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2009/08/31

★実践プロマネ[サービスデスクとインシデントの管理(2)]★

2009/08/31 No.122
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     (プロマネ経験からの実践的なアドバイス)

   「実践プロマネのメールマガジン」で発行した情報は
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サービスデスクは適切な指導者でパフォーマンスを発揮します。

インシデント管理プロセスは組織力によって確立することができます。

インシデント管理を遂行する上で、個々のITシステムに対するおおまかな
な理解が必要です。

運用システムについて不具合の第一報が入った段階で、当該システムのプロ
フィール、システム構成が即座に検索できなければ最適なサポートはできま
せん。

システムプロフィール、システム構成がある程度把握できれば、不具合の発
生状況、部位によってトラブルシューティングが可能になります。

ハードウェア、インフラ、ネットワーク、システムのいづれかに問題がある
のか、ある程度の推定ができます。

CEコールしてハード交換を依頼する必要があるかも知れません。

システムの不具合が原因で担当SEに調査を依頼することが最優先と判断で
きることもあります。

不具合の1次受付で過去の同類の不具合が検索できれば、サービスデスクで
復旧手段を見出すこともできます。

これが早期に復旧できる最善の方法です。

サービスデスクにはインシデントのナレッジが最重要になります。



それでは、サービスデスクとインシデントの管理のマネジメントガイドライ
ンと成熟度モデルについて確認していきます。


【マネジメントガイドライン】


サービスデスクとインシデントの管理の達成目標とその評価指標を以下に示
します。
(↑↓測定)は達成目標とその評価指標の関係を表します。
(↓設定)はIT、プロセス、アクティビティの関係を表します。

★IT
達成目標 
 ・提供サービスとサービスレベルに対するエンドユーザの満足の保証
 ・アプリケーションおよび技術的対応策の適切な利用と成果達成の保証
 ・要求どおりITサービスが使えることの保証
(↑↓測定)
評価指標
 ・一次サポート(サービスデスクまたは知識ベース)に対するユーザの
  満足度
 ・合意/容認された期間内に解決したインシデントの割合

(↓設定)

★プロセス
達成目標
 ・インシデントのタイムリーな分析、文書化、およびエスカレーション
 ・問い合わせに対する正確かつタイムリーな対応
 ・インシデントと問い合わせの定期的な傾向分析の実施
(↑↓測定)
評価指標
 ・総要求件数中、一次サポートでの解決割合
 ・再調査を求められたインシデントの割合
 ・放棄呼率
 ・重大度別のインシデントの平均継続期間
 ・電話と電子メール/Webでの問い合わせに対する平均応答時間

(↓設定)

★アクティビティ
達成目標
 ・サービスデスクの導入と運用
 ・傾向のモニタリングと報告
 ・インシデント解決の優先順位とビジネス上の緊急課題との整合
 ・明確なエスカレーション基準と手続の策定
(↑↓測定)
評価指標
 ・自動化ツールを使用して報告し記録されたインシデント/サービス要求
  の割合
 ・サービスデスクスタッフ1名あたりの年間の研修日数
 ・サービスデスクスタッフ1名あたりの問い合わせ処理件数(1時間あた
  り)
 ・ローカルサポート(フィールドサポートや担当者の現地訪問)を必要と
  するインシデントの割合
 ・未解決の問い合わせ数


【成熟度モデル】


「エンドユーザからの問い合わせ、質問、およびインシデントを確実に解決
および分析し、ITシステムの効果的な利用を実現する。」というITに対
するビジネス要件です。

このビジネス要件を満たす上で、「サービスデスクとインシデントの管理」
プロセスにおける管理の成熟度は、以下のとおりです。


成熟度0 -不在-

ユーザからの問い合わせや課題報告を解決するためのサポートがまったく実
施されていません。

インシデント管理プロセスがまったく存在しません。

組織は、対応すべき問題が存在することを認識していません。


成熟度1 -初期/その場対応-

ユーザからの問い合わせに対応し、インシデントの解決を管理するための、
ツールと要員が割り当てられたプロセスが必要であることをマネジメント層
が認識しています。

ただし、標準化されたプロセスがなく、事後的なサポートのみ行われていま
す。

マネジメント層はユーザからの問い合わせ、インシデント、およびそれらの
傾向をモニタリングしていません。

確実に問題を解決するためのエスカレーションプロセスが規定されていない
ません。


成熟度2 -再現性はあるが直感的-

サービスデスクの機能とインシデント管理プロセスの必要性が、組織全体で
認識されてます。

問題解決の支援は、知識豊富な個人のネットワークにより、非公式な形で行
われています。

彼らは、何らかの共通ツールを利用してインシデントの解決を支援していま
す。

標準手続に関する正式な研修や話し合いが行われておらず、実行責任は各個
人に委ねられています。


成熟度3 -定められたプロセスがある-

サービスデスクの機能とインシデント管理プロセスの必要性が認識され、対
応が検討されています。

手続が標準化および文書化されており、非公式な研修が実施され始めていま
す。

ただし、研修の受講と標準の遵守は各個人の判断に委ねられています。

FAE(よくある質問)とユーザガイドラインが策定されているが、周知さ
れていないため各人はこれらの情報を自ら入手しなければならず、また、こ
れらを完全に守っていません。

問い合わせやインシデントは手作業で追跡され、個別にモニタリングされて
いるが、正式な報告システムは存在しない。

問い合わせやインシデントに対する対応の迅速さについて測定されていない
ため、インシデントが未解決のままになる可能性があります。

ユーザに対し、問題とインシデントの報告先と報告方法が明確に周知されて
います。


成熟度4 -管理され、測定可能である-

組織内のすべてのレベルでインシデント管理プロセスの効果が十分に理解さ
れており、サービスデスクが適切な組織単位に設置されています。

ツールと手法が、一元管理された知識ベースを活用して自動化されています。

サービスデスクのスタッフメンバーと問題管理担当のスタッフメンバーが緊
密に連携しています。

実行責任が明確化されており、有効性がモニタリングされています。

インシデントの伝達、エスカレーション、および解決の手続が確立され、周
知されています。

サービスデスク要員は教育を受けており、業務に特化したソフトウェアを活
用することでプロセスが改善されています。

マネジメント層が、サービスデスクの成果測定のための指標を策定していま
す。


成熟度5 -最適化-

インシデント管理プロセスとサービスデスクが確立されており、適切に構成
されています。

十分な知識を備え、顧客を中心に考え、役立つサービスを提供することで、
顧客サービス指向を実現しています。

指標が体系的に測定され報告されています。

広範で包括的なFAQが、知識ベースに欠くことのできない重要な要素とな
っています。

ユーザがインシデントを自ら診断して解決するためのツールが用意されてい
ます。

助言に一貫性があり、インシデントは体系的なエスカレーションプロセスに
より迅速に解決されます。

マネジメント層が、インシデント管理プロセスとサービスデスクの成果統計
を取得するための統合ツールを活用しています。

プロセスは、成果指標の分析、継続的な改善、外部組織とのベンチマーク評
価の結果を基に、業界のベストプラクティスのレベルにまで最適化されてい
ます。



次号では、「構成管理」の詳細に触れます。


【以下は前号までを参照のこと】
 [COBITの歴史]
 [COBITの4つのドメインと34のコントロール目標]
 [ITCのプロセスガイドライン]

参考資料 COBIT 4.1 日本語版 (Japanese) 
     情報システムコントロール協会 (ISACA) 

参考資料 ITCプロセスガイドライン Ver.1.1
     ITコーディネータ協会


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