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2007/04/27

【ココロとカラダの交差点】vol.16 吐き気のココロ

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      コ コ ロ と カ ラ ダ の 交 差 点



     ____________ vol.16 _____________ 吐き気のココロ _____________ 

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 ココロとカラダの交差点では、

 日常生活におけるちょっとした症状から、
 自分のココロとの対話を始めるきっかけを見出してみよう!
 ということを目標にしています。
 
 風邪、咳、便秘、ガス、花粉症、偏頭痛、体臭・・・
 
 いずれも日常におけるよく耳にする症状です。
(バックナンバーをご参照くださいまし)
 
 さて、ここに、今回ちょうどいいご質問を頂きました。
 

 ◆ ◆ ◆ ◆
  
 
 原因不明の吐き気に悩んでます。
 
 病院で検査を受けても、胃腸はもちろん、どこも悪くはないんです。
 本当に吐く事はないんですが、ずっと気持ち悪くて困っています。
 吐き気ってどうして起きるんでしょう?


 ◆ ◆ ◆ ◆


 はい。
「吐き気」は英語で、
 
 makes me vomit とか throw up とか言いますが、

 throw upなんか、もう、何かがこみ上げる!って、感じがありますよね。
 nauseate などは「吐きたくなる」という意味のほかに、

「いやでたまらない」「嫌悪をおぼえる」「むかむかする」
 
 という訳があります。
 うーむ。すでに、何をか言わんや、って感じですが。
 
 吐き気で思い出すのが、ある若い女の子のケースです。

 カウンセリングに来られた時は、外資系のアパレル会社に勤務し、
 百貨店に入っている店頭での販売に配属されていました。

 商品販売数に最低のノルマがあり、給料は完全歩合制です。
 ずっと立ちっぱなしの、緊張状態・・・。
 しかも、ノルマ達成チェックのために、
 背後から上司がいつ見ているかわからない監視状態に置かれるそうです。

 これはしんどい。

 そういえば、おなじことをおっしゃっていたのが、
 ある鉄道会社の運転手さんがカウンセリングに来られた時でした。

「運転席の真後ろで、ときどき私服の監査員が運転のチェックに来るんです。
 運転ですから、ただでさえ緊張なんですけど、《背後に人の目があるかも》
 というのは、独特の緊張感ですよー」

 ・・・2人とも、主症状は原因不明の吐き気でした。

 背後からの監視。

 想像するだけで、わたしなんか、何かがこみ上げて来そうですけど・・・、

 とくに、女の子のケースは、仕事がOFFになる日に限って、
 朝から嘔吐と下痢が始まってしまうのです。


     ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴


 なぜ、この女の子の場合、緊張を強いられる勤務日ではなく、
 休みの日に症状が出るのでしょうか?

 ここがカラダのフシギなところです。

 みなさん、自律神経って聞いたことありますよね。
 ここから、ちょっと我慢して読んで下さいよ。

 自律神経は、
 交感神経と副交感神経の拮抗(きっこう)で成り立っています。

 交感神経がカラダを緊張させる。
  そして、
 副交感神経がカラダを緩(ゆる)める。

 カラダが緊張しているときって、筋肉や血管も収縮してますから、
 血液の流れが悪くなりますね。

 痛み物質も、かゆみ物質も、カラダの緊張状態では、あまり分泌されないので、
 交感神経が優位になっているときって、わたしたちはカラダの症状に、ちょっと
 無自覚になるんです。

 例えば、
 
 骨が折れていてもパンチを打ち続ける試合中のボクサーとか、
 野球やサッカー選手でも、頭部を切っても、試合が終わるまでは
 包帯で何とかもっちゃってる選手を見ることがありますよね。

 あんだけのケガをして、さぞや痛かろうに、と思いきや、
 夢中になっている本人には、その痛みは、さほどでもありません。
 緊張で感覚が麻痺しているわけですね。

 はい、そんな状態で、緊張が解けた状態になったらどうでしょうか。

 どくん、どくん、じんじんじん・・・、心臓の鼓動がリアルに感じられる痛み。。
 こういう痛みは、試合が終わってホッとした時にやってくるのです。
 まさに、血管がゆるんだせいですね。

 試合中のケガなどは典型的ですけど、
 カラダが緩んだときにはじめて、痛みや症状を自覚することができる、
 というカラダの基本を、知っておいて下さい。


     ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴


 さて、先の女の子、勤務日に出ない吐き気と下痢症状が、
 カラダが緩む休日になるとどっと出るとのことでした。

 ・・・つまり、さっきと同じ、時間差攻撃なのです。
 それが、ウィークデーと休日という長期のサイクルで起こっている。

 交感神経と副交感神経とはつねに拮抗しようとします。

 できれば1日のうちにバランスを取りたい、と彼らは思っています。
 なので、日中の緊張分は、睡眠中に副交感神経が優位になって帳尻を
 合せようとします。

 ところがところが、ウィークデーで溜めた、緊張、疲労、ストレスが、
 その日その日の「緩み」(副交感神経優位)でおっつかないことが続くと、
 休日の「いいよ、今日は休んでも!」といったサインを皮切りに、一気に、
 カラダに副交感神経反射が起こってしまうのです。

「1日しか休みがないから、一気にバランスをとってしまえ!ドーン」

 そんな時、せっかくの休みなのに全然動きたくない疲労感が全身を覆います。 
 カラダが開き、細胞や臓器に溜まった疲労物質が、 血液中やリンパ液中に
 漏れ出して来るからなんですね。

 嘔吐、吐き気、だるさ、くしゃみ、下痢、発熱、ふるえ・・・

 こういう自覚する症状というのは、カラダが開いて、はじめて生じます。
 つまり、極端な副交感神経の反応が生じさせる「いやなもの反射」なんです。

 バランスよく適度に開くカラダは、激烈な症状にまで至りません。
 排尿、排便、汗、適度な体温維持、ゆっくりとした呼吸。この範囲におさまるのです。

 ぐぐーっと閉じてる期間が長いから、溜まったものを押し出そうとします。つまり、
 カラダの緊張が強ければ強いほど、一気にパンドラの箱を開くというわけですね。


 吐き気は、たぶん、パンドラ前の、その前兆の段階です。

 呼吸が浅いですよ、
 食べ方が早いですよ、
 歩き方が早いですよ、
 睡眠が短いですよ、
 カラダが乾いてますよ、
 誰かに監視されるようなストレスで、
 期待に応えようとする自分に限界を感じていませんか?

 カラダを閉じる交感神経、カラダを開く副交感神経。
 これを使いこなす極意を今日のエクササイズとさせて頂きましょう。

 いわく、

 同じ「吐く」なら、呼吸で。

 吐く息が副交感神経誘導、吸う息が交感神経誘導とイメージしてみて下さい。
 緊張している時って、必ず呼吸は浅くなります。
 浅くなると吸う方が優位になり、カラダは、
 取り込もう、溜めよう、もう閉じちゃおう、となっていくのです。

 だから逆に意識的に吐く。

 ふーっと、常に吐く息のほうが多くなるように意識して呼吸すると、カラダは
 開く、緩む、適度に休まる、温まる。

 現代生活って、ほっといても、交感神経は優位になります。
 これを小さなスコップで掘り出し掘り出し、ちょっとずつ返しておく。
 そうしておかないと、巨大なショベルカーでカラダを掘り起こさなければ
 ならなくなります。

 日常生活のちょっとした心がけに適う健康法ってありません。
 
 さあ、今日から、吐く方優位の呼吸を!
 長生きって長息。ダジャレのようで、とても大切な教訓なんですよ。

 
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