もろずみ総研メールマガジン 第142号
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もろずみ総研メールマガジン 第142号 ======================== 2008/05/12
『Tech-mobi 全天候4WDスポーツカー論』 出来ました!
話題の新車情報をメカニズムや挙動で解説するメカニズムメンターテイメン
ト誌です!
話題の新車にはどういう仕組みが組み込まれているか、それはどういうパー
ツの組み合わせで成立しているか、を豊富な図解と数多くの実地テストで解
き明かしています。
メカを知れば自動車はもっと愉しくなる!
contents:
・ランサーEvo.X(トルクベクタリングの実地検証を含む)、GT-R、インプレッ
サSTi徹底図解
・DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)最新動向
・スバル・ボクサー・ディーゼル詳説
発売:4月15日
商品コード:1860514200
ISBN:4056051429
サイズ:A4変型 128頁
定価:1,680円
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【モータースポーツ緊急レポート】
今日のF1世界・考 ▽3回シリーズ 2/3
◆裏でオイルマネーが暗躍?◆
旧アロウズが2002年途中で撤退(ここも元はシャドウ、そして一時期は日
本のフットワークが買収、最後はジャガー・ブランドのスポーツプロトタイ
プでの活動などで知られるTWR=トム・ウォーキンショー・レーシングが買
収、そして倒産)したまま残っていたマシンの改造車で(じつは工場も)参
戦にこぎ着けたSAF1でしたが、終盤にはホンダの前年型をベースにしたマシ
ンを投入。本田技術研究所の内部でも「自分たちの発想や技術を直接F1に
投入したい」という思いの強い人々はいて、そこからの技術援助などもあり、
開発の方向性を失ったまま苦しむ本家HRF1よりも戦闘力が高いことを垣間見
せる瞬間もあったりはしました。
しかしその裏側では、2007年のメインスポンサー、ビジネスパートナーと
して契約したSS United Group Ltd.という中国(香港)の石油系企業からス
ポンサーフィーの支払いがなく、チームの資金面は日々困難になっていった
のです。このSS Unitedとの間に入った企業(ビジネス・コンサルティング
関連とのこと)は信頼できるところだった、とのことですが。
そこでSAF1としては、2007年シーズンの終盤から「数えきれないほどの」
企業と出資のための交渉を持ったそうです。
その中からイギリスのマグマ・グループという自動車関連のコンサルタン
ト企業の名がメディアの記事の中に浮かび上がってきたのは、2008年開幕戦
のオーストラリアGPも間近、という時期でした。
このマグマ・グループにSAF1の株式を譲渡し、しかしチーム名を含む大枠
やホンダとの関係はキープする、という方向で、本田技研工業も含めた合意
が形成されて3社連名のリリースが配布されたのが3月10日。実際には2007
年イタリアGPの頃から接触が始まり、この頃は2カ月以上にわたって交渉、
そして会社登記なども含めた書類の作成へと進んでいたのだそうです。
ところがスペインGPの前週になって突然、マグマ・グループから「数行
のFAX」が送られてきて、全てのプロセスの打ち切りを告げてきました。
ただ鈴木亜久里SAF1代表は「マグマ・グループも、そこの人々も、すごく
真面目だった」と強調しました。そうだと思います。
同グループの代表はマーチン・リーチ。フォード・グループに長く在籍し、
欧州フォードの製品担当副社長まで勤めた後、フィアットに転じようとして
フォードから「待った」がかかり、結局マセラティの社長に短期間在任した
だけで身を引く形になりました。と、ここまでは欧州勢、そしてF1メディ
アも表面的な人物紹介をしています。
しかし、日本の自動車産業に関わる者としては、彼がフォードから出向し
てマツダの技術担当役員だった時代、その実績と功績が記憶に刻まれている
のです。ロータリーエンジンの製造と開発を打ち切る意向だったフォードに
対して、ディアボーンのフォード本社に乗り込んで談判し、その存続を勝ち
取ったこと。そしてマツダの「DNA」という表現を初めて(多分)使い、そ
れが「スポーツカー」あるいはスポーティさにある、と方向づけしたこと。
フォードからやってきた役員ながら、今日のマツダがあり、そして財務基盤
も開発能力も低迷するフォードを支えるほどの立場になりえた、技術面での
再起をプロデュースしたのは、リーチだったのです。
そういう人物ですから、投機としてSAF1の買収に動いたはずはない、と思
います。むしろ彼自身のエンスージァストとしての思い、そして日本に対す
る感情、そうしたものが相まって、しかも自動車ビジネスとして考えた結果、
投資の対象として動いたはずです。
同時にマグマ・グループそのものは、今日のF1チームを買収し、運営す
るだけの資金を余らせた企業体ではない。したがってどこか大口の投資家に
対して、SAF1という投資対象を推薦、斡旋する、という立場を取った。その
投資元が、一度は認めたSAF1に対する投資を突然、取り止めた。マグマ・グ
ループとしてはそれを伝えるしかありません。
鈴木代表は「マグマ・グループの向こう側に誰がいたかは知らないけれど」
と言っていましたが、これは「言えないこと」であって、風説によればドバ
イの巨大投資グループだったという話です。いまや、世界で最もお金を余ら
せている人々、企業家は、産油国系のアラビア海沿岸地域(と、ロシア?
F1やサッカーへの投資を見ても最近はちょっと低落?という印象ですが)
にいる、ということでしょう。
マグマ・グループ(その背後の投資元)からの突然の絶縁。それもシーズ
ン序盤はまだ資金が投入されないまま動き出さざるをえなかったところで、
というのはいかにもタイミングが悪く、いったん打ち切っていた他の投資元
との再交渉も簡単には進まない。それはよくわかります。ドイツの自動車部
品企業であるヴァイグル・グループとの提携、株式譲渡の交渉が進んでいる
ことを5月2日に発表しましたが、同グループは巨額の資金を瞬時に用意す
るのは難しかったはず。ホンダの支援も当然ながら限界があり、今シーズン
5戦目のトルコ遠征を目前に、ついにこれ以上の資金調達は困難、F1チー
ムとしての活動継続を断念する、という以外の選択肢はもはやなくなった。
これが今回の緊急記者会見で語られ、それに私が知る範囲での情報を少し
付け加えて再構成した、事の顛末です。
なお、日本国内でのスーパーアグリのモータースポーツ活動は、全く別の
会社組織として行っているものであって、もちろんスポンサーも、それぞれ
からの資金の流れもF1とは別。したがって今回の事態の影響はない、との
ことです。
それにしても…というところから、次回のお話にしたいと思います。
(つづく)
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★☆ 次号予告 ☆★
【モータースポーツ緊急レポート】
今日のF1世界・考 ▽3回シリーズ 最終回
スーパーアグリのいない昨夜のF1見ました。なんだかずいぶんと寂しく…
…。個人的には最近のF1は、運営システムもレギュレーションも複雑で、
という感じがしてます。さて次回のメルマガはどういう展開になるのか、ス
タッフの私も興味津々です(千)
つづきは次号(配信予定 5月14〜17日 月〜土曜日)
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すので、しばらくお待ちください。
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