もろずみ総研メールマガジン 第145号
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もろずみ総研メールマガジン 第145号 ======================== 2008/05/25
【モータースポーツ緊急レポート】
今日のF1世界・考 ▽4+2回シリーズ 5/6
◆「最高のレーシング・ドライバー」
を競うための道具と戦いはどうあるべきか 前編◆
そもそも、モータースポーツならではの面白さ、自分が日常的にクルマを
操っているのよりもはるかに高いレベルで「スポーツ」している。それが
「見えなく」なってしまっている最も大きな理由は「空力」です。つまり車
体が空気の中を動いてゆく。そこで生まれる気流、それが生み出す圧力差を
利用して、タイヤをできるだけ強く路面に押しつけ、その摩擦力を高める。
これが200km/h以上でクルマの質量の4倍以上もの慣性力(加減速や旋回の
中で作用する)を支えて運動することを可能にしているのです。
しかしそれはロードカーにはまったく応用できません。
フォーミュラカーなど競技専用車によるサーキットレースよりもラリーの
ほうが、あるいはモーターサイクル競技、例えばMoto GPのほうが、人間が
操っていることが実感として伝わり、そこで起こる車両の運動を見て驚き、
面白いのは、一にかかって「空力的ダウンフォースによる見かけ上のタイヤ
グリップの倍増がほとんどない」ことによる。そう言い切っていいと思いま
す。
だからF1を、巨額の資金を浪費してステイタス・イメージだけを強調す
る現状から脱け出させるとすれば、そしてF1をイメージの頂点とするサー
キットレース全体の楽しさ、面白さ(見る側だけでなく、やる側にとっても)
を取り戻し、高めるためには、まずこの「空力効果」を明確に除去すること
から始めるべきだと、私は考えます。
つまり、フォーミュラカーであれば、ドライバーとパワーパッケージを包
む骨格以外のボディワークは基本的に「なし」とする。
今のF1はコックピット部分の殼状骨格(モノコックタブ)の各位置での
断面寸法、側面視の形状などを細かく定めていて、だからこそカラーリング
をなくし、特徴的ないくつかの空力付加物を除いてしまうと、どのチームの
マシンか見分けがつかないくらい同じ形をしているのですが。
そういう小手先の規則ではなく、かつての「葉巻型」フォーミュラカーの
現代版として、でも自由度を残して車体骨格の外枠を決める。そしてその車
体底面と路面の間隔も今のような数mmでも良い、とはせずに当たり前のロー
ドカーと同じか少し低いくらい、例えば10cmにしてしまい、走行中も最低車
高をチェックするセンサーを加えて、小細工ができないように。前後のある
位置(高さも)に単純な翼を残すのは良しとして、それを置くことを許す空
間を明確に規定する。
それで250km/hあたりでも車両質量(これも最低重量を少し重くする)の
2倍程度の摩擦力が出る、つまり空力的ダウンフォースを現在の1/3以下に
したら、クルマを走らせ、それを観る醍醐味は相当に変わってきます。
もちろん、今日、現場でレースを戦っている人々からは「そんなのでは危
なくてレースができない」と、ごうごうたる非難が沸き起こるでしょうが、
強大なだけでなく、それが車速の二乗に比例して増減する異様なタイヤ・グ
リップが出なくなり、減速や旋回の運動がスローになってドライバーの能力
が問われるだけで「危なくなる」かどうかは別の要素です。少なくともクラ
ッシュ・セーフティは過日の日ではない、今日の競技専用車両のあり方は継
続・改良するわけですし。
(つづく)
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★☆ 次号予告 ☆★
【モータースポーツ緊急レポート】
今日のF1世界・考 ▽4+2回シリーズ 最終回
◆「最高のレーシング・ドライバー」
を競うための道具と戦いはどうあるべきか 後編◆
『「最高のレーシング・ドライバー」を競うための道具と戦いは今日、そし
て明日、どうあってほしいか。』
つづきは次号(配信予定 5月26日 月曜日)
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