もろずみ総研メールマガジン 第153号
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もろずみ総研メールマガジン 第153号 ======================== 2008/07/08
【新車・試乗分析】 レガシィ STI - S402 ▽2回シリーズ 1/2
◆シートに収まったところから、ベースのレガシィとは違うと感じる◆
年間1千万トン以上の鉄鋼材を生産する製鉄所を見学してきました。
「鉄は、産業の米」。
あまりにも巨大な設備、熱や力などの実在するエネルギー、それがただひ
たすら膨大な量の鉄鋼を生み出し続ける現実に圧倒されつつ、私たちが「鉄
の時代」の真っ只中に生きていることを肌で感じた1日でした。
産業革命以来発展してきた「工業文明」は、まさに「鉄」によって支えら
れているのだ、と。
そして、クルマの骨組みはやはり「鋼」で作るべきもの。その上で今より
も思い切り軽くしないと。軽合金や合成樹脂、カーボンファイバーなどの軽
量素材は“適材適所”で使い分けるもの。それも改めて実感しました。
あ、ちなみに「鉄」というのは金属(元素)としての総称であり、そこに
炭素が0.0007〜1.2%入って適度なしなやかさをみせるものが「鋼鉄(stee
l)」で、2〜4.5%入って硬く固まるものを「鋳鉄(cast iron、あるいはた
だiron)」と言います。たとえば自動車のブレーキに使われるディスク(ロ
ーター)は鋳鉄であって「F1のブレーキはスチール・ディスクじゃなくて
カーボンだから…」などと言う/書くのは間違い(笑)。しかも「カーボン
(=炭素)」ではなく、「カーボン=カーボン・コンポジット(カーボンフ
ァイバーをカーボンで接合した形の複合素材)」なので、二重の間違いです
(笑)。
とここまでは、じつは前置きなのでありまして…(例によって)。「鉄」
の話はまたいつか本格的に。
ここからは「承前」。つまり前回までのレガシィBP系の5度めのイヤーチ
ェンジ、“F型”のカウンターパートというべき存在、STi(スバル テクニ
カ インターナショナル)が仕立てた限定車、S402について。
ドライバーズシートに収まったところから、ベースのレガシィとは微妙に
違うことが身体で感じ取れます。シートが骨盤を中心にフィットしてくる感
触、そこからポジションがスッと決まる。そして足元は、ヒール&トゥ(正
確には、右足の拇指丘でブレーキを踏みつつ足をローリングさせて踵に近い
靴底の外側でアクセルを押す)が、足首に無理な動きをさせずにできる。ア
クセルとブレーキ、2つのペダルの3次元の位置関係がしっくりくるのです。
そしてマニュアル・トランスミッションの6つのポジションに導く“ゲー
ト”も、手首を柔らかく使って前後+左右の動きを作るのにちょうど良く整
列している。全てが「クルマと対話し、操ること」を熟知している人の手が
加わっていることを伝えてきます。これも“チューニング”。
何気なく動き出すと、まずエンジンの躾けが違う。必要な力をできるだけ
低い回転で、言い替えれば高いギア・ポジションで作ってゆく。そういうド
ライビングができる人なら、動き出しからスッスッとシフトアップして柔ら
かく力をつないでゆけます。そこでタコメーターを確かめると、1500rpm前
後を使うだけで十分。平坦ならば3、4速・1000rpmからでも右足を柔らか
く押し込めばエンジンはジワッと力を出してきます。
こういう“過渡的な”反応を「レスポンス」と言うのです。アクセルをガ
バッと踏み込んで、しばらくたってからグワッと強い力が出ても「レスポン
スが良い」のではないのですが、とかく日本の自動車関係者にはそれを「応
答」だとカン違いしている人が多いのです。
もちろんS402のエンジンは、アクセルを深く踏み込めば相当な速さをみせ
てくれます。ターボ過給特有のトルク立ち上がりの応答遅れ、つまりアクセ
ルを踏み込んでいったところでエンジンが空気を吸い、燃焼させて排気ガス
のエネルギーが増え、ターボチャージャーを加速してから一気にトルクが増
えるという癖も、かなり押さえられて「蹴る力」が連続的に増加する感覚。
しかもアクセルを止めてもターボチャージャーの回転が加速していると、
トルクの上昇が止まらない、というよろしくない癖(このあたりを「ターボ
の刺激」とカン違いしている人が多いのですが)もかなり押さえ込んで、右
足の動きとエンジンの力の増減はうまく「つながって」います。エンジンマ
ウントも元のレガシィよりしっかりしている感じ。
(つづく)
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★☆ 次号予告 ☆★
【新車・試乗分析】 レガシィ STI - S402 ▽2回シリーズ 最終回
◆「両角さん、1台いかがですか?(笑)」◆
『2.5Lターボ過給ユニットの専用版を作り、足回り、そしてブレーキなども
スペシャルパーツを組み込んでSTi(スバルテクニカインターナショナル)
が仕立てた限定モデルの“S402”。前回に続いてそのセダン(B4)と対話
してみたお話です。』
つづきは次号(配信予定 7月11日 金曜日)
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