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  • 最新号 2008/12/03
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2008/06/06

もろずみ総研メールマガジン 第148号

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 もろずみ総研メールマガジン 第148号 ======================== 2008/06/06
 
 【新車・試乗分析】 ボルボS40 ▽5回シリーズ 2/5
 
 ◆「熟成」を続けて資質を高めてゆく好例◆
 
  市場投入から数年、最初は「悪くはないけど…」と生硬さを感じさせたク
 ルマが、いわゆる「熟成」を続けて資質を高めてゆく。その好例かも、と私
 に思わせたボルボS40。
 
  味見しつつ、もうひとつ「なるほどね…」と思わされたのは、パワーパッ
 ケージの仕立て方でした。彼らならではの5気筒ユニットがアクセルの踏み
 込みに対して低速から柔らかく、鋭すぎず厚みのある力を出してくるのはい
 つもどおり。
 
  でもそれを伝えるのにオートマチック・トランスミッションを介すると、
 急に凡庸なパワーソースになってしまう。つまり日本製ATの典型的変速ス
 ケジュールをそのままに、しかも変速そのものも遅く粗い。これもずっとボ
 ルボの弱点でした。ところがこのS40+自然吸気5気筒ユニットに対しては、
 ジワッとアクセルを押し込んだぐらいではシフトダウンしない、どころかロ
 ックアップも解かない。つまりちょっとしたアクセルオンでもエンジン回転
 だけがブワッと上がる日本車/日本のATの悪癖とは一線を画し、踏み込ん
 だ分だけエンジンが力を増すのをそのまま伝えて前に出て行く。そういうゾ
 ーンを「へぇ…」と思うほど広げた設定になっているのです。
 
  もちろん、シフトダウンしたりトルクコンバーターをズルッと滑らせた方
 が、その後の加速は強く現れます。でも自分の足の動きから遅れて、しかも
 キュッと、あるいはグワッと現れる加速に、ドライバーはパッとアクセルを
 戻す。これを皆さん、無意識にずいぶんやっているのです。その度に無駄に
 燃料を使い、実用燃費は落ち込んでゆく。
 
  そういうクルマに馴らされたドライバーは、このS40の、アクセルペダル
 を押し込んだ瞬間の加速の強まりは、鈍く感じられるかもしれません。でも
 そう感じてさらに深く右足を動かしても、まだATは直結したまま、エンジ
 ンの力が柔らかく増えてクルマを押してくる。このくらい、シフトダウンや
 ロックアップを“粘らせる”ほうが良いのです。アクセルオンの瞬間にエン
 ジントルクをスッと増やす。その過渡応答をもっと緻密に仕上げれば、同じ
 エンジン特性でも「力が出る」実感が現れる。そのあたりはもう少し…とい
 うところですが。
 
  それでもこのAT変速特性の方向転換の結果、実用燃費は確実に良くなっ
 ています。しかもドライバーの右足のデリカシーが多少粗くても燃費の悪化
 も抑えられる。実際に走りながら瞬間燃費計の表示を観察し、高くなったガ
 ソリンを自分の手で給油して、そういう特性を確認できました。同じような
 形態と重量、そして動力性能を持つ(はずの)日本車と比べれば、これまで
 「並」だった実用燃費が、むしろ逆転するくらいのレベル。
 
  最新最良の欧州勢はもっと良い、とも言えますが、しかし今日のヨーロッ
 パは間違いなく、現実の路上でクルマを使って、そこで燃料消費を確実に減
 らす方向へ進み、それぞれに着実に改良を進めている。それがここにも現れ
 ているな、という印象でした。
 
  全体にやや大味、でも安心して、落ち着いた気分で生活できる移動空間。
 このボルボ流が久しぶりに伝わってくる、日本でもちょうどいい大きさのセ
 ダン。後席の頭上空間がぎりぎりなのは、ボディシェルが変わらないのでし
 ようがないのですが。この空間が広く、さらに荷室も色々に使うというので
 あれば、V50という選択肢になるわけで。ただ柔らかくおっとりと動く脚、
 という意味ではワゴン(フル積載を前提にサスペンションをセットアップす
 るのが欧州流。ボディ剛性も不利)よりはセダンの方が…というのがセオリ
 ーです。
 (つづく)
 
 
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 ★☆ 次号予告 ☆★
 
 【新車・試乗分析】 ボルボS40 ▽5回シリーズ 3/5
 
 ◆ひとつのモデルを時間をかけて「育ててゆく」のが欧州車の「熟成」◆
 
 『現世代になってもう5年、モデルライフとしても後半に入ったボルボS40
 と対話して改めて実感したのは、マイナーチェンジはもちろん、イヤーモデ
 ル(毎年の細部改良)でも刻々と改良を進めてくるのが、やっぱり欧州流、
 ということ。』
 
 つづきは次号(配信予定 6月9日 月曜日)
 
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 編集・発行:もろずみ総合研究所 編集部
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