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子どもが育つための最も重要な大原則9ヶ条とは?
 時代に関係なく通用する、普遍的で、シンプルな「子育ち方法」って、どんなもの?
 もし、子育てに不安や悩みがあれば、ここに、その答えが!

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2010/01/03
  • 部数 329部
  • メルマガID 0000228833
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2009/08/07

【子育ちバイブル9ヶ条】vol.125[言葉のない世界]

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 子育ちバイブル9ヶ条
       
    時代に関係なく通用する、子育ち指針の9つの大原則。
    ときおり、コラムも交えながら、
    普遍的で、シンプルな子育ち最重要9ヶ条をお伝えします。 
                              vol.125

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 第1ヶ条 眠る      第2ヶ条 食べる   第3ヶ条 遊ぶ  
 第4ヶ条 あいさつする  第5ヶ条 耳を澄ます  第6ヶ条 歌う
 第7ヶ条 ゆっくりする  第8ヶ条 敬う    第9ヶ条 楽しむ




【  第11章 】


 第125回  「言葉のない世界」


 みなさん、こんにちは。

 世親です。


 第7ヶ条「ゆっくりする」で、以前、「ぼーっとする」ことの大切さ
を述べました。

 確かに、子どもは一人で、アリの行列を日がな一日眺めていたり、雲
の流れる姿をいつまでも見続けていたり、水面にきらめく光の輝きから、
いつまでも目が離せなかったりすることがあります。

 そのとき、子どもは、一人でボーっとしていて、何も考えず、無心の
状態になっています。

 子どもにとって、アリの行列が初めて見る光景だから、珍しくてそれ
を見続けているのではありません。

 また、アリの観察をしているわけでもありません。

 子どもは、言葉や知識で、考えているのではないのです。

 また、生き物の行動や、風の仕組み、光の現象について、科学的な興
味から観察し、考えているのでもありません。

 むしろ、子どもは、言葉のない世界に浸っていると言えるのです。
 
 そこには、「言葉はない」のです。
 
 言葉の存在しない世界なのです。

 しかし、不思議と、そこには世界と一体となった魂の充足する喜びの
時間が流れています。

 全感覚を通して、世界と一体化した体験を味わっているのです。
 
 それを、あえて、言葉で表すなら、「きれい」「感動」「不思議」と
いった感覚なのでしょうが、そうした体験を、「不思議だなあ」とか
「感動的だなあ」と言葉に表現した瞬間に、その体験の本質は失われて
しまいます。

 言葉は、外界の対象と見ている自分との間に、壁を作り、両者を分け
てしまうからです。

 だから、傍で見ている大人は、「アリさんが~しているねえ」などと
言葉で解説したり、雲の動きに不思議に見とれている子どもに対して、
ここぞとばかりに科学的知識を伝授しようとするのは、愚行の極みであ
り、子どもの喜びの世界体験を一瞬にして破壊してしまう行為なのです。

 言葉で説明したり、言葉で考えることによって、言葉によらずに全感
覚で世界を感じている体験を台無しにしてしまうのです。
 
 ボールディングは、そういう一体化した時間を味わっているときにこ
そ、内面の喜びや想像力や創造力が生まれてくると言います。

 そして、そういう時間を失くしたときに、人間は精神的な困難に出く
わすとも言っています。


 子どもは大きくなるにつれて、言葉を身につけ、知識を増やしていき
ます。

 そうして言葉や知識で満たされていくと、言葉を排除することはもう
できなくなってしまいます。

 蓄積された言葉は、自分と外界との壁をつくっていきます。
 
 言葉で考えたり言葉で表現することが、外界を対象としてとらえ、自
分との境界を形成していきます。

 そうして、言葉や知識をたくさん身につけたことと引き換えに、子ど
も時代の貴重な「言葉のない」喜びや充足感に満ち溢れた時代を失って
しまうのです。

 その時代は、もう二度と戻ってはこないのです。

 創造力や想像力の源でもある、世界と一体化していた、その「言葉の
ない」世界は、もう取り戻すことはできないのです。


 しかし、現代の通俗的な幼児教育では、言葉を早くに習得することに
価値を置いているようです。

 できるだけ多くの言葉を、できるだけ早く習得することが「よいこと」
だと単純に思われています。

 難しい言い回しや、難解な表現、豊富な語彙力を備えていれば備えて
いるほど、その子どもは「優れている」とみなされています。

 そうした大人の一方的で単純な思い込みの陰で、子ども時代しか体験
できない、世界と一体化する喜びや充足感の体験の機会を早期に剥奪し
ているのです。

 アリの行列を無心に何時間も眺めたことのない子どもは、おそらく不
幸でしょう。

 その子は、アリの行列をみても、それを言葉や知識による生態観察に
貶めることしか、もうできないからです。

 言葉をじゅうぶん身につけてしまった後では、もう「言葉のない」世界
に戻ることはできないのです。
 
 なのに、なぜ、小さいうちから、「言葉のシャワー」などといって、
わざわざ、言葉をたくさん教え込むことに、大人は腐心するのでしょう。 
 
 なぜに、言葉によらず世界と一体化できる小さい子どもに、わざわざ、
言葉を急いで教えることに、大人は一生懸命になるのでしょう。

 大人には、子どもの内面における無限の充足感と、魂の喜びを味わう
貴重な世界一体化体験を奪う権利など、何もないのに。


 
  最後まで読んでいただき、ありがとうございます。  

 ご意見、ご感想などございましたら、下記メールアドレスまで、お願
いいたします。

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 子育ちバイブル9ヶ条

 発行者:世親 
 e-mail: kodomo@yhuyh.com  
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