もろずみ総研メールマガジン 第149号
M┃O┃R┃O┃
━┛━┛━┛━┛
L┃A┃B┃
━┛━┛━┛
もろずみ総研メールマガジン 第149号 ======================== 2008/06/10
【新車・試乗分析】 ボルボS40 ▽5回シリーズ 3/5
◆ひとつのモデルを時間をかけて「育ててゆく」のが欧州車の「熟成」◆
現世代になってもう5年、モデルライフとしても後半に入ったボルボS40
と対話して改めて実感したのは、マイナーチェンジはもちろん、イヤーモデ
ル(毎年の細部改良)でも刻々と改良を進めてくるのが、やっぱり欧州流、
ということ。
いや「欧州流」と言うべきではなく、造る側にとっては、ある製品を送り
出した瞬間に「やり残した」と思うことがあり、時間が経つにつれて「もっ
とこうすれば」というイメージが育つ。それを織り込んで、ひとつのモデル
を時間をかけて「育ててゆく」。これが欧州車の「熟成」。
本来、自動車という複雑で、人々の生活に密着する工業製品は、最初に深
く考え、徹底的に目を配って設計し製造することは不可欠で、でもそれで終
わりではなく、数年かそれ以上のモデルライフの中で刻々とングを選びつつ
様々に手を入れ、資質を磨いてゆくことができるし、またそれが必要なもの
なのです。
日本のメーカーは、一部の例外を除いて「新型」として送り出した後は、
コストダウンと不具合対策以外はほとんど「手を入れない」。マイナーチェ
ンジは、商品力(見た目の)を維持するためのお化粧直し。開発者も、新型
車市場投入後は次のモデルの開発に移り、送り出してしまった製品をさらに
育てることからは離れてしまう。マイナーチェンジの担当は別のメンバー、
悪く言えば「2軍」。これが定石になってしまっています。
そういう日本車は、ニューモデルとして現れた後は鮮度が落ちるのみ。最
近の乗用車販売が「新車効果」で最初だけワッと売れ、その後はジワジワ、
あるいはズルズルと落ちてゆく、というのは、ユーザーの方もそれが直感的
に分かっている、ということなのかも。
逆に欧州車の本流に立つクルマたちは、最初に買えばその鮮度が楽しく、
でも移動空間としての資質はモデル後期のほうが高い。どちらを買っても…
というケースがしばしばあります。正確に言えば、ありました、かも。
そしてもうひとつ、こうやってひとつひとつのモデルの商品寿命を長めに
する。日本車では1世代が4年、長くて5年なのに対して2〜3年は長い。
それはモデルチェンジのタイミングに合わせて、まずはそれぞれの車両設計
や実装する技術を見直し、進化させることができることを意味します。
それだけではありません。車体骨格を溶接で組み上げ、そこに数多くのユ
ニットを組み着けてゆく。その製造システムを一気に進化させることもまた
可能になるのです。つまり年月の間隔が開き、製造台数も増えて原価焼却も
進むので、投資効果も含めて製造設備をリニューアルする余裕ができる、と
いうこと。
逆に日本車は、この2〜3世代にわたって個々の技術(ATの変速とトル
クコンバーター・ロックアップの“最適化”も、ものすごくたくさんあるそ
うした実例のひとつ)だけでなく、製造プロセスの刷新も停滞しています。
その中でコストだけは削れたけれども、購入する側から見れば価格が下が
ったわけではありません。企業の利益が短期的に増えたのみ。それに対して
欧州勢は、大きな世代交替のタイミングで、製造設備のリニューアルまで含
めて着実に進化しつつあります。この差は、遠からずボディブローのように
効いてくる、のではないか。
そういう不安が、私の中で高まってきているのです。この認識は、自動車
を製品レベルだけでなく、製造業としての成り立ちまで幅広く取材している
(数少ない)ウォッチャーであり、良き友人でもあり、また相談相手でもあ
る、牧野茂雄さんとも共有するものなのですが。
そもそも自動車製造の基本である車体骨格の溶接からして、欧州ではスポ
ット(点)溶接からの脱皮が始まっています。日本のメーカーでは「それが
クルマ作りにおいて重要な進化につながる」という認識はない、らしく。
それやこれやを考えさせる、日本的モデルチェンジ&マイナーチェンジの
最近の例として、クラウン、そしてレガシィといったクルマたちの味見の話
は、次回以降にまた
(つづく)
----------------------------------------------------------------------
★☆ 次号予告 ☆★
【新車・試乗分析】 ボルボS40 ▽5回シリーズ 4/5
ボルボS40を例に欧州メーカーの「熟成」思想をお伝えしてきたところで、
じゃあ日本メーカーはどうなんだ?と、この後、「日欧比較」編、クラウン
とレガシィについてそれぞれ1回づつお届けしていく予定です。
乞うご期待!(千)
つづきは次号(配信予定 6月11〜14日 水〜土曜日)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【パートナー研究員 募集一時停止】
現在、みなさまから多くのご意見・ご質問を「パートナー研究員」としてお
寄せいただいてますが、メルマガの発行体制変更に伴い、一時研究員の募集
を停止させていただきます。新体制が整いしだい再開したいと思っておりま
すので、しばらくお待ちください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
======================================================================
【もろずみ総研メールマガジン】
※本メールは等幅フォントで最適にご覧頂けます。
※本メールマガジンをお届けしたメールアドレスは、配信専用のアドレスで
す。本メールに直接ご返信頂いてもご回答できません。
----------------------------------------------------------------------
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
<配信中止はこちら> http://www.mag2.com/m/0000225057.html
----------------------------------------------------------------------
★☆ 広告掲載に関するお問い合わせは ☆★
moro-lab@akira.aki.gs
掲載されている記事の無断転載・転用を禁止します。
本メールに掲載している文章・画像の無断転載を禁じます。
記事のすべての著作権は「もろずみ総合研究所」に帰属します。
編集長:もろずみ総合研究所所長 両角岳彦
編集・発行:もろずみ総合研究所 編集部
Copyright(c) Moro Lab. All rights reserved.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



![転職なら[en]社会人の転職情報!転職成功者続出 転職なら[en]社会人の転職情報!転職成功者続出](http://kamogawa.mag2.com/bn/recommend/sya.gif)
![派遣のお仕事探しなら[en]派遣のお仕事情報 派遣のお仕事探しなら[en]派遣のお仕事情報](http://kamogawa.mag2.com/bn/recommend/haken.gif)
![アルバイト探しは[en]本気のアルバイト アルバイト探しは[en]本気のアルバイト](http://kamogawa.mag2.com/bn/recommend/baito.gif)
![就職サイトは[en]学生の就職情報 就職サイトは[en]学生の就職情報](http://kamogawa.mag2.com/bn/recommend/gakusei.gif)
![転職なら[en]転職コンサルタントキャリアを活かした転職に! 転職なら[en]転職コンサルタントキャリアを活かした転職に!](http://kamogawa.mag2.com/bn/recommend/consul.gif)

