2009/07/07
2009/07/07 (No.060)
■□□□□■□□□□■□□□□■□□□□■□□□□■□□□□■□ サステナブルCSRレター 2009/07/07 (No.060) <ほぼ新月とほぼ満月に発行> ■□□□□■□□□□■□□□□■□□□□■□□□□■□□□□■□ 《巻頭言》「企業と生物多様性(2)企業活動との関係性」 こんにちは、レスポンスアビリティ(RAI)の足立直樹です。満月の今日、 旬のCSR情報をお届けします。 前回の巻頭言に対して、「自社の活動と生物多様性との関係性がやはり よくわからない」というご質問もいただきましたので今回はそれについ てお話ししたいと思います。 ところで先週は、パリに出張でした。生物多様性とビジネスに関わる 会議がいくつかあったのですが、そのうち一つは生物多様性オフセット に関わるものでした。この取り組みをしている企業の多くは採掘系、つ まり石油や天然ガス、あるいは金属などを地面や水中から掘り起こして いる産業に属しています。たしかにそういう産業であれば、生態系に大 きな影響を与えていることは明白です。 しかし実は、採掘系以外の産業でも生物多様性オフセットを行う企業 があります。代表的なのは、ウォルマート。そう世界最大のスーパー マーケット・チェーンです。ウォルマートはアメリカ国内で米国魚類野 生生物財団(The National Fish and Wildlife Foundation)と提携し て、自社の店舗等が使用するのと同じ面積の危機的な生息域を保全する ことを2005年に決定しました。「1エーカー使ったら1エーカーを守る」 を合い言葉に、10年間で3500万ドル(約35億円)を投資することを約束 して始めたのですが、最初の3年で既に39万5千エーカーを保全し、当初 の予定面積の3倍となっています。 同じスーパーマーケットでも、イギリスの高級スーパーマーケット・ チェーンのマークス&スペンサーは、生物多様性という言葉こそ使わな いものの、持続可能な原材料調達を環境方針の柱の一つにしており、生 態系に悪影響を与えない、持続可能な原料で作られた製品を提供するこ とにこだわっています。例えば魚について言えば、現在もMSCの漁業認 証を有する魚を優先的に扱っていますが、2012年までにはMSCか同等の 認証を受けた魚だけを扱うとしています。レジで使うレシートは、すべ てFSCの森林認証紙に切り替えています。 あるいは同じくイギリスに本社を持つグローバル銀行のHSBCは、森林 や淡水インフラ、エネルギーなどの大規模プロジェクトに融資する際に、 セクター別ガイドラインとポリシーを整備し、生態系に著しく影響を与 えるような事業には融資を行わないということで、生物多様性の保全に 貢献しています。 もちろん産業によって、事業内容によって、関係性の大小はあります。 しかし、化石エネルギーや鉱物資源、紙や木材などに一切依存しない産 業はないでしょうし、綺麗な水や空気(これも生態系が浄化・安定化さ せています)を必要としない人もいないでしょう。 そう考えると、すべての産業、すべての企業は、なんらかの形で生物 多様性の恩恵を受けており、また影響も与えています。だからこそ、そ の影響が大きい企業はもちろん、それほど影響が大きくない企業でも、 このことを認識した企業は動き始めているのです。 もちろんその際には、自社との関係性をきちんと分析して、リスクを 管理して、チャンスをうまく伸ばす方向に関わることが戦略的です。そ のための方法論も既に開発されています。すべての産業、すべての企業 に共通の万能薬、一般解があるわけではありませんが、手掛かりは既に 用意されています。やれば進むことはもうわかっているのです。 そして冒頭のパリでの会議ですが、実はいずれも経済メカニズムを利 用して、こうした企業の取り組みを加速させようというものでした。生 物多様性の保全に取り組む企業が経済的にもメリットを享受し、取り組 まない企業は不利になる。そういう仕組み作りが既に始まっています。 サステナビリティ・プランナー 足立直樹 ※《CSR TOPICS》でもブログの関連記事を紹介しています。 ================================ □□□ 今号の目次 □□□ 《巻頭言》「企業と生物多様性(2)企業活動との関係性」 《CSR TOPICS》 《注目のセミナー》 ▼2009年度 サステナビリティ日本フォーラム勉強会 第3回『資源戦略なき日本』~私共の心構えが日本企業を動かす~ サステナビリティ日本フォーラム主催 ▼「ぶんぶん通信no.2」 鎌仲ひとみ監督 ・最新作 「ミツバチの羽音と地球の回転」お披露目上映&最新報告会 ▼ファーム・エイド銀座実行委員会、NPO銀座ミツバチプロジェクト 主催 「いのちでつながるおいしい生活」~農業環境フォーラム~(再掲) 《季節の暦・月の暦》 《読者のこえ》 《編集後記》 =============================== ○《CSR TOPICS》―――――――――――――――――――――――● 足立直樹のブログ「サステナ・ラボ」からオススメ記事をご紹介します ▼捨てられる530万円 もう一週間も前になってしまいましたが、セブンイレブンが販売期限間 近な弁当の「見切り販売(値引販売)」をした加盟店に値引をしないよ うに強制していたことについて、公正取引委員会が独占禁止法違反(不 公正な取引方法)で排除命令を出しました。 ※続きはこちらから... ↓ http://suslab.seesaa.net/article/122495924.html ▼自宅住所にメールします 最近は友だちとの連絡はもうほとんどメールになったので、郵便物と言 えば、ダイレクトメールと請求書(^^;)ぐらいなのですが、皆さんのお宅 ではいかがでしょうか? ※続きはこちらから... ↓ http://suslab.seesaa.net/article/122441763.html ▼ハイブリッドか電気か? ハイブリッドカーが売れているようですが、その一方で、電気自動車に よる巻き返しを狙うメーカーの動きも急展開してきました。 ※続きはこちらから... ↓ http://suslab.seesaa.net/article/122170479.html 前号のお詫び 前号(6/23発行 59号)メルマガの一部にリンク先アドレスが抜けている 箇所がございました。お詫びして、訂正いたします。以下に再掲いたします。 ▼GDMに注目! CDMならぬ、GDMをご存じでしょうか? これはGreen Development Mechanism、すなわちグリーン開発メカニズムの略です。今月号の日経 エコロジーの記事をお読みいただいた方もいらっしゃるかもしれません が、そのGDMについて、いよいよ具体的な議論が進みつつあります。 ※続きはこちらから... ↓ http://suslab.seesaa.net/article/121444556.html ○《注目のセミナー》 ―――――――――――――――――― ―● サステナビリティやCSRに関する注目のセミナーなどをご紹介します。 ▼2009年度 サステナビリティ日本フォーラム勉強会 第3回『資源戦略なき日本』~私共の心構えが日本企業を動かす~ サステナビリティ日本フォーラム主催 第3回となる7月は「資源戦略なき日本」と題して資源・環境ジャーナリ ストの谷口正次氏をお招きし、世界中で行われている資源開発の現状と その周辺の環境問題、また将来的にますます過酷さを極めるであろう 国際的な資源争奪戦についてさまざまな角度からお話をして頂きます。 日本企業はこの先どのようにこの資源問題に取り組んでいくべきなので しょうか?また、一般の消費者はどのような心構えが必要なのでしょ う? 谷口氏の豊富な経験と知識をもとにした講演内容になっております。 質疑応答では足立直樹もコーディネーターとして参加しますので生物多 様性の視点からの資源開発についての質問にもお答えできると思います。 皆様の奮ってのご参加をお待ちしております。 ◆日時:2009年7月14日(火)15:30~17:30(15:00受付開始) ◆場所:あいおい損害保険株式会社 新宿ビル3階 D会議室 (東京都渋谷区代々木3丁目25-3) JR線 新宿駅 南口徒歩13分 ◆定員:50名(会員優先) ◆参加費:法人会員様2名/個人会員様1名まで無料/一般10,000円(1 回につき) ◆主催:サステナビリティ日本フォーラム事務局 (協力:会場提供:あいおい損害保険株式会社) お申込み・詳細はこちら http://www.sustainability-fj.org/seminar/2009/20090630.php ▼「ぶんぶん通信no.2」 鎌仲ひとみ監督 ・最新作 「ミツバチの羽音と地球の回転」お披露目上映&最新報告会 が開催さ れます。 ホットスポット!生物多様性の海を守れるか? -希少生物の宝庫に原発建設の埋め立てが迫るー 「六ケ所村ラプソディー」に続く来春公開映画「ミツバチの羽音と地球 の回転」の制作過程をいち早くお届けするビデオレター第2弾! ◆日時:2009年7月11日(土) 1回目 上映会 12:30(開場) 1回目「ぶんぶん通信no.2」13:00(上映) 2回目 上映会 15:30(開場) 2回目「ぶんぶん通信no.2」16:00(上映) 18:00(終了) ◆場所:新宿 カタログハウス本社B2階セミナーホール (東京都渋谷区代々木2-12-2 カタログハウス本社ビル地下2階) ◆定員:180名 ◆参加費:一般 800円 高校生以下 500円 小学生以下 無料 ◆主催:グループ現代「ミツバチの羽音と地球の回転」制作プロジェク ト お申込み・詳細はこちら http://888earth.net/ ▼ファーム・エイド銀座実行委員会、NPO銀座ミツバチプロジェクト主催 「いのちでつながるおいしい生活」~農業環境フォーラム~(再掲) ファーム・エイド銀座2009(7月17日、18日開催)において「いのちで つながるおいしい生活」~農業環境フォーラム~が開催されます。 人と自然とが共生する世界を実現する為に、生物の多様性と有機農業を 志す仲間が集まり、“本来の農業”とは何か?“いのちをつたえる”と はどういうことか?とことん討論し、力をあわせて日本を立て直す作戦 会議です! RAI代表の足立も報告およびセッションに登壇いたします。 ◆日時:2009年7月18日(土)10:00~18:15 ◆場所:銀座紙パルプ会館(東京都中央区銀座3-9-11) ◆定員:200名 ◆参加費:3,000円、 ◆主催:ファーム・エイド銀座実行委員会 NPO銀座ミツバチプロジェクト お申込み・詳細はこちら http://farmaid-ginza.com/main/modules/d3blog/details.php?bid=41 ○《季節の暦・月の暦》――――――――――――――――――――● ●満月(望)● 7月7日(火) 18時頃 ●ほおずき市(ほおずきいち)● 7月9日(木)、10日(金) 功徳の多い参詣日を功徳日といい、毎月一度設けられていますが、特に その中でも7月10日に観音様に詣でると四万六千日分の功徳があると されています。東京浅草寺では、この二日間よしず張りの露店が並び、 「ほおずき市」が行われ、夏の風物詩になっています。 ○《読者のこえ》―――――――――――――――――――――――● 読者の皆様からのお便りをご紹介いたします。今回ご紹介するのは、 No.59に対するSさんからのご感想です。Sさん、ご感想ありがとうござ います。 ~~~~ 子供の頃の梅雨の季節のイメージとは、 ややかけ離れた感じがするのですが、いかがでしょうか? 生物多様性が、企業活動の継続に必要なこと いまいち理解できません。 リコーの関係図をしっかり見て、勉強してみます。 とにかく 難しい言葉であり、内容も複雑のようですね。 これからも、ご指導をお願いします。 ~~~~ ※句点、改行位置を一部変更してあります。 ※バックナンバーは、以下のURLからご覧いただけます。 http://archive.mag2.com/0000226055/index.html ○《編集後記》――――――――――――――――――――――――● 『すべてはきみに宛てた手紙』長田弘著(2001年 晶文社刊)に、「物 事のはじまりは、いつでも瓦礫のなかにあります。やめたこと、やめざ るをえなかったこと、やめなければならなかったこと、わすれてしまっ たことの、そのあとに、それでもそこに、なおのこるもののなかに」。 こんな一節があります。彼の紡ぎ出す言葉が、整理のできなかった自分 自身の心にストンと落ちたことは、一度や二度ではありません。今回も 彼の言葉に背中を押され、新しい扉を開くことになりました。日本語の 持つ美しさ、力強さには自然への畏敬の念があふれています。自然と日 本語こそ、いつまでも大切にしていきたいと思わずにはいられません。 (さざなみ) ※このコーナーはレスポンスアビリティのスタッフが交代で書いていま す。 ○――――――――――――――――――――――――――――――● 今回のメルマガはいかがでしたでしょうか。よろしければご感想をお聞 かせください。いいただいたご感想は個人名を伏せて「読者のこえ」 コーナーでご紹介させていただくことがございます。 発行: 株式会社レスポンスアビリティ http://www.responseability.jp 〒141-0021 東京都品川区上大崎3-7-8 しろがねロッカス401 メルマガ担当:mm@responseability.jp ※バックナンバーの参照、他のアドレスからの登録は、以下のページ からどうぞ。お知り合いにご紹介いただくときにも、ご利用下さい。 http://www.mag2.com/m/0000226055.html ※転送歓迎です。複製・転載時には事前にご連絡ください。 Copyright(c)2007-2009 Response Ability, Inc. 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