弁理士試験 判例道場

H18合格の現役弁理士が、重要判例、新しい判例、試験に関連しそうな話題等を簡単なコメント付で紹介し、受験生を後方支援するメルマガです。

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2007/02/28

【創刊号】弁理士試験 判例道場

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【創刊号】

弁理士試験 判例道場 〜あなたの受験勉強を後方支援!〜

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【本メルマガの趣旨】

 始めまして、H18合格の弁理士「判例案内人」と申します。

 近年の弁理士試験では、短答、論文、口述ともに判例(裁判例含む。以下
同じ。)が重要性を増していることはご承知の通りです。

 しかし、自分の経験から考えると、特に初学〜中級レベルの受験生は、判
例を勉強する必要性は理解していてもどこから手をつけてよいものか困って
いるのが実情だと思います。

 また、実力者にあっても判例の勉強はおっくうであり後回しになっている
方が少なくないと思います。

 このメルマガは、受験生としてまずはこれは知っていたいという判例を新
旧取り合わせて随時紹介し、試験との関係をコメントすることにより、忙し
い受験生を後方からサポートすることを目的としています。

 また、判例以外にも、日々のニュースの中から受験に関連性のある話題を
随時紹介していきたいと考えています。

 本メルマガのご活用方法は以下の通りです。

1)判例をどこから手をつけてよいか分からないという方は、まずはこのメル
 マガでご紹介した判例について、お手持ちの判例集等にあたって頂ければ
 と思います。

2)実力者の方にあっては、日々の勉強の気分転換にメルマガを眺めて頂き、
 重要判例についてのご自身の知識を再確認して頂ければと思います。


 それではさっそく、判例紹介を始めます!


【判例紹介】
(事件名)
 最高裁平成18年10月17日

(事案)
 本件は、X(被上告人)が職務発明について、我が国の特許を受ける権利と共
に外国の特許を受ける権利をY(上告人)に譲渡したことにつき、Yに対し、特
許法第35条第3項(改正前のもの)に規定される相当の対価の支払いを求めた
事案である。

(要旨)
 特許法35条における「特許を受ける権利」は日本国のみならず外国の特許を
受ける権利をも含む意味であると解すべきである。


(解説)
 判決文では以下のように判示されています。

1)特許を受ける権利は、理論上、各国ごとに別個の権利として観念し得るものだ
 が、その基となる発明は共通する1つの技術的創作活動の成果であり、職務発
 明とされる発明についてはその基となる雇用関係等も同一であり、社会的事実
 としては、実質的に1個と評価される同一の発明から生じるものであるという
 ことができる。

2)そして、当事者間には、法律関係を一元的に処理しようという“通常の意思”
 があると解される故に、35条の規定について、その趣旨を外国の特許を受け
 る権利にも及ぼすべき状況が存在するといえる。

3)したがって、職務発明に係る外国の特許を受ける権利について従業者等が使用
 者等に譲渡した場合において、当該外国の特許を受ける権利の譲渡に伴う対価
 請求については、特許法35条の規定が“類推適用”されると解するのが相当
 である。

−−−−
 この判決により、従業者等は、外国に特許出願された場合に関しても対価請求
をできることになりました。外国の特許を受ける権利について直接的に35条を
適用するのは文理上困難ですのであくまで“類推適用”としている点がポイント
かと思います。

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