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私こと普通の日本人が、スイスの企業に雇われ外人部隊となってアルジェリアの工場建設現場に行き、現地の生徒を一から教育するノンフィクション物語です。上司も同僚も外国人、生徒はもちろんアルジェリア人、日本人は私たった一人でした。

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2008/05/30

ここは地の果てアルジェリア【第62号】

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                        │ 第62号 2008.05.30│
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│   ここは地の果てアルジェリア 技術移転奮闘記   │   永尾   良一 │
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│ ☆私こと普通の日本人が、スイスの企業に雇われ外人部隊となって
│  アルジェリアの工場建設現場に行き、現地の生徒を一から教育する
│  ノンフィクション物語です。

│ ☆上司も同僚も外国人、生徒はもちろんアルジェリア人、
│  日本人は私たった一人でした。
│ 
│ ☆私は休暇の間に目まぐるしくヨーロッパ各地を旅行した。
│  やがてアルジェリアへと戻ると、授業という超現実が待っていて、
│  祭りは終わったよと言っているようだった。
│  
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│オランダ人重役、ドルフ│
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 50過ぎではあるが、テレビ俳優かと思うほどハンサムなディレクターが
我等の重役ドルフ・シュネットラーグである。

体格からスポーツマンということが分かる。アルジェリアに来る度、休日はス
ポーツをしている。ヤイを誘ってスクワッシュやテニスをしたり、私がロー
ラースケートをしていると、後ろ向きに滑るやり方を教えてくれたりした。

ある時ガリッグ夫妻が休暇でフランスに帰っている間、彼が来て私が1週間ほ
ど彼の昼食を作ることになった。その1週間は彼も含め4、5人で昼食をとる
ことになった。今までの人数に1人が増えただけである。例によって昼食の時
間はあれこれお喋りをする。

ある時、食後の珈琲を沸かしそれを注ごうとしたら皆一斉に笑い出した。どう
したのかよく分からない。何で皆笑うのだろう。しかも信じられないとか言い
ながら、腹を抱えて笑っている。

ドルフが言った
「おまえさんが持っている鍋をよくみなよ」

「えっ、鍋って?別に何の変哲もない、毎日使ってる鍋じゃないか?」
皆はまたそこでどっと笑う。

「その鍋の注ぎ口だよ、おまえさん左利きだからいつも左で鍋を持って、
 反対にある注ぎ口で窮屈そうにコーヒーを注ぐから、注ぎ口を換えて
 やったんだ。

 そしたらどうだ、今度は一旦左手で持ったものの、その窮屈な注ぎ方が
 習慣になっているとみえ、わざわざ右手に持ち換え、以前と同じように
 窮屈な注ぎ方でコーヒーを注いでいる。だから皆笑ったのさ」

スズの鍋だからそんな細工はすぐ出来るが、彼らがそんなイタズラをやるとは
思わなかった。しかも取締役がである。親切心からだろうが、黙って私の反応
を伺っていたのは、やはりいたずらに近い。その後この話は私をからかうため、
あちこちで語られた。



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─《★編集後記★》──────────────────────────
鍋の注ぎ口事件はその後私の知らないところで話のネタにされたようである。
彼ら一流の小話として、ジョークとして。
まあ彼らのメンタリティーの一端を見たわけだが不快感はない。

イギリス人のジョークのエスプリとはまた違う。
フランス人のそれとも若干違う。何がどう違うのか言葉では言い表せない。
まあそんな空気に触れていればおいおいと分かってくるものだろう。
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最後までお読みくださりありがとうございます。
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編集・発行 永尾良一
ここは地の果てアルジェリアweb → http://www.yoonnet.com/algeria/

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