2007/12/01
[VT]うそまこと其之十四~その第一声3~
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[VT]うそまこと其之十四〜その第一声3〜
「その日の出し始め」の続きです。
前号、前々号の内容を踏まえた上で、
「胸声は十分使える」というひとはこちらを実践してみてください。
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○最小音量での「起声(アインザッツ)」の調整
自分が歌声として出せるぎりぎりの音量を探ってみてください。
この「ぎりぎり」というのは声が出たり出なかったりして不安定なところです。
この出たり出なかったりをコントロールすることが「声帯感覚」というやつなんです―
―つまるところは。
初めは “声が出る”状態と、出ないで“息だけの状態”
をステップ(階段)状に行き来するはずです。
例えればスイッチのon-offのように「最小音声」と「気息音」を行き来して、
上手く調整しきれない状態があるはずです。
この二つを連続的につなげる(スロープ状に行き来する)ことができると
声帯の合わせ方が改善します。
(これは声区融合の一要素です。
ベルカントでメッサディボーチェというのがありますけど要点は同じです。)
原則的に硬起声では実現しません。なので、
先ず息だけを軽く流して、発生する気息音を聞きながら注意深く起声します。
初めはエッジサウンドでもいいですが最終的には蚊の羽音のような声で
気息音から連続的に起声することになります。
エッジサウンド(エッジボイス)を任意で出せない人はここで苦労するかも知れない。
息の量や流す場所(鼻と口のバランス)、喉頭の位置、音域、声区などで
状態が変わるので色々工夫してください。
この訓練は 十分身についたら、それ以降も毎回やる必要はないですが、
声帯の合いや感覚を確認するのに良いです。
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** 常に、自分の声及び伴奏の大きさとモニターの状態に気を配りましょう。
モニターていうのはつまり 自分の耳へ還ってくる声全般のことです。
マイク−アンプ−スピーカでどれだけ増幅されているか、
周波数特性やエコー等の効果はどうなっているか
部屋の広さや反射はどうか
そういった予備知識や機材への配慮が、特にマイクを使う場合は必要になります。
殆どの人は無意識にですが大きく聴こえ易い成分を多く出そうとします。
(例えばhi抜けのいいモニタ環境で歌っているとしだいに軽い声になっていきます。)
イコライザーの掛かり具合で勝手が変わることがよくあります。
声の大きさはもっと重要です。
VT(ボイストレーニング)に適したレンジというのは
「静かな部屋で鼻歌を歌う程度」
「独り言を呟く」くらいの声で、
これは初心者がイメージしているよりずっと小さいと思います。
大きい声を鍛える場合も最初は小さいところから始めます。
** 練習を始めるときの機材のゲインを決めてしまいましょう。
練習方法に不慣れな時期は毎度の環境を揃えることも必要です。
一例として、、、(カラオケボックスの場合ですが)
‐まずは伴奏を最小限に絞ります。
伴奏が大きいとそれに耳が慣れてこえも大きくなってしまいます。
VTではメロディとコード進行を把握できれば十分です。
ただし音が小さいと低く聴こえてフラットがちになるので
ピッチを優先して鍛えるには向かない。
‐マイクのゲインをハウリングしない限界まであげちゃいましょう。
歌いにくいひとも最初だけはゲインを最大にして順次減らしていくとよいです。
‐「エコーを切らないと駄目」というのは間違いです。
エコーが全くないと自分の声が聞こえにくくなりますが
これは歌いだしにはあまりいい事がない。
エコーを減らすと声がソリッドになる分 ゲインを増やすことになるので
部屋の外から聴くと(エコー無しのほうが)大音量になります。
周囲に文句をいわれないよう気をつけましょう。
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○○最初の一曲は頭声区で息を引いて
ファルセットインペットがベストですが、
出せない場合は息を引いた裏声(仮声や頭声)で。
最低一曲か時間があればれば2〜3曲歌いましょう。
胸に声をつけたり息を減らしながら音量を漸増させたりするのはありです。
(頭声区で閉鎖を導くのが目的なので)
構音に注意しましょうこの段階で崩れると修正できません。
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○○○弱声で声帯を「吹く」
ここが一番の肝です!!!
軽い閉鎖のところに息を多く吹き込んでやや強制的に振動させます。
(この「強制的に」息を使うということがVTのミソというか、ある意味
“醍醐味”といっていいかもしれない。
歌うのが格段に面白くなります。)
chin-blowという言葉がどうもそういうニュアンスのようなんですが
使ってる人があまりいないのでちょっとはっきりしません。
声帯を「鳴らす」と言うのに含んでもいいですが
特に弱声気味の時 独特の、「吹く」と呼ぶべき因子が発現します。
ノイジーですがかなりキメの細かい音です。
声種は弱頭声か閉鎖を緩めた胸声です。
弱頭声が出せる人は、胸声区から閉鎖を緩めて連続的に頭声区に移れます。
男性の多くは弱頭声(及び頭声)が出せませんが これは、
「伸展は下手、閉鎖は強すぎ」でバランスが悪いから。
そしてバランスを調整できないのは声が大きすぎるからです。
裏声を出せるなら、多少は伸展ができるということです。
その伸展力に合わせた音量で歌ってさえいれば
裏声が未熟でもそれなりにバランスを取ることは可能です。
ですから、頭声の苦手な人が弱声を出すには、
小さい声で歌い始めることが何より重要というわけです。
*十分に小さい声で始めれば誰でも弱頭声を出せます。
さて本題に入ります。
声帯を「吹く」、「強制的に鳴らす」というのはどういう感覚か?
これはとても人に説明できる物ではありませんので
自身の創意工夫とトライアンドエラーを続ける以外に会得方法はありません。
ただヒントやポイントといえるものがいくつかあるので述べておきます。
○歯列へのアンザッツ(フースラーの3番など)が利用できます。
○独特の広がり、毛羽立ちがあります。
○音量を変えないで息を増やすことに相当します。
○基底音はあまり変わらずに倍音が大幅に増えます。
(芯となる音量は変わりませんが よく「声量が増える」と捉えられています)
○「声を明るくする」こととも一致します。
上手くいかない時は以下の原因が考えられます。
○声が大きすぎる。あるいは大声を出した後で閉鎖が偏っている。
○息を強めようとした時に喉や舌に力が入る。
○(前段階の)息を意識的に流す発声が出来ていない。
○音域が合っていない
○喉が上がっている
○母音やアンザッツ、アインザッツが不適当
以上の説明で少しはイマジネーションの助けとなったでしょうか?
これだけでは不足だと思うかも知れませんが今ここで重要なのは
「“吹く”という訓練の仕方がある」
と、
貴方が知ったことです。
これだけの情報から実際のメソッドを導き出せるかは貴方次第です。
その段階に到達できるか否かが結局のところ
“歌は上手いけど素人臭い声の「KARAOKE-level-singer」で終わるか、
“誰もが一声聴いただけで一目置く「real-singer」になれるかという境界なんです。
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ボイストレーニングの嘘真うそまこと
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