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静岡(中部)で上映される映画レビューと静岡ローカルの映画館や試写会の情報など。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/08/07
  • 部数 57部
  • メルマガID 0000227749
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2009/07/09

静岡銀幕週報 102

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>■□□                   
>■■□  静岡銀幕週報    
>□■■      第102号   2009/07/09
                                      
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┃N┃■┃作品レビュー
┣━╋━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃■┃29位/2009年37作品中 MWムウ
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

静岡ミラノ1で7月4日21:20の回。客入りは20人ほどとなかなかの入り。

手塚治虫原作。
手塚治虫って登場人物が狂ってたりしても絵がかわいくて、俺にはそのギャップが
ちぐはぐに思えて、どうにも好きになれない作家だった。でも後から自分の画力に
コンプレックスを持っていたり、「絵ではなく記号」とか言ってたり、劇画に対抗心を
抱いていたり、といった話を知るにいたって、ようやく絵面の下に流れるものが
見えるようになった。
漫画家ではなくストーリーテラーとしての手塚治虫の魅力に気づいたのは、
つい最近のこと。
それから読み始めたので未読の作品が多く、MWもそのうちの一つ。

ストーリーとしては主人公の2人が何者なのか、なんでこんなことをしてるのか、
虐殺の島と政治家の関係がなんなのか、肝心なところを伏せたまま進めて、
徐々に明らかにしていく謎解きの手法を使ってるんだけど、じゃあこの主人公2人の
関係はいったい何なの?なんでこういうことをしてるの?ってところがどうにも納得がいかない。

で、ちょっと調べてみたところ、どうもこの2人はゲイらしい?
シナリオではそうと表現されてないと思うけど、なんか確かに妙な雰囲気が
感じられたのは確かだ。
この、見た目の記号として表現されていないことが絵面の下に流れている、
という点で結果として手塚マンガと共通した部分があるんじゃないかとは思うけど、
それは映画としてはマイナスでしかない。

wikipediaを見たら驚くべきことが記述されてた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/MW_(%E6%BC%AB%E7%94%BB)
結城は名家のボンボンで、離島に誘拐されたことがあって、そのときに毒ガスの
漏洩事故があって、チンピラだった賀来に助けられて島を逃れたんだけど、
途中で賀来にレイプされてた。
これでようやく話に一本筋が通ったよ。
ここが分からないから賀来が神父であり悪であり弱者である立ち位置が分からないし、
救済の手を伸ばそうとするストーリーが与える皮肉な痛みが分からないし、結城が
ただの復讐キチガイモンスターにしか見えなかった。

http://www.youtube.com/watch?v=T8ItnDSkUnQ
なんにも知らないままだと予告編にあるような「世界を変えるのは破壊か、祈りか」って、
そんな対立軸はそもそも存在しないよ。

公開中
静岡ミラノ1
MOVIX清水
藤枝シネプレーゴ

┏━┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃M┃■┃もうひとつ作品レビュー
┣━╋━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃■┃7位/2009年35作品中 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
静岡オリオン座で6月27日17:00の回と19:20の回。客入りはそれぞれ250人ほど。
その後のレイトショーはそれ以上に並んでた。

オリオン座でアニメがかかるなんて50年の歴史の中で初めてなんじゃないの?
とブログに書いたら、「もののけ姫」というご指摘をいただいた。
確か「序」は静岡東宝会館だったのに、なにかあったんだろうかね。

静岡県内ではオリオン座とTOHOシネマズ浜松だけでの公開ということもあって、
東部の方から来てた人も多かったようだ。

チケットを買った後、裏手の列に並ばされるんだけど、こんなオタク列に並びたくねーよ、
っつーの。
考えてみればオリオン座の裏手って飲み屋がある裏路地、立ちションベンする奴もいるし、
もともとちょっと臭いのする一角ではあるんだけど、そこに長期間風呂に入ってない洗濯も
してないオタクの臭いが混じって、大阪の西成の釜ヶ崎のドヤ街と同じ臭いがするのよ。
ニューロマンにとってはいい営業妨害だっただろう。オタクがずらっと並んで見てる中、
ソープランドには入りにくいだろ。

またその行列でオタクどもが、話の接ぎ穂にデタラメばっかり並べやがってムカムカしてた。
大行列になってるとはいえ200人ほど、オリオン座は沼津や富士あたりのせこいシネコン
とは違うっつーの、500席あるんだから立ち見なんかなんねーよ、バーカ、とか。
いざ入場が始まると隣の初対面のオタクとオタク談義に花を咲かせたりする光景があったりして。
ひどい奴になると映画が終わった後に「Qってなんだよ!」って叫んでみたり。
クソオタは死ね、と言いたいところだけど、映画館だけにクソオタはシネ、と言っておく。
http://www.youtube.com/watch?v=EIrpShbs2tU
オタク(特に高齢の)がこの10年まったく進化してないのに比べて、庵野秀明監督は
10年間で大分変わったんだな、と思わせる内容だった。

序・破・急・?の4部作であることは最初からアナウンスされていて、「序」は昨年
公開されているわけで、今になって「いやー、今回のシリーズは」って言うのも変な話ではある。
しかし、10年前のストーリーと雰囲気を色濃く残して始まった「序」に比べて、
この「破」は趣きを異にする。

まずマリという重要な登場人物が登場する。加持リョウジとつながりがあるようで、
詳細は不明。メガネっ娘。にゃあとか言うから多分名古屋出身だな。
結構派手な活躍をするんだけど、シンジ視点では空から降ってきただけの人。
これさー、最後シンジとくっつくんじゃねーの?今までずっと見てました、的な展開で。

あとアスカが式波・アスカ・ラングレーという名前で、死んじゃう。死んだのか?
綾波レイはポカポカしたいとか言い出すし、人間っぽくなった感じ。
綾波に限らず、全体的にクセつーかアクつーかカドつーかトゲつーか、
そういう庵野監督の趣味を優先したような、一般には飲み込みにくい雰囲気が取れて、
すんなり分かりやすいって感じ。

使徒つーのは要するに心の中にズケズケと入り込んでくる他人なわけで、
ATフィールドって要するに人間の心の壁なわけで、
ヒキコモリが外に出て人間関係を作っていくときの心象スケッチが
エヴァンゲリオンというドラマなわけで、
その点が10年前に比べて素直に描かれているという感じ。

http://www.youtube.com/watch?v=hh9bJqJ_NHY

10年前には、テレビシリーズの「マグマダイバー」までが好きで、それ以降は
暗くてわけわかんなくてダメだよね、とかいうクソオタクが結構いたもんだけど、
もうそういうクソオタクに配慮する必要性がなくなったことによる変化なんだろう。

公開中
静岡オリオン座

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┃R┃■┃来週なに見ようかな
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┃■┃「ノウイング」「蟹工船」

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今週は公開作が少なくて「ごくせん」はドラマを見てた人が見ればいいと思うので
俺には「ノウイング」しかない。
タイムカプセルから地球滅亡の予言が見つかったというパニック洋画。
あと、先週まぐまぐのメンテナンスで発行し損ねて紹介できなかったけど
MOVIX清水で「蟹工船」が公開されてる。
中途半端に現代風にアレンジされてるみたいで、予告編を見る限り
オシャレなサブカル映画っぽい感じで不安なんだけど。

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┃Z ┃■┃雑記
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┃■┃スーパーハイビジョンで内容のある映像作品を見たい
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先月の話になるけど、横浜開国博覧会に行ってきた。
その展示でスーパーハイビジョンってのがあったんだけど、素直に感動した。
映像の内容に意味はまったくないんだけど、あの大画面に、あの鮮やかさで
映し出される映像は、それだけで見る価値がある。

映画ってのももともとは絵が動く、って感動がまずありきで成立した見世物だっただろうし、
その驚きが薄れた以上、必然的に衰退に向かうジャンルなんじゃないだろうか。
静岡だとピカデリーZEROが、全国的にも対応する映画館が増えてる3Dにしても、
明らかに失敗したIMAXを今改めて導入する映画館が出てきたことにしても、
見世物として映像で驚かせるという、映画の原点に戻ろうとしていることの現われなんだろう。

▽編集 RRD ◆3MranranlY

▽発行 日本トラスト通信株式会社
▽ブログ http://d.hatena.ne.jp/RRD/
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