もろずみ総研メールマガジン 第162号
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もろずみ総研メールマガジン 第162号 ======================== 2008/09/01
【新車・試乗分析】 ニッポンのミニバンをもっと良質な移動空間に
▽6回シリーズに変更 4/6
◆“見た目の”わかりやすさと、
求められるべき機能、能力、資質とのギャップ◆
夏休み期もそろそろおしまい…という中で、今月はサーキット通いの週末
が続いています。先々週も鈴鹿1000kmに出かけてきました。帰りの高速道路
はずっと雨。とくに東名は、日本の物流がトラック輸送に支えられているこ
とを実感する大型トラックの行列の中にはさまって。
GVW(Gross Vehicle Weight:車両総重量)8t以上、または最大積載量5t
以上のトラックには速度抑制装置(スピードリミッター)の装着が義務付け
になりました。規制速度90km/h、実態は95km/h上限で連なりつつ、2〜3km
/hの速度差があれば追越車線に出て自分の速度を保とうとする。これがドラ
イバーの心理。
さらに旧来の呼び方でいえば「中型貨物」、最大積載量5t未満のトラッ
クにはスピードリミッター義務付けがなく、しかし荷台の寸法は大型とほと
んど変わらない車種があり、こちらは軽荷なら120km/hぐらいまで出して飛
ばしています。急ぎの荷を運ぶためにわざわざ中型+大荷台の車種を保有し
ている業者もあるとか。
こうしたクルマ+人の群れの行動を観察するのも、私にとってはいつもの
こと。濡れた路面、さらに水膜ができるような状況では乾いた舗装路面に対
してどれほどタイヤのグリップ限界が低下するか、そこに踏み込んだ時、中
大型商用車はどんな挙動を起こすのか、ABSやESC(やっと導入されつつあり
ます)が働くというのはどういうことで、でもその先で重量車を操るのはい
かに難しいか…。そういうことをまったく考えずに運転していることが明ら
かにわかるクルマの動きが次々に現れます。一度体験すれば、そして最小限
の理屈を知れば、絶対にしない運転行動のはず。それがあまりにはっきり現
れた動きを見た場合は、できるだけそのクルマから離れるようにしています
が…(苦笑)。
日々、クルマを走らせることを仕事にしている人々にしてからそうですか
ら、休日に道路を埋める乗用車の大群を“観察”していると、それこそ「背
筋が冷たくなる」ような状況を数えきれないほど目撃することになります。
もちろん、燃料を無駄に使い、渋滞も増幅する、何気なくやってしまってい
るのだけれども基本を知らない雑なドライビングも含めて。
ただ、一般の人々(運転を職業としている人も含めて)に、プロフェッシ
ョナル並みの知識と行動を求めることはできません。だからこそ、クルマと、
そのクルマを造る側が、ごく普通に、あるがままに乗って、座って、走って
ゆく中で、一人一人の“快適で”“安全な”座り方と、荷物の積み方+固定
に始まり、ドライバーがクルマと対話する中で自然に現れる手と足の操作ま
でが「より良いもの」になるように、深く考え、事象を掘り下げて「造り込
んで」おくことが欠かせません。
言い替えれば、造り手の側が、商品企画から設計、実験、製造まで全ての
領域で、カタログや販売店の店頭で“ふつうの人々”にとっての“わかりや
すさ”や“購買のきっかけ””ばかりを追って、言い替えれば「クルマにつ
いては素人」のレベルに止まったまま、表層だけのアイデアをいじり回し、
モノ作りをしてはいけない。
ちなみに、アメリカを起点にする「顧客満足度」や「購入動機」などの調
査結果も、もともと素人が発想した質問項目が並んでいるリストに○をつけ
るだけの調査を計量処理したものにすぎないのですから、自動車のように複
雑な商品・製品と、それを買って使っている人々との関係を知る、さらに考
える助けにはなりません。調査方法、せめて質問の内容と組み立て方から考
え直さないと。
と、このあたりは何度もお話ししていることですが。
最近、横道に逸れながらも、何回かにわたって書いてきている「ニッポン
のミニバン」、つまり「家族や友人と多人数で移動するための空間」は、こ
うした「普通の人々にとっての“見た目の”わかりやすさ」と、自動車とし
て持つべき基本的な機能、能力、資質とのギャップが、とても現れやすいジ
ャンルなのです。でも日本のメーカーの現状は「売れる(と期待される)商
品を出す」ことに偏する。そこに「私の目から見ると…」というお話が色々
と現れてくるのではないかと思えるのです。
路上観察から始まった、理念の話が長くなってしまいました。次回は改め
て、エクシーガ、フリード、ビアンテといった最新の製品たちについて、具
体的なお話に進みましょう。
(つづく)
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★☆ 次号予告 ☆★
『もともと「ミニバン」というカテゴリーは、アメリカでビッグ2から大き
く離れた3番手に追いやられていたクライスラーが、当時の量産FFセダンだ
った「Kカー」のいわゆる“プラットホーム”を使って、3列シートの多座
席箱型乗用車を作り、それをこう呼んだことに始まります』
前号でも書きましたが、ご意見・ご質問をお寄せいただいてるのですが、す
みません体制が整っておらず対応できません。本当にゴメンなさい。心苦し
いかぎりです(配信担当 千田)
つづきは次号(配信予定 9月3〜6日 水〜土曜日)
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みなさまから多くのご意見・ご質問を「パートナー研究員」としてお寄せい
ただいてきましたが、メルマガの発行体制変更に伴い、一時研究員の募集を
停止させていただきます。新体制が整いしだい再開したいと思っております
ので、しばらくお待ちください。
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「パートナー研究員」の方に限らせていただいています。ご了承ください。
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編集長:もろずみ総合研究所所長 両角岳彦
編集・発行:もろずみ総合研究所 編集部
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