『あのオンリーワン☆ベンチャーで働かないか』社会的問題解決のためのビジネスモデル
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■2008.4.15■■■
就活生向け、社長インタビューメルマガ
【 メルマガ『あのオンリーワン☆ベンチャーで働かないか』 】
〜ベンチャー社長に学ぶ、変革の時代の働き方〜
■WriterzNet■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■Vol.32 ■■■■
【タイトル】 社会的問題解決のためのビジネスモデル
【今回のゲスト】 NPO法人かものはしプロジェクト
共同代表 青木 健太 氏
http://www.kamonohashi-project.net/
【プロフィール】
1982年、東京生まれ。
2002年、大学生を中心にかものはしプロジェクトを創立。
2004年、東京大学教養学部中退。
現在、NPO法人かものはしプロジェクトでパートナー、
システム開発事業担当を務める。
【本号のポイント】
「カンボジアは、15、16歳の少女が売買されているという問題を抱えています。
私たちは、この現実を見てしまったんです。
そして、私たちはこの問題を解決しなければならないと思いました。
それは『知ってしまったもの、見てしまったものの責任』なんです。」
今、カンボジアでは8千から2万人の15,16歳の少女が貧困のために、
売春宿に売られている。
そこで彼女たちの中には電気ショックを与えられながら無理やり働かされたり、
HIVで死亡したり、自殺してしまう子も少なくない。
「こうした悲惨な現実を未然に防ぎたい!」
というミッションを掲げ立ち上げられた、かものはしプロジェクト。
この壮大なミッションを達成するために、
方法として彼らが選んだのはビジネスモデルの確立だった。
「実際に問題を解決するためにどうするのか。
私は、ビジネスモデルを確立しなくてはいけないと思ったのです。」
そんな彼らが今展開しているのが、コミュニティーファクトリー事業だ。
これは、従来の補助金や助成金に頼る援助事業ではなく、
職業訓練をしながら利益を出そうとする新しい形の援助事業だ。
「ビジネスってなんか、うさんくさい。」
と思っている方にこそ読んでほしい本号。
ビジネスの本当の意味を問い直します。
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【1】事業内容
【2】きっかけ
【3】ビジネスでやる可能性
【4】学生へのメッセージ
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そして、代表は語り始める・・・
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【1】事業内容
▼少女が売られている・・・▼
みなさんは人身売買と聞いて、イメージがわきますか?
日本にいるとなかなかイメージがわかないかもしれませんが、
今、カンボジアでは商業的に、性的に搾取されている15歳16歳の少女が
8千〜2万人もいます。
彼女たちの中には、売春宿に売られ、電気ショックを与えられながら
無理やりに働かされたり、HIVで死亡したり、
自殺してしまう子も少なくありません。
この問題の根本的な原因が貧困です。
つまり、農村において仕事がないのです。
農村に仕事がないため、少女たちは
「都市部で仕事をしないと家族が危ない」という状況に追い込まれます。
農村には十分な情報もありませんし、少女たちも追い込まれているため、
どのような仕事をするのかもわからず、都市部へ出て、
劣悪な労働環境で働かされたり、売春をしなければならなくなるのです。
▼ミッション▼
私たちは、このようにカンボジアにおいて少女が売られている問題を
未然に防ぐことをミッションとして活動しています。
私たちはこのミッションを達成するために色々な事業をやっています。
しかし、今やっている事業が絶対ではありません。
本当に重要なことは最終的には児童買春問題を
根本から解決していくことにあるので、
もしミッションの達成のために今よりもいい事業があれば
どんどん変えていきたいと思っています。
▼コミュニティファクトリーとは▼
では、このミッションのために具体的にどのようなアプローチしていくか。
これを考えるためには、まず問題の根本的な原因である貧困問題を
解決しなければなりません。
貧困というのは具体的に何かというと、
農村において仕事がないということです。
そこで今私たちはコミュニティファクトリーという事業を行っています。
これは、農業以外の副収入をつくるような職業訓練を行い、
しかもそれをビジネス化する事業です。
例えば井草を加工してバッグをつくり、
そのバッグを実際に売ってもいるんですよ。
この事業でカンボジアの人々を50人くらい雇用できているんです。
たった50人と思われるかもしれませんが、私たちが50人雇用すると、
その家族もいるので、波及効果はもっと大きくなるんですよ。
▼単なる職業訓練で終わらせない▼
この事業の最大のポイントは単なる職業訓練に終わらせないことなんです。
実は、他の多くのNPOがやっている職業訓練は利益をあまり意識しておらず、
予算は補助金や助成金に頼りがちです。
ですから、職業訓練も補助金や助成金が出なくなると
継続できなってしまいます。
また職業訓練で作ったものを市場に出していないので、
職業訓練を受けている人が本当に商品として売れるものを作るスキルを
身に付けることができたのかもわかりません。
ですから、私たちはマーケティングやセールス、
つまり現地の職業訓練でつくったものを売るところまでやるんです。
こうすることで、利益もでるので、長期的持続的に雇用ができますし、
新しい人も雇うこと出来るんですよ。
▼自分たちの財源を持つ▼
このように活動を大きくしていき、
最終的には児童買春問題を解決したいと思っているのですが、
そのためにはどうしても資金が必要です。
何百人も雇用したり、管理する事務所を持ったり、
給料も払わなくてはいけませんからね。
現在、多くのNPOの資金は主に寄付や助成金でまかなわれているんですよ。
しかし、日本ではそういう市場は小さく、
「人件費には使えません」という助成金など
自由に使えないお金も多いんです。
そこで、私たちは自分たちの財源を持つことにしたんです。
具体的には、WEBサイト製作の最も単純な部分を請け負ってやっています。
この事業により年間予算の1億円のうち約7千万円をまかなっているのです。
こういった事業で自分たちの財源を持っているNPOは、私たちだけだと思います。
【2】きっかけ
▼迷い▼
このような事業をやるようになったきっかけを考えると、
結局は「出会い」だったと思います。
僕は大学生時代、起業とかビジネスとかに興味を持って、
講演会をやったり勉強会やプロジェクトをやったりという
サークルを運営していました。
そこで、いろいろな方と出会い、話を聞くうちに、
「自分でもなんかやらないとおもしろくないな」という気持ちが
出てきたんです。
ただ、漠然と何か人の役に立つことがしたいと思いはあっても、
当時「これだっ!」というものがありませんでした。
当時は、サイバーエージェントやライブドアが成功して、
すごく注目されていてITベンチャーの羽振りがよかった時期だったんです。
そうした時に
「今さら頑張って市場最年少上場をしても意味ない」と思ったんですね。
あと、「金のために寝食忘れて働けるか」という資本主義に対する
なんとなくの違和感がずっと頭の端に残っていて、
何をしていいのか分からなかったんです。
▼ソーシャルベンチャーとの出会い▼
そんなときに、ソーシャルベンチャーに出会ったんです。
「イギリスやアメリカに社会問題をきちんとビジネスモデルをつくって
解決していくという人たちが多いらしいぞ」と聞いたんですね。
そこでまず、「かっこいい」と思ったわけです。
金のために寝食忘れて働くことはできなくても
「これなら頑張れる」と思ったのです。
▼「知ってしまったもの、見てしまったものの責任」▼
私がソーシャルベンチャーについて考えていたときに出会ったのが、
今共同代表をしている村田でした。
彼女は、タイで売春の結果HIVの被害にあっているような少女に出会って
「私はこの問題をなんとかしないといけない。なにかしたい!」
と思っていたんです。
そんな村田と出会って、「何か一緒にやろう」といって始めたのが
かものはしプロジェクトなんです。
村田に関して言えば、
タイで売春に苦しんでいる女性と出会ってしまったために、
この女性を助けなくてはという使命感があったんだと思うんです。
その使命感に私も乗っかったんですね。
その後、何回かカンボジアやタイに行ったりしていく中で
私も結局、東南アジアで苦しむ若い女性に出会ってしまったんです。
確かにカンボジアにはすごく元気で、
英語もプログラミングもできてしまうような優秀な人も多くて、
これから伸びていく国なんです。
しかし一方で、少女の売買のようにすごく問題も多いんですね。
だからこそ、こうした問題を解決しなくてはいけないと思ったんです。
それは「知ってしまったもの、見てしまったものの責任」なんです。
【3】ビジネスでやる可能性
▼広げていくために▼
私の場合はこうした出会いがあって
カンボジアの問題にのめりこんでいきました。
では、実際に問題を解決するためにどうするのか。
私は、そのためにビジネスモデルを確立しなくてはいけないと思ったんです。
というのも利益が出なかったら、誰もお金を出してくれないので、
活動も広がらないからです。
いくら私たちのコミュニティファクトリーのコンテンツがよくても、
利益が全く出せなければ資金がなくなった時点でおしまいです。
それではとても8千〜2万人もいる少女を助けることなどできません。
だからこそ、いい社会サービスをつくりこむだけではなくて、
そこでちゃんと売り上げや利益が出るようなビジネスモデルをつくり、
事業を拡大していかなければ、問題は解決できないんです。
▼本当にやりたいことをやるためのビジネスモデル▼
また、ビジネスモデルというのは
本当にやりたい仕事をやるための手段でもあるんですよ。
私たちのように「社会のために働きたい」と思っている人は
たくさんいると思うんです。
実際、私たちのような弱小団体だってスタッフの募集を出すだけで
けっこう応募いただけるんです。
しかし、いくら「社会のために働きたい」という想いがあっても、
やり続けるためにはある程度の給料が必要なんです。
お金がなければ生活できませんからね。
やりたいことは最初から仕事として用意されているわけではありません。
だから「お金をもらう」という仕組みをつくるんです。
ビジネスモデルをつくるとは多くの人が本当にやりたい仕事が
できる環境をつくることでもあるんですよ。
▼ソーシャルベンチャーの役割▼
私はみんながハッピーになれるビジネスモデルをつくることに
ソーシャルベンチャーの役割があると思うんです。
ソーシャルベンチャーの使命は、
新しいニーズを充たしたり、新しい問題を解決したりしながら、
社会サービスの受益者を広げていくということにこそあると思うんですね。
つまり、安定して利益を得て事業を拡大しながら、
社会をよりよくしていく活動に参加したい人が参加できる
環境をつくることが大切なんです。
確かに目の前の人を助けることも大切ですが、それだけではだめなんです。
事業を大きくして、助けられる人の範囲を広げていくことまで考えながら
戦略をつくるということが大切なのだと思います。
【4】学生へのメッセージ
▼3年ごとに考え直せばいい▼
このようにソーシャルベンチャーというのは、
今の社会に必要なものだとは思います。
しかし、まだまだ人材育成の環境まででき上がってはいません。
人を育ててくれる大手企業のような団体はまだまだできないでしょう。
だから「大手企業で経験をつんでからソーシャルベンチャーに来る」。
これでいいと思うんです。
大企業に就職したら、一生そこで働かなくてはならないというような、
オールオアナッシング的な話ではなくて、
3年ごとに「この3年間、自分がやりたいことをやってきたか」という観点で、
キャリアを選んでいけばいいと思うんです。
3年というのは、何をやっていても3年くらいやってみないと
向いているかどうかも分からないからですね。
「自分が何をしたいか」なんて、22歳で分からないじゃないですか。
それでいいと思うんです。
30代40代でやりたいことが変わってもいいじゃないですか。
だから3年ごとに考え直せばいいと思うんです。
そうすると22歳からだと20回くらいやりたいことをやれるわけですよ。
▼本気でチャレンジしているか?▼
しかし、一番いけないのは、
「あーなんとなくこの3年、本気になれなかったなあ」という状況です。
「なんとなく楽しくなかったな」で終わってしまって
本気になっていないと、成長もしないんですよね。
20代30代は一番成長できる時期なんですから、もったいないですよ。
ですから、学生時代も好きなことをやればいいと思うんです。
何をやらなければならないとかそういうことはないんです。
何をやっても後悔するときは後悔するので、何でもやってみてください。
ただ、「本気でチャレンジしているか」ということだけ、
常に自分に問いかけてみるといいのではないでしょうか。
<終わり>
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【編集後記】
かものはしプロジェクト、青木代表のお話いかがでしたか?
今回は、志を実現する方法としてのビジネスモデルを
軸にお話を伺ってきました。
私は今回のお話を伺い、ビジネスの新しい一面を知ることが出来ました。
青木さんのお話を聞き、記事を書いた今となっては恥ずかしい限りですが、
私は「ビジネスモデル=金儲けの手段」という先入観を持っていて、
あまり良いイメージを持っていませんでした。
確かに、ビジネスモデルに「金儲け」という側面があるのは事実です。
しかし、「ビジネスモデル」はある問題を解決しつながら利益を生み、
その利益でさらに問題解決を進めるという
サイクルを作ることでもあるのです。
取材前は先入観から敬遠しがちだったビジネスモデルに、
私は今、とても大きな可能性を感じています。
何事も先入観を持たずに見なくてはいけないな、と反省しつつ、
このような機会を与えてくださった、青木代表、
ライターズネットのみんなに心からお礼申し上げます。
そして読者の皆様、今回も読んでいただきありがとうございました。
ライター:前田憲佑
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▼アンケートフォーム -------------------------------------------------
以下はあくまで例ですので、これ以外のことでも
何かお気づきの点がございましたら、何なりとご教授下さい。
必ずお返事を書かせていただきます。
【 宛先 】 info@writerznet.jp
【 件名 】 『あのオンリーワン☆ベンチャー・・・』アンケート
1.今回の記事の内容は参考になりましたか?
2.記事の構成はいかがでしたか?
(読み易かった・読みにくかった)
どのような点についてそう思われましたか?
3.記事の長さはいかがでしたか?
(長すぎ・丁度いい・もう少し長くてもいい)
4.全体を通して何か、「改善したほうがいい!」と思われる点は
ありましたか?
5.今後、どんなベンチャー社長の記事を読みたいですか?
(具体的なお名前でも結構ですが、興味がある事業分野などを
お送りいただければ幸いです。可能な限り反映させて頂きます。)
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学生団体ライターズネット
『あのオンリーワン☆ベンチャーで働かないか』
発行責任者: 学生団体ライターズネット 前田憲佑
※団体詳細についてはこちら ⇒ http://www.writerznet.jp/
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