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身近にぶつかった問題点を、行政改革の視点から川崎市政へ課題提起している経験を生かし、ひとりでも地方自治体行政に参加できる方法論を提示します。更に、これを基盤に広く自治体の探検を志し、課題を共有する方々との交流による進化を目指します。

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2009/04/13

探検!地方自治体へ 第85号 09/04/13 自治体議会は何故、速報を出さないか?~定額給付金予算を含む議案審議~

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探検!地方自治体へ〜川崎市政を中心に〜      第85号 09/04/13

★自治体議会は何故、速報を出さないか?★
   〜定額給付金予算を含む議案審議〜

1.要約
2.発想のきっかけ〜多摩市議会の予算案修正〜
3.川崎市議会HPでの「議決結果報告」
4.IFを問う
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1.要約
 
 川崎市議会は3月定例会(2/23)において、定額給付金支給を含むH20年度補正予算
案(議案45号)を可決した。定額給付金支給関係の予算は総額211億円。
 圧倒的多くの市民は定額給付金がこの補正予算が通ることによって配布可能になっ
たことを知る由もない。市議会は自らの存在をアピールする意味で討論し、その内容
と結果を市民にPRすべきチャンスであった。

2.発想のきっかけ〜多摩市議会の予算案修正〜

 前回、多摩市議会が一般会計の予算案を3/31に修正可決したことに触れた。
 http://www.h7.dion.ne.jp/~as-uw/images/mail_magazine/84.html
 しかし、多摩市の一般市民がそれを何から知ることができるかと言えば、
議会からの情報開示ではなく、多摩市HP、
http://www.city.tama.lg.jp/index.html
のトピックス欄に、3月30日に掲げられた市長メッセージ
『平成21年度一般会計予算が修正可決されました』からである。
http://www.city.tama.lg.jp/shichoshitsu/106/008048.html

 「3月30日、平成21年第1回定例市議会最終日、平成21年度一般会計予算が修正可決
されました。…」から始まるその文章では修正案により復活または削除された主な項
目に対する考えが述べられている。
 
 では、多摩市議会HPをみてみよう。
http://www.city.tama.lg.jp/shigikai/index.html
 新着情報欄に「平成21年第1回定例会会議結果」を追加しました(4/1)。
http://www.city.tama.lg.jp/shigikai/69/007774.html

 このなかを探すと、議案一覧のなかに次の件が載っている。
 3月25日提出 H21年度多摩市一般会計予算 3月30日修正可決
 確かに、“情報開示”されている。しかし、意識して探さなければ判らない。これ
ではPRとしての“情報開示”ではなく、説明責任としての“情報開示”でもない。
“情報”はファイルという密閉箱に閉じこめられ、洞窟のなかに踏み込むように手繰
らないといきあたらない仕掛けになっている。僅かに箱を開ける鍵は配置されている
のであるが。

 新着情報欄に「次年度一般会計予算修正可決(3/30)!」と書いて、それをクリック
すれば詳細として、その内容、市民への声明、各会派の賛否と見解等を読めるように
できなかったものであろうか。議員のブログがそれを補っており、また、それを心得
ている市民の方は当然、議会HPを相手にしていないはずであるから、初めは無視さ
れるかもしれない。しかし、これで良いわけではない。顧客としての市民を“議員店
頭”から“議会店頭”へ変わるようにして寄せ集めることが、議会改革の柱である情
報開示としても必要のように思われる。
 
3.川崎市議会HPでの「議決結果報告」

 川崎市議会は今年第1回定例会において、定額給付金支給を含むH20年度補正予算
案(議案45号)を可決した(2/23)。定額給付金支給関係の予算は総額211億円で
あり、今回の補正予算は金額が少ない他の1件とこれだけである。
 また、原案は可決されたが、全会一致ではない。国レベルでの政党の判断を受けて
、民主党は反対に回っている。

 しかし、川崎市議会は何も速報をしていない。いや、その必要はないのだから速報
をしろ、というほうが無理難題を吹きかけていることになるだろう。何故、吹きかけ
るのかと言えば、川崎市議会の存在をPRするチャンスだからである。

 定額給付金は国家政府が決めたことであるから当然貰えるものだと誰しも考えてい
る。地方自治体は国家政府からいわれたことをやるだけ、これが機関委任事務と同じ
ではないかと言われる所以である。ところが、自治体の補正予算案として議案にかか
るのであるから、これを否決すれば事務事業は成立せず、その自治体の住民は定額給
付金を貰えなくなる。原則はこれであって、自動的に貰えることにはなっていない。
であるから、議会の存在をおおきくクローズアップさせるチャンスと言えるのだ。

 「速報!川崎市議会は定額給付金支給の補正予算を可決!」
とHPのトップに掲載するのはどうだろうか。
 
 川崎市議会HPは下記のURL一つである。今時、不便なHP構成にしている。以前に
手作りと聞いたことがあるが、本当だろうか。随分、他の自治体議会のHPをみたが、
判りにくく、扱いにくいのは本市がNo.1かもしれない。
 http://www.city.kawasaki.jp/council/

 「会議結果・議案概要」を先ずクリック、
 「平成21年 第1回川崎市議会定例会の結果」を次にクリック、
 「6 本会議における議決状況」の一覧表を辿っていくと、
 「議案第45号 平成20年度川崎市一般会計補正予算」
   H21.2.23 原案可決 ○自民、公明、共産、無所属
            ×民主、ネット

 更に、「議案45号」をクリックすると、
 PDFファイルの3ページの第2表.繰越明許費に
 「7 経済労働費 1 産業経済費 定額給付金給付事業」
 21,130,851千円=211億円 が記載されている。
 こんな作業をするのは筆者ひとりであろう。

 一方、川崎市HPでは、
 http://www.city.kawasaki.jp/
 定額給付金の給付について
 http://www.city.kawasaki.jp/e-news/info1665/index.html
 「概要 川崎市では、定額給付金については、4月下旬をめどに市民の方々あてに
申請書を発送、5月中旬以降に順次給付できるよう事務手続を進めているところで
す。」
 しかし、これが補正予算として川崎市議会で可決されたことについては何も書いて
いない。可決は当然との態度であろうか。

4.IFを問う

 「歴史においてIFを問うことは禁じ手である」とは歴史学の教えるところである。
しかし、IFを問うことは、それが将来への備えを含むものであれば有益にもなるで
あろう。
 川崎市議会が上記の補正予算案を否決していれば、例えば、民主党18名、ネット
2名の反対に加えて共産党10名と無所属1名が反対し、合計31名になり、賛成の
自民17名(議長が自民のため)、公明14名のなかで、たまたま欠席がひとりいれ
ば、補正予算案は否決されている。

 この後どうなるのかは想像次第である。しかし、市民にとって市議会の議決の意義
とその存在をこれまで以上に知ることになることは間違いない。

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編集発行人 吉井俊夫
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