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2008/05/12

「今麦郎を持ってこい!」食いたい物が食いたいです事件イン広州【IPC通信】


2008年5月12日



こんにちは。
インポートプレナーズクラブ(IPC)事務局の「すすむ」です。



お久しぶりです。
実に1か月ぶりの通信です。
なんか自分で書いていて懐かしいな^^



今日は、先月の中国実践講座からのひとコマお送りしますね。
今回も色々あった珍道中ですが、
本編とも言える主要な出来事は祐先生が書いているので、
私は番外編をお送りしますね。
それでは、気合い入れていきましょうか。



今回の実践講座は最初香港に入って
5日後広州へ移動。
4日後また香港へ戻って、次の日帰国という
合計10日間の結構ハードスケジュールだったんです。



毎晩、その日の受講生の方とそれぞれ、ミーティングを兼ねた
パワーディナーを食べますので、
祐先生とわたしは結局毎回同じ中華海鮮レストランで食べているんです。



さすがに中国料理が続くので、
だから、昼はバナナとかパンとかビールとか^^
軽食で済ますんですね。
やっぱり無性に日本料理が食べたくなったりもします。
例えばすし、ラーメン、カレーライスみたいなベタなやつ。



そんな日本料理恋しい気分最高潮な、
広州でのアンニュイな昼下がりに
事件は起きました。



始めは幸せだったんです。
「カップラーメン食おうぜ!」
「おぉ、そうしよう。絶対今麦郎にしようぜ。」
「何言ってんだよ、お前。決まってるじゃぁないか、絶対今麦郎に。」
「そうだよねー、これしかないよね。ぜってー今麦郎!」
「待ってろよ、今麦郎!今食ってやるからな。」
「今麦郎ぅ。今麦郎ぉー。今麦郎!」



食は広東にありと言われるここ広州で、
唯一まずいのがカップラーメンなんです。
そう、今麦郎を除いては。



それまで、おいしくない中国製カップラーメンを
断腸の思いで食べていた私たちの前に、
突如として現れたカップラーメン「今麦郎」。



初めて食べた時は、
「いやぁ、中国のカップラーメンもついにここまできたか。」
「うん、中国のカップラーメンもついにここまできたんだね。」
「いやぁ、今まで我慢したかいがあったね。」
「うん、今まで我慢したかいがあった。」
「いやぁ、長かったね。」
「うん、長かった。」
祐先生と二人抱き合って泣いたものです。



どれほどか待ち遠しかった昼時がやってきて、
その今麦郎をまた食べる時間がついにやってきたんです。
祐先生とわたしは嬉しさにむせび泣きながら、
今麦郎が積み上げられている展示会場のカフェにまろび入り、
テーブルに着くのももどかしく、
「ヌードル、ツー」ウエイトレスに言いました。



おっ、そうだ。
思い直して、行きかけたウエイトレスを呼び止め、
念には念を入れて紙に「今麦郎」と書くと、
おそらく展示会時期だけのバイトであろう若いウエイトレスこちゃんは、
にっこり笑ってOKと言いました。



「あるわよ。今すぐ持ってきてあげるわ。」
ウエイトレスこちゃんの笑ったその目はそう言っているようでした。
祐先生とわたしはその目だけで有頂天になりました。



そして3分という気の遠くなりそうな時間が過ぎ去ったあと、
やっと私たちの前に現れたカップラーメンは、
麗しの今麦郎とは似ても似つかない別の会社のカップラーメンでした。



最初はあまりの出来事に祐先生とわたしの二人は、
凍りついてしまいました。
そして、幻術を解くようにぎりっと唇を噛んで、
今だ「どう、あなたたちの欲しいものはこれでしょ」とばかりに
微笑むウエイトちゃんに勇気を振り絞り言ったもんです。



「ちっがーぁう!これじゃぁ、なーーい!」
慎ましやかな日中友好の場は、一転して戦場と化しました。
「どうして、あなたこれたのんだ。」
先ほどまでの最大限の笑顔とはうって変わり柳眉を逆立てながら
ウエイトちゃんは言いました。



「おれたち今麦郎って言ったでしょ?書いたでしょ?あーたOKっつったでしょ?」
「だからこれ持ってきました。だから?」
「いやいや、これ今麦郎じゃないでしょ。違うよね。」
「いえ、おんなじです。」
「いーや、違う。ほらそこに現品の今麦郎があるじゃないか。違うだろう?」
「おんなじです。味おんなじ。おんなじもん。」
「ちっがーう。ええ、断じて違いますとも。」
「おーんなーっじ。おんなじでーす。」
「まーったく、ちがーう!」
「おーんなじでーっす!・・・・・いいです。ううーみんなおいしでーす。」
「・・・・・・・」
「おいしでーす!おなじでーす!」
「・・・・・・・・・・・・・」



うららかな昼下がり、
あらゆる国のバイヤーがひと時の休憩をとり談笑する、
展示会場のオアシスとも言うべき場所で、
日本から来た40〜50男二人と、
たおやかなアルバイトの若いウエイトレスとの間に起きた惨劇は、
各国の客人の眉をひそめされるには十分な事件でした。



悔しさと虚無感に声も出なくなった祐先生とわたしは、
しばらく呆然としていたものの、
ふと我に帰り、短いプラスチックのフォークを手に取り
砂をかむ思いで、今麦郎ではない馬の骨ともわからないカップラーメンを食べました。



思ったとおり、憧れの今麦郎の味とは全然違い、
その場での言いようのない恥ずかしさと一緒に飲みこんだ涙の味も手伝ってか、
とてつもなくほろ苦い味がしました。



「うそつき・・・全然おんなじじゃないじゃん。おいしないじゃん・・・」



泣いて、泣いて、泣きぬいた広州の昼でした。



さて、40〜50男がそこまで恋し抜いた今麦郎のその味は?
いったいどんな味なのか?・・・知りたい?
話の続きはこちらから!
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