2009/05/27
もろずみ総研メールマガジン 第205号
M┃O┃R┃O┃ ━┛━┛━┛━┛ L┃A┃B┃ ━┛━┛━┛ もろずみ総研メールマガジン 第205号 ======================== 2009/5/27 【新車・試乗分析】 最近の味見/ダイジェスト集 ▽全回数未定 9/未定 ◆ダイジェスト・最近の日産車 その1◆ ここしばらくの間にお目にかかったクルマたちの味見印象ダイジェスト、 ここからは日産編、です。 まずは、やっぱり370Zから。 かつて日産にとって初めての本格的スポーツカー(SP系)に、当時の川又 社長がミュージカル「マイ・フェアレディ」が気に入ったからとフェアレデ ィと命名し、しかし当時、アメリカ日産に出向いて製品企画、販売、ディー ラーネットワーク、アフターサービスまでほとんど全てを再構築して、今日 に至る基礎を築いた片山豊氏は「男の遊び道具である(当時は)スポーツカ ーに、そんな軟弱な名前は不適」と怒り、実際にアメリカでは「Dutsun Spo rt」、そして片山氏=アメリカ日産が“スポンサー”となって開発、量産が 進められたその後継モデルを北米市場に投入するにあたって、シンプルに 「Z」(最初は240Z)と命名したのでした。 そうしたヒストリーを、片山氏から直接うかがったこと、そして「パフォ ーマンスモデルの名としては違和感がある…というのも同感で、私自身もフ ェアレディという呼び名は使わなくなっています。ま、個人的なこだわりで すが。 その最新モデルは、端的に言ってコンセプトとパッケージングはキャリー オーバー。経営危機〜ゴーン改革が落ち着くまで、Zの改良、更新は停滞し、 ついには製造販売すら停められてしまいました。主たるマーケットであるア メリカ市場でもこうしたスポーツ・スペシャリティよりもSUVやピックアッ プのほうが「スポーティ」だと受け取られる時代だ、というマーケティング 主導の視野の狭い発想が企業を支配していたことも大きいでしょう。自動車 が人々を魅きつける根源は何か、それを製品として送り出す企業の精神的支 柱はどこにあり、何を語りかけるのか。そういう議論がなおざりにされるよ うになった時代でしかたら。それは今も続いている、というべきでしょうけ れど。 ようやく、FR系プラットホームを全面的にリニューアルする企画が動き出 し、その一環としてやっとZも12年ぶりの新型投入。これがZ33型でした。パ ッケージングと骨格設計が現代的になったのは良かったし、スタイリングも 初代Z(S30)にもつながる贅肉が少なく、ディテールにも神経を配った、テ ンションを感じるものになりました。走らせると、そこそこは速い、という だけで「ドライビングというスポーツ」へのデリカシーは希薄。振り返って みれば、「スポーティなファッション・スペシャリティカー」という形質こ そが、初代以来、Zの伝統であった。これは私の実感。 ただZ33型に関しては、何回かのアップデートでフットワークだけは少し ずつブラッシュアップされたのでしたが。 しかしそうした動質以前に、Z33型と接する度に違和感があったのは、シ ート座面が高すぎること。もともと低いキャビンの中にすっぽり収まるよう に座るのが自然なパッケージングであり、クルマのフォルムなのですが。少 なくとも今回のモデルチェンジで、この点は改善された。これがまずコック ピットに収まった第一印象。しかしシートは身体の主要部位を自然な形で支 えるバランスにはなっていない。体側を締めて、腿の脇を押さえて…と、部 位ごとの「サポート」を作りすぎた印象。 もうひとつの違和感は、ステアリングホイール。正円ではなく上下をつぶ した四角形に近い楕円にしてあります。下側は腿に当たらないように、上側 はメーターバイザーの上を通した前方視界のために。というデザイン側の “都合”はわからなくもないのですが、切り込む/戻す、持ち変える…とい う一連の動きの中で、いつも同じ手の動きになるためには正円が基本。「ス ポーツの手具」として最も重要な、手が触れて握る部分について、もっと緻 密な論理とデザインが必要でしょう。それはポジションやシートも同じこと。 こういうところを「ドライビングというスポーツ」に対してより純粋なモ デルでより深く考え、新しい知見やものづくりの指針を生み出してゆくこと が、それぞれのメーカーのクルマづくり全体に展開され、進化してゆく原動 力になるはず。もちろん「動質」全体も含めて。「スポーツカー」が、その 数や利益は少なくても、自動車を生み出し、人々に送り届ける組織にとって 大切なのは、そういう存在意味があるからだ、と私はずっと信じているので すが。 (つづく) ---------------------------------------------------------------------- ★☆ 次号予告 ☆★ 【新車・試乗分析】 最近の味見/ダイジェスト集 ▽全回数未定 10/未定 ◆ダイジェスト・最近の日産車 その2◆ 『基本となるコンセプトとパッケージングは踏襲しつつ、内外のスタイリン グを最近のブランド系スポーツモデルの流れに沿って、抑揚をつけた造形に する。Zのモデルチェンジはこういう製品企画に沿ったもの、といえるでし ょう。』 つづきは次号(配信予定 5月29日 金曜日) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【パートナー研究員 募集一時停止】 みなさまから多くのご意見・ご質問を「パートナー研究員」としてお寄せい ただいてきましたが、メルマガの発行体制変更に伴い、一時研究員の募集を 停止させていただきます。新体制が整いしだい再開したいと思っております ので、しばらくお待ちください。 また、「もろずみ総研メルマガ」では、原則としてご意見・ご質問は、この 「パートナー研究員」の方に限らせていただいています。ご了承ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ====================================================================== 【もろずみ総研メールマガジン】 ※本メールは等幅フォントで最適にご覧頂けます。 ※本メールマガジンをお届けしたメールアドレスは、配信専用のアドレスで す。本メールに直接ご返信頂いてもご回答できません。 ---------------------------------------------------------------------- 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ <配信中止はこちら> http://www.mag2.com/m/0000225057.html ---------------------------------------------------------------------- ★☆ 広告掲載に関するお問い合わせは ☆★ moro-lab@akira.aki.gs 掲載されている記事の無断転載・転用を禁止します。 本メールに掲載している文章・画像の無断転載を禁じます。 記事のすべての著作権は「もろずみ総合研究所」に帰属します。 編集長:もろずみ総合研究所所長 両角岳彦 編集・発行:もろずみ総合研究所 編集部 Copyright(c) Moro Lab. All rights reserved. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


