風の森 ―詩誌・西田 純 RSSを登録する

詩集「空にむかって」「石笛」「鏡の底へ」「楽器のように」「木の声水の声」を発行してきた、京都市中京区在住の西田純。大和や伊勢・丹波などの美しい自然を歩きまわりながら、自作の詩を発表する。

  • 周期 隔週刊
  • 最新号 2008/11/24
  • 発行部数 21
  • マガジンID 0000225747
  • 個別ページ
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2008/11/24

詩(西田 純)「終着駅に 近づいて」

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     風の森  第44号    2008年11月24日発行   


 

    

    終着駅に 近づいて

                            西田 純

  谷間は しだいに
  ほそく たかく
  電車を ぬって
  ひとりでに ながれ

  地の底から ひとつずつ
  音は たもたれ
  浸透していく ぼくのからだ





  

○電車は、奈良市に着いた。ここは、高の原駅である。
 駅から出ると、その隣りに、新しくできた複合映画館がある。(こちらの住所
は、京都府木津川市になっている。)
 この住宅街を南へ20分ほど歩いていくと、平城山に出る。山ではなく、低い
丘陵地である。やがて、落ち着いていて重みのある農家が点在し、やわらかい光
を浴びて、畑がなだらかに広がっている。
 11月も後半を過ぎて、2,3日から急に寒くなったが、今日はよく晴れ、青く透
きとおった空に照らし出され、歩くことはとても楽しい。それにしても、この空
気はなんとさわやかなのだろう。
 この近くに、私は、4年前まで住んでいたのだ。休みの日には、朝起きて、走
ってきたこともよくあった。散歩したことも、家族で来たこともあった。
 このあたりには、古墳が多い。一番大きいのは、五社神古墳(ごさしこふん、
神功皇后陵)。東側を歩いていく。堀の一部が大きく広がり、池になっていると
ころもある。灌漑に利用されているからだろう。
 やがて、山陵町の集落に着く。近鉄京都線の踏切があり、頻繁に電車が行き交
う。特急も、京都市地下鉄も通っていく。古い町並みが平城山につつまれて、心
も落ち着く。
 細い道を登っていくと、まもなく、いくつもの古墳の間に出る。佐紀石塚山古
墳(成務天皇狭城盾列池後陵)、佐紀陵山古墳(日葉酢媛命狭木之寺間陵)と佐
紀高塚古墳(称徳天皇高野陵)が、やわらかい散歩道を取り囲んでいる。その隣
りには神社もある。私は、もう何度お参りしたことだろう。朝、走っていくこと
も多かった。明るく、清楚な境内は、村の人々によって、こまやかに手入れされ
ているのだろう。 
 畑と、その中に農家がいくつも点在する景色に入り、ここでも、ときどき立ち
止まって、あたりを見わたしたくなる。少し歩くとまた神社があり、なんと、釣
殿神社と佐紀神社が隣り合わせにある。しかも、この横にある池の反対側に、も
う一つ、佐紀神社が横たわっている。
 南へ向かえば、平城宮跡が、もうすぐそこである。



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kinokoe12@yahoo.co.jpまで、お願い致します。

〇私の詩集は次の5冊です。お近くの書店、またはインターネット書店にご注文く
ださい。 

 「空にむかって」 (1992年 椋の木社 1,260円)
 「石  笛」   (1992年 土曜美術社出版販売 1,785円)
 「鏡の底へ」   (1995年 土曜美術社出版販売 2,100円)
 「楽器のように」 (1999年 土曜美術社出版販売 2,100円)
 「木の声 水の声」(2002年 銀の鈴社 1,260円)

 なお、Amazonでは、すべてが そろっているだけでなく、新品、中古品ともに用
意されています。 セブンアンドワイ、紀伊國屋書店、ジュンク堂書店、本やタウ
ン、livedoor BOOKS、ブックサービス、楽天ブックス、JBOOKSなどにも置かれて
います。

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