し、対
応策とサービスの提供における不備と手直し(リワーク)の必要性を削減す
る。」というITに対するビジネス要件です。

このビジネス要件を満たす上で、「問題管理」プロセスにおける管理の成熟
度は、以下のとおりです。


成熟度0 -不在-

問題とインシデントが区別されていないため、問題を管理する必要性が認識
されていません。

したがって、インシデントの根本原因の特定も行われていません。


成熟度1 -初期/その場対応-

問題を管理し、その根本にある原因を解決する必要性が、要員レベルで認識
されています。

知識豊富なキーとなる要員が、各々の専門分野に関連する問題について何ら
かの支援を行っているが、問題管理の実行責任は割り当てられていないませ
ん。

情報が共有されていないため、解決策を模索している間に新たな問題が発生
し、生産性が失われる。


成熟度2 -再現性はあるが直感的-

IT関連の問題をビジネス部門と情報サービス部門の両方で管理する必要性
と効果について、広く認識されています。

解決プロセスは、数名の主要なスタッフが問題の特定と解決の実行責任を担
う、というレベルに達しています。

スタッフ間の情報共有は、非公式かつ事後的な方法で行われています。

問題管理担当者が利用できる知識が十分に体系化されていないため、ユーザ
コミュニティへのサービスレベルにばらつきや阻害が生じます。


成熟度3 -定められたプロセスがある-

効果的かつ統合された問題管理システムの必要性がマネジメント層の支援に
より受け入れられ、明らかにされています。

人員補充と研修のための予算が確保されています。

問題解決とエスカレーションのプロセスが標準化されています。

問題とその解決策の記録と追跡は、一元管理されていない任意のツールを用
いて、対応チーム内で断片的に行われています。

問題管理の基準や標準は確立されているが、そこからの逸脱行為は、検知さ
れない可能性があります。

スタッフ間の情報共有は、正式かつ事前に行われています。

マネジメント層によるインシデントのレビューや、問題特定と解決の分析は、
限定的かつ非公式に行われています。


成熟度4 -管理され、測定可能である-

組織内のすべてのレベルで問題管理プロセスが理解されています。

実行責任とオーナシップが明確に割り当てられています。

手法や手続は文書化され、周知されており、その有効性が測定されています。

問題の大半が特定、記録、報告されており、解決策が実施されています。

この仕組みが価値ある資産として見なされ、IT目標の達成とITサービス
の改善に大きく寄与するものとして捉えられているので、その知識とノウハ
ウが培われ、維持され、より高められています。

問題管理は、インシデント管理、変更管理、可用性管理、構成管理などの相
互に関連するプロセスと適切に統合されており、データ管理、施設管理、お
よび運用管理の面で顧客の支援につながっています。

問題管理プロセスにおける目標と指標について合意が得られています。


成熟度5 -最適化-

問題管理プロセスは、先見的で未然防止が可能なレベルにまで発展しており、
IT目標の達成に貢献しています。。

問題が予期され、未然に防止されています。

定期的にベンダーや専門家と連絡を取り合うことで、過去に発生した問題や
将来予想される問題のパターンに関する知識が維持されています。

問題と解決策の記録、報告、および分析が自動化されており、構成データ管
理と十分に統合されています。

目標が一貫して測定されています。

大半のシステムは自動検知と警告メカニズムを備えており、継続的に追跡さ
れ評価されています。

問題管理プロセスは、測定結果の分析に基づいて、継続的な改善を目指して
分析されており、利害関係者への報告が行われています。



次号では、「データ管理」の詳細に触れます。


【以下は前号までを参照のこと】
 [COBITの歴史]
 [COBITの4つのドメインと34のコントロール目標]
 [ITCのプロセスガイドライン]

参考資料 COBIT 4.1 日本語版 (Japanese) 
     情報システムコントロール協会 (ISACA) 

参考資料 ITCプロセスガイドライン Ver.1.1
     ITコーディネータ協会


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