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2007/12/07

前川きよしげメールマガジン第41号

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前川きよしげメールマガジン第41号―2007(平成19)年12月7日
             ホームページ http://www.maekawa-kiyoshige.net/
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【司法試験の問題漏洩疑惑】
 司法試験考査委員であった、慶應大学の植村栄治教授が、慶應の学生にだけ
司法試験の問題を事前にバラしていた「疑惑」に関して、これまでに質問主意
書を2回提出し、11月8日の法務委員会では鳩山邦夫大臣に質問するなど、
真相究明と再発防止のための活動を続けていますが、来週11日の法務委員会
でも再びこの問題を取り上げることになりました。
 この「疑惑」に関して、法務省及び司法試験委員会は「一日も早く臭い物に
蓋をしたい」かの如き対応に終始し、真相解明に極めて不熱心です。
 しかし、「正義」と「公正」こそが司法が守るべき絶対的な価値ですから、
その司法の担い手を選抜する司法試験にあっては、他の国家試験にも増して
「正義」と「公正」が貫かれなければならないはずです。

【中国行きキャンセル】
 実は昨日から10日まで、小沢一郎・民主党代表らとともに北京、そして奈
良市と姉妹都市でもある西安を訪問する予定でした。中国に行くのは初めてで
すし、前田武志議員や、中村哲治議員ら国会議員も50人近く同行しますので、
楽しみにしていました。
 ところが、昨日、私も発議者に名前を連ねています「特定肝炎対策緊急措置
法」が参議院厚生労働委員会で審議されました。国会議員が国会審議を優先す
ることは当然です。仕方ありません。「この時期の北京や西安は恐ろしく寒い
はずや」と、石に漱ぎ流れに枕します。

【国の責任】
 与党も肝炎対策を検討していますが、国の責任を明確にしていません。これ
に対して、私たちはB型肝炎、C型肝炎の感染者数が約350万人、それ故に
「第2の国民病」とまで言われる程に蔓延してしまった原因として、国の責任
は極めて大きいと考えています。
 例えば、B型肝炎に関しては、平成18年6月16日の最高裁判決は「我が
国においても、遅くとも昭和26年には、注射針のみならず注射筒を連続使用
した場合にもウィルス感染が生ずる危険性があることについて医学的知見が形
成されていた」と認定しています。しかし、旧厚生省の予防接種実施規則にお
いて「注射針は1人1本」と定められたのは昭和33年であり、注射筒に至っ
ては昭和63年に至ってようやく「注射筒を1人1筒に」という厚生省の通達
が出されています。したがって、昭和26年から昭和63年まで、実に37年
間も旧厚生省はB型肝炎に感染する危険を放置したままで、しかも、他方にお
いて、小学生らに予防接種を強制することで、B型肝炎を撒き散らしていたと
言わざるを得ません。それ故に、この最高裁判決は「国は集団予防接種等を実
施するに当たっては、注射器の交換等を各実施機関に指導してB型肝炎ウィル
スの感染を未然に防止すべき義務があったにもかかわらず、これを怠った過失
がある」と認定しています。

 そういえば、私は昭和37年生まれですが、小学校での予防注射では、「校
医」さんは、注射筒はもちろん、注射針も変えることなく、並ばされた子ども
たちに次々と注射していた記憶があります。私がB型肝炎に感染しなかったの
は僥倖と言わざるを得ません。

  C型肝炎に関しても、血液製剤フィブリノゲン等の投与を受けたことによっ
てC型肝炎に感染したとして、今日までに合計203名の患者が大阪、福岡、
東京、名古屋、仙台の各地裁に提訴しています。
 これら訴訟は、副作用による被害発生防止のために厚生労働大臣が必要な権
限を行使しなかったことが著しく合理性を欠く場合に限って国の賠償義務が生
じると判示した、クロロキン訴訟の最高裁判所平成7年6月23日の判例理論
に基づいて争われました。すなわち権限不行使が著しく合理性を欠く場合しか
国は敗訴しないという、国に極めて有利な土俵で争われたにもかかわらず、大
阪、福岡、東京、名古屋各地裁で国は敗訴しています。
 要するに、国の薬事行政が、こともあろうことか、著しく合理性を欠いたと
裁判所は認定している訳です。それ故、国がC型肝炎の感染に関しても大きな
責任を負っていることは明らかです。

 被害者の救済は1日の猶予もできません。直ちに実行しなければ、「命」が
失われます。
 同時に、国の責任も明確にするべきです。これまでの国の誤ちをごまかした
まま、役人の言い逃れに目をつぶったままでは、また同じ「悲劇」を国民に撒
き散らすことになります。現に血液製剤フィブリノゲンによるC型肝炎感染は、
薬害エイズ事件と同じ構図です。
      2007(平成19)年12月7日
            参議院議員 前 川 清 成
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