2009/06/08
★実践プロマネ[性能とキャパシティの管理(1)]★
2009/06/08 No.111 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ★ 実践プロマネのメールマガジン ★ (プロマネ経験からの実践的なアドバイス) 「実践プロマネのメールマガジン」で発行した情報は http://home.g00.itscom.net/project/index.html にタイトルをつけて掲載しています。こちらもご覧下さい。 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ITシステムに求められる性能は、その環境で動作するアプリケーションの 動作要件によります。 既存のシステムであれば、エンドユーザであるシステム利用者数、業務利用 者数及び利用時間帯(ピーク利用時間帯)から性能要件を見出すことができ ます。 現状の要求性能を100と仮定すれば、耐用年数を考慮して、向こう6年間 の伸び率を設定して、例えば、性能要件を現行の150%に設定することが 考えらられます。 新規システムの要求性能の定義は簡単ではありません。 動作するプロセス数、多重度、ピーク時の想定、利用者数など配慮する点が 数多くあります。 これらを想定して机上にて性能計算、資源の計算をします。モデルシステム を作成し、環境を用意して性能実測、資源利用状況を確かめることも重要で す。 性能及び資源は過大であってはなりません。 費用対効果を考え、最適なインフラストラクチャ、資源、および能力のIT 環境を用意する必要があります。 最近では、仮想化技術の進歩により、クラウドコンピューティングがもては やされています。 クラウドを利用して業務システムを構築し、性能と資源の利用状況をモニタ リングし、近い将来に不足が予想できれば、利用範囲を拡大します。 モニタリング、評価、改善を繰り返せば、常に最適な環境を保持することが できます。 信頼性、セキュリティの面で多少の不安はあります。これも時間が解決して くれます。 小さく用意して大きく育てるという観点から、業務の特性に応じて、利活用 が期待できます。 それでは、性能とキャパシティの管理のプロセスの説明とコントロール目標 について確認していきます。 【プロセスの説明】 IT資源の性能とキャパシティを管理するには、IT資源の性能とキャパシ ティを定期的にレビューするプロセスが必要です。 このプロセスには、作業負荷、ストレージ、および緊急時の要件に基づいて 今後のニーズを予測することが含まれます。 このプロセスにより、ビジネス要件を支援する情報資源の継続的可用性が保 証されます。 性能とキャパシティの管理のコントロール目標は、 ビジネス上の必要性に応じて、ITのインフラストラクチャ、資源、および 能力を最適化することをビジネス要件とします。 重点をおくべきコントロールは、モニタリングと測定により、SLAにて合 意した応答時間に関する要件を満たし、ダウンタイムを最小限に抑え、IT の性能とキャパシティの継続的改善を図ることです。 実現するための手段は、次の3項目です。 1)システムキャパシティと可用性の計画策定と提供 2)システム性能のモニタリングと報告 3)システム性能のモデル化と予測 その成果の測定指標は、次の3項目です。 1)不十分なキャパシティ計画策定に起因する1ユーザ、月あたりの損失時 間数(1カ月あたり) 2)稼働率の上限を超過したピークの割合 3)SLAに定められた要件を満たさなかった応答時間の割合 【コントロール目標】 DS3.1性能とキャパシティの計画策定 IT資源の性能とキャパシティのレビュー計画の策定プロセスを確立します。 これにより、SLAで規定されている合意された作業負荷を処理するための 費用的に妥当な性能とキャパシティを保証します。 性能とキャパシティの計画では、適切なモデル化技法を用いて、現状、およ び予測されるIT資源の性能、キャパシティ、およびスループットのモデル を作成することが必要です。 DS3.2 現状の性能とキャパシティ 現状のIT資源の性能とキャパシティを評価します。 これにより、合意したサービスレベルに照らし合わせて十分な性能とキャパ シティが提供されているかどうかを確認します。 DS3.3 将来の性能とキャパシティ IT資源の性能とキャパシティの予測を定期的に実施します。 これにより、キャパシティ不足または性能の低下に起因するサービス中断の リスクを最小限に抑え、IT資源の再配置が必要になるような余剰能力が存 在しないかを検証します。 作業負荷の傾向を識別し、かつ予測値を決定し、性能とキャパシティの計画 に取り込みます。 DS3.4 IT資源の可用性 標準作業負荷、緊急事態、ストレージに関する要件、およびIT資源のライ フサイクルなどの面を考慮して、必要となるキャパシティと性能を提供しま す。 作業の優先順位付け、フォールトトレランスメカニズム、資源の割り当て実 行などへの対応を講じます。 マネジメント層は、緊急時対応計画において確実に個々のIT資源の可用性、 キャパシティ、および性能について適切に対応可能であることを確認する必 要があります。 DS3.5 モニタリングと報告 IT資源の性能とキャパシティを継続的にモニタリングします。 収集データは次の2つの目的で使用される。 1)ITの現行の性能を維持および調整し、障害からの回復、緊急時対応、 現状および予定されている作業負荷、ストレージに関する計画と資源調 達などの課題に対応します。 2)SLAでの規定に従い、ビジネス部門に対し提供サービスの可用性の報 告を行います。 すべての例外報告に対して、是正措置に関する推奨案を追記します。 次号では、「性能とキャパシティの管理(2)」の詳細に触れます。 【以下は前号までを参照のこと】 [COBITの歴史] [COBITの4つのドメインと34のコントロール目標] [ITCのプロセスガイドライン] 参考資料 COBIT 4.1 日本語版 (Japanese) 情報システムコントロール協会 (ISACA) 参考資料 ITCプロセスガイドライン Ver.1.1 ITコーディネータ協会 ------------------------------------------------------------------ 「実践プロマネのメールマガジン」で発行した情報は http://home.g00.itscom.net/project/index.html にタイトルをつけて掲載しています。こちらもご覧下さい。 ぜひ、プロマネの皆様の<悩み>や<抱えている問題>を http://home.g00.itscom.net/project/index.html の 「ご意見ご質問のメールはこちらからお願いします。」 から投稿して下さい。匿名でも構いません。 ------------------------------------------------------------------ [ご意見、ご感想] 今週号の感想はこちらから(6月15日まで) http://home.g00.itscom.net/project/index.html バックナンバもこちらから http://home.g00.itscom.net/project/index.html ================================================================== [実践プロマネのメールマガジン]


