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邦楽・洋楽を問わず、またジャンル・時代を問わず、背筋を伸ばした正座の姿勢で聴くべき「名盤」を紹介していきます。

  • 周期 週刊
  • 最新号 2008/10/04
  • 発行部数 28
  • マガジンID 0000221402
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2008/03/22

正座して聴け! Vol. 039

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〔邦楽篇〕
 「腹ふり」町田町蔵+北澤組(1992)
   01 イスラエル(★)
   02 飯の匂いが(★)
   03 すっぽん○(★)
   04 僕と共鳴せえへんか?
   05 永遠にジャンプ(★)
   06 生きる価値
   07 わるいやつ(★)
   08 パワートゥーザピープル(★)
   09 言うてるやんか
   10 すぶやん
   11 浄土
   12 ミラーマン(★)
   13 コンビニエンス(★)
   14 オアシス(★)
   15 六尺八寸様(★)
   ★=背筋角度90度!

 (コメント)
 腐れおめこ、Inu、Funa、人民オリンピックショウ、至福団など、数々の奇妙
な名前のバンドを結成しては解体を繰り返していた町田町蔵が、珍しく2作連続
で同じ名義で発表したうちの1作目が、北澤組と手を組んだこの「腹ふり」。
Inuの名義で発表された「メシ喰うな!」は、日本パンク史を語る際には外す
ことのできない名盤として認知されており、町田自身も「パンク歌手」という
職業を好んで称していたこともあるが、この作品辺りを聴くと、パンクという
よりもファンクに近い感触を覚える(まぁ、「メシ喰うな!」からして所謂スト
レートなパンクとは一線を画していた訳だが)。

 本作でも、意味深な歌詞が交錯し、語りを挿入しつつ、サビでは“このように
ジャンプを繰り返し“というシャウトが映える珠玉のファンク・チューン「イス
ラエル」をはじめとして、個人的には何故か下町(それも大阪の新世界界隈)
独特の猥雑さを垣間見させる「飯の匂いが」、そしてファンキーなリフに禅問答の
ような歌詞が印象的な「すっぽん○」など、これでもかとファンキーなナンバー
で攻めたてる冒頭から、「永遠にジャンプ」、「わるいやつ」、「パワートゥー
ザピープル」など良作が並ぶ中盤を経て、後半、流石に些かダレる気もしないで
はないが、「ミラーマン」、「コンビニエンス」、「オアシス」とダメ押しと言
わんばかりの佳曲を連発。“心、愛を込めてGo!”とラストでフェードアウト
していく「六尺八寸様」まで、まさにお腹一杯、ファンキーなグルーヴに載せた
町蔵節が堪能できる。

 本作を期に、北澤組という安定した器と邂逅できたためか、これまでのブラ
ンクを取り戻すかのように精力的に新作を制作し続ける。その後、町田康と芸名
を本名に改名し、主に文筆のフィールドへ活動拠点を移し、芥川賞を受賞した
りなど、一躍人気作家の仲間入りを果たして活躍中であるのは周知のとおり。
本作のタイトル「腹ふり」とは一体どういう意味なのか、個人的には長らく謎で
あったが、小説「パンク侍、斬られて候」で「腹ふり党」なる徒党が登場し、
そのまま、文字通り腹をふって踊るという意味であることが明らかになった。

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正座して聴け!
発行システム:『まぐまぐ!』http://www.mag2.com/
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000221402.html 
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