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2008/10/02

映画情報・批評 黒獅子の眼 vol.15

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  黒獅子の眼  ☆vol.15★
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不定期で発行しております。「黒獅子の眼」です。
ずいぶんご無沙汰をしていたら、まぐまぐに怒られました。

ポール・ニューマンさんが亡くなられましたね。
近年、体の不調が伝えられていただけに、お疲れ様という感じですが、
やっぱり残念です。
なんだかんだ言いながらもアメリカ映画を愛する私にとっては、これでひとつの
時代が終ってしまったという寂しさに呆然とするのみです。
最近、『アイアンマン』を観たのですが、今アメリカの映画界はアメコミヒーローもの
ばっかりでいやになってしまいます。
これが世界中で公開されているわけで、地球総お子様ランチという状況にも、相当
に呆然となります。

ところで、当サイト「映画批評 k.onoderaの日記」に、サイト内検索機能をつけてみ
ました。
今までは目次ページのみで記事を探すしかなかったのですが、今度からは作品や
監督名などで気軽に検索が可能になりました。
ぜひお試しください。

詳しくはコチラ
⇒http://k.onodera.blog.ag/index.php/k.onodera/00000000000000010619


□公開中映画 『20世紀少年』
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「YAWARA!」や「モンスター」などで知られている漫画家、浦沢直樹の同名作品
が原作。
少年時代に遊びで作成した、子供っぽい世界征服計画が、あるカルト教団によっ
て忠実に実行されていくという、いかにも漫画らしい荒唐無稽なストーリーなのだ
が、重層的なエピソードとサスペンス的な演出が秀逸で、作品世界にリアリティを
持たせている。
これを、三部作という大長編で映画化したのが今作、『20世紀少年』だ。

とりあえず第1章であり、例えば『イワン雷帝』や『スターウォーズ』や『マトリックス』
などのような、最初のエピソードのみで独立して観れるような性格の作品…という
わけではないので、全作を観たうえでしか評価をすることはできないのだが、これ
だけを観ると相当に面白いことは確かだ。

監督は堤幸彦なのだが、「ライト」な印象、軽いギャグ、ミステリアスさ、そして明る
さと暗さの相反する二面性を持っている彼は、同じような性格を持つ浦沢直樹の
作品にベストマッチングしたと思う。
とはいえ、私はここ数年まで堤監督の作品にはあまり良い印象を持っていなかっ
た。
とりわけ彼の映画作品、『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』や『溺れる魚』など
が公開された時期の演出は、拙い部分が目立ち、その表面的な軽薄さに辟易す
ることが少なくなかった。
それでも、とくに彼の演出したTVドラマ、「池袋ウエストゲートパーク」は原作、脚本、
出演者に恵まれたこともあり、これがスマッシュヒットしたことが彼の強みにもなっ
て、映画をコンスタントに発表することができたのだろう。

続きを読む
⇒http://k.onodera.blog.ag/index.php/k.onodera/00000000000000010596


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映画トリビア(無駄知識)
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名匠、ルキノ・ビスコンティ監督の歴史大作『山猫』。
貴族を演じた、出演者バート・ランカスターの口ひげはフェイク(つけひげ)だった
のだが、接着がどうもうまくいかず、やむを得ずチューインガムでくっつけていた。

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□最近の批評 『幸せの1ページ』
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児童文学を原作とした、南洋の孤島に住む少女が冒険するというようなアドベンチ
ャー作品。
だが、すこぶる出来が悪い。

ジョディ・フォスターには男の子が2人いて、その兄の方がこの原作本「秘密の島の
ニム」を夏休みの読書感想文の題材に選んだそうで、それをきっかけにジョディが
弟の方に読み聞かせたという団欒エピソードがある。
それがきっかけとなって、彼女としては珍しく、今回子供向け映画に出演する気に
なったらしい。
つまり彼女にとってこの仕事は、子供との思い出づくりの一環としての面が大きい
のではないかと想像されるのだが、これはべつに批判するようなことではない。
しかし、カリスマ系のハリウッドスターとして影響力のある彼女が、結果的に、この
映画にとって致命的な癌となってしまったのは皮肉だ。

この映画の主人公は、『リトル・ミス・サンシャイン』で印象的だったアビゲイル・ブ
レスリンが演じる、島の少女「ニム」だ。
だから当然、この少女によるハラハラドキドキの楽しい冒険が主に描かれなければ
ならない。
確かに全体的配分からするとニムのシーンに重きが置かれているが、ジョディ・フォ
スターがコメディエンヌ的演技で島へと向かう描写にも、ゆっくりとかなりの時間が
割かれている。
アビゲイル・ブレスリンとジョディ・フォスターは、劇中ほとんど顔を合わせないため、
これらのシーンの相関は薄く、この2つのエピソードに加え、少女の父親が遭難す
るエピソードも入り込むために、主要キャラクターが個別に動くオムニバスを交互に
見せられるも同然になる。
普通は、各キャラクターが相互に影響を与え合うことで劇映画は描かれるものだ
が、この映画では、キャラクターに起こる事件それぞれが単発でしかない。
ジョディ・フォスターが劇中ずっと会話してるジェラルド・バトラーさえ、彼女の内面の
一部、つまりは独り語りなのである。
ちなみにこのあたりは、ジョセフ・マンキーウィッツの『幽霊と未亡人』を連想させる。

続きを読む
⇒http://k.onodera.blog.ag/index.php/k.onodera/00000000000000010530

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info@k-onodera.net

では、また次回!

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