ITシステム開発の実践プロマネ  RSSを登録する

 プロジェクトマネジメントで日々悩んでいるあなたにお届けします。ITシステム開発プロマネ歴27年の発行者が実践的なマネジメント手法について具体例で紹介します。さあ、あなたも未経験のプロジェクトマネジメント領域にチャレンジしましょう。

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2009/05/11

★実践プロマネ[サービスレベルの定義と管理]★

2009/05/11 No.107
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
      ★ 実践プロマネのメールマガジン ★
     (プロマネ経験からの実践的なアドバイス)

   「実践プロマネのメールマガジン」で発行した情報は
   http://home.g00.itscom.net/project/index.html
   にタイトルをつけて掲載しています。こちらもご覧下さい。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


経済環境の悪化が継続し、回復の目処が立っていません。しかし、IT投資
を完全にストップする訳にはいきません。

08年度からの景気減速に配慮し、企業戦略に基づく業務改善とともにシス
テム投資の見直しは必要になります。

当然、ベンダーの勧める新規システムの導入や既存システムのリプレースを
熟慮なしに進めていくことはできません。

とは言え、システムが陳腐化し、2〜3年後の景気回復期に需要に応えられ
ない状況になっては事業継続も危ぶまれます。

投資を控えるべき時期には、中長期的な視点で限定的なシステムの見直しを
実施すべきです。

経営戦略を見直し、業務改善の縮小が図られたと仮定します。ここでは、業
務部門のサービスレベル、お客様へのサービスレベルに着目し、システムの
導入を検討します。

システム要件を明確にし、サービス要件を特定し、社内の業務部門、システ
ム部門、経営層でサービスレベルについて合意しします。またサービスレベ
ルの達成状況をモニタリングすることも重要になってきます。

ベンダーへシステム開発委託をするケースでは、サービスレベルの共有とと
もに、費用増加のない取り組みを行っていかなければなりません。

投資予算の共有まで考える必要もあるかも知れません。



それでは、サービスレベルの定義と管理のプロセスの説明と
コントロール目標について確認していきます。


【プロセスの説明】


IT管理部門とビジネス部門の顧客間で、求められるサービスについて効果
的なコミュニケーションを行うためには、ITサービスおよびサービスレベ
ルの定義と合意内容を文書化する必要があります。

本プロセスには、サービスレベルの達成状況についてモニタリングし、利害
関係者にタイムリーな報告をすることも含まれます。

このプロセスにより、ITサービスと関連するビジネス要件との間の整合を
図ることができます。

サービスレベルの定義と管理のコントロール目標は、
主要なITサービスとビジネス戦略との整合性が保証されることを、ビジネ
ス要件とします。

重点をおくべきコントロールは、サービス要件を特定し、サービスレベルに
ついて合意し、サービスレベルの達成状況をモニタリングすることです。

実現するための手段は、次の3項目です。
1)要件と提供能力を踏まえた上での社内外に対する正式な合意形成
2)サービスレベル達成状況の報告(レポーティングとミーティング)
3)戦略策定に応じた新規または変更サービス要件の特定とコミュニケーシ
  ョン

その成果の測定指標は、次の3項目です。
1)サービス提供が合意レベルへ到達していることに満足しているビジネス
  部門の利害関係者の割合
2)カタログにない提供サービスの数
3)ビジネス部門との正式なSLAレビュー会議の年間の開催回数



【コントロール目標】


DS1.1 サービスレベル管理フレームワーク

顧客とサービスプロバイダ間で正式に合意されたサービスレベル管理プロセ
スを定めたフレームワークを定義します。

このフレームワークを通じて、サービスレベルとビジネス要件およびビジネ
ス上の優先事項との間の整合性を継続的に維持すると同時に、顧客とサービ
スプロバイダ双方における認識の共有を促進します。

このフレームワークには、サービスに対する要件、サービス定義、SLA、
OLAを策定し、資金の調達元を明確にするためのプロセスを含めます。

これらのサービス属性は、サービスカタログ(service catalog)にまとめ
ます。

またこのフレームワークでは、サービスレベルの管理のための組織構造を定
義します。

その定義には、組織内外のサービスプロバイダと顧客の役割、タスク、およ
び実行責任を含めます。


DS1.2 サービスの定義

主にサービスカタログ/ポートフォリオ方式の導入を通じて収集され、蓄積
されたサービス特性とビジネス要件に基づいて、ITサービスの基本的な定
義を行います。


DS1.3 サービスレベル・アグリーメント

顧客側の要件とITの提供能力に基づいて、すべての重要なITサービスに
ついてSLAを策定し、合意を得ます。

ここでは、顧客の確約事項、サービスサポート要件、利害関係者により承認
されたサービスの量的/質的測定指標、資金の調達、および商業上の調整(
該当する場合)、そしてSLA自体の監督業務を含む役割と実行責任が定め
られます。

検討すべき事項は、可用性、信頼性、成果、容量計画、サポートレベル、継
続計画、セキュリティ、および需要面での制約です。


DS1.4 オペレーショナルレベル・アグリーメント

SLAを最適な形で満足するサービスの技術的提供方法を、OLAにおいて
明記します。

OLAは、技術プロセスをサービスプロバイダに理解し易い形で規定し、必
要に応じて、複数のSLAに対応する可能性があります。


DS1.5 サービスレベル達成状況のモニタリングと報告

規定されたサービスレベルの成果基準を継続的にモニタリングします。

サービスレベルの達成状況に関する報告は、利害関係者が容易に理解できる
形式で提出する必要があります。

モニタリング結果の統計データを分析、処理し、サービス全般のほか、個々
のサービスにおけるマイナス/プラス要因を特定します。


DS1.6 サービスレベル・アグリーメントと請負契約の見直し

組織内外のサービスプロバイダと協力してSLAとその請負契約(UC)を
定期的に見直し、契約内容が有効かつ周辺動向に則した内容であり、要件の
変化が反映されることを確実にします。



次号では、「サービスレベルの定義と管理(2)」の詳細に触れます。



【以下は前号までを参照のこと】
 [COBITの歴史]
 [COBITの4つのドメインと34のコントロール目標]
 [ITCのプロセスガイドライン]

参考資料 COBIT 4.1 日本語版 (Japanese) 
     情報システムコントロール協会 (ISACA) 

参考資料 ITCプロセスガイドライン Ver.1.1
     ITコーディネータ協会


------------------------------------------------------------------

「実践プロマネのメールマガジン」で発行した情報は
http://home.g00.itscom.net/project/index.html
にタイトルをつけて掲載しています。こちらもご覧下さい。

ぜひ、プロマネの皆様の<悩み>や<抱えている問題>を
http://home.g00.itscom.net/project/index.html の
「ご意見ご質問のメールはこちらからお願いします。」
から投稿して下さい。匿名でも構いません。

------------------------------------------------------------------
[ご意見、ご感想]

 今週号の感想はこちらから(5月18日まで)		
 http://home.g00.itscom.net/project/index.html
 バックナンバもこちらから
 http://home.g00.itscom.net/project/index.html

==================================================================
[実践プロマネのメールマガジン]
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る