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身近にぶつかった問題点を、行政改革の視点から川崎市政へ課題提起している経験を生かし、ひとりでも地方自治体行政に参加できる方法論を提示します。更に、これを基盤に広く自治体の探検を志し、課題を共有する方々との交流による進化を目指します。

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2009/02/23

探検!地方自治体へ 第80号 09/02/23 政令市における議会基本条例の課題~川崎市の議会改革論議に寄せて~

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探検!地方自治体へ〜川崎市政を中心に〜      第80号 09/02/23

★政令市における議会基本条例の課題★
 〜川崎市の議会改革論議に寄せて〜
1.要約
2.政令市の特徴とそれへの対応
3.栗山町議会基本条例と三重県議会基本条例との比較
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1.要約

1) 政令市 「基礎自治体」として住民と直接向き合う
      「広域自治体」にほぼ匹敵する業務を取り扱う

2)「基礎自治体」における議会基本条例の重心は、 
  “フォーラムによる自由討論”で論点、争点明確化、合意形成
 「広域自治体」における議会基本条例の重心は、
  “政策”の形成、監視、評価を強化するため権限を拡大

3) 川崎市議会は“フォーラム”と“政策形成の場”との両者に重心を
  ・“委員会中心”で提案、論点、争点明確化、合意形成の場を形成する
  ・「川崎市議会」の各区にフォーラム=“準区議会”を創出する

2.政令市の特徴とそれへの対応

1)政令市は、住民と役所が日常的に接する「基礎自治体(市町村)」であるが、事
務事業と人口規模は実質的に「広域自治体(都道府県)」である。政令市は、いわば
、基礎自治体と広域自治体の両者を兼ねている。
 なお、広域自治体は全域に基礎自治体を包括するため、住民と接する機会は比較的
少ない。

2)議会基本条例は、その名のとおり基本的事項を決めるのであるから、自治体によ
って大きな違いがあるわけではない。しかし、「基礎自治体」と「広域自治体」とで
は強調すべき点が異なるし、また、各自治体においても地域、取組み方を反映しトー
ンが異なる。
 全国にさきがけて議会基本条例を制定した基礎自治体「栗山町」と広域自治体とし
てはじめて議会基本条例を制定した「三重県」の議会基本条例の違いは次である。
 「栗山町」は “フォーラムによる自由討論”で論点、争点明確化、合意形成するこ
とに重心を置き、
 「三重県」は “政策”の形成、監視、評価を強化するため権限を拡大することに重
心を置いている。 ここで、
 「三重県住民186万人、議員51名」
 「栗山町住民1.4万人、議員13名」
 「川崎市住民140万人、議員63名」

3)何故、重心が異なるのか?「栗山町議会」と「三重県議会」の中核的な課題意識
に違いがあるからであろう。それを推察すると、
 栗山町議会は、財政難、人口減、高齢化など厳しい社会環境への対応として、住民
参加(住民自治)による町政へ導く、一方、
 三重県議会は、自己決定権が拡大するなかで、行政の政策立案、評価サイクルの確
立により危機感をもち、団体自治における存在意義を明らかにする。

4)何故、「栗山町議会」は住民参加なのか?
 「右肩上がりの時代」は独任の首長が発展性のあるビジョンを掲げ、自治体を引張
る。「財政改革の荒療治の時代」は逆の意味で独任の首長のリーダーシップが必要に
なる。
 しかし、節約、切詰め、微調整が必要な状況では、首長は積極的政策を展開するこ
とができにくい。住民が納得し、主体的に取組み、智恵と我慢で活動する自治体へ。
 すなわち、地域のコミュニティ化、合意形成の必要性、議会の役割が大きくなる。
基礎自治体のなかで、この「段階」「状況」にある処は多いのでは?

5)ここで、「政令市・川崎市」の議会基本条例策定の課題を住民へ問題提起するこ
とが必要である。すなわち、両者の議会基本条例(「栗山町」、「三重県」)を合わ
せもつ。
 ポイント1)として、“委員会中心”に提案、論点、争点明確化、合意形成の場を形
成する。
 ポイント2)として、「川崎市議会」の各区にフォーラム=“準区議会”を創出し、
区に関係する事項を審議する。また、傍聴人の発言等、市議会委員会よりさらに住民
参加を実施する。

6)次に「政令市・川崎市」の議会基本条例へのアプローチを住民へ問題提起する。
 1)これまでの議会改革を整理、6-1)成果部分は取入れ、6-2)未達部分は検討する。
 2)議会のデータ、会議録他を中心に活動内容を自己分析し、問題点を抽出する。
 3)「準区議会」等の創出すべき課題を提起、時間をかけて議論する場を設定する。

3.栗山町議会基本条例と三重県議会基本条例との比較

 栗山町は第5章「自由討議」の拡大、三重県議会は第5章「議会の機能の強化」が
異彩を放つ。それぞれの思い入れが表現されている。

栗山町議会基本条例

 “自由な討論の場”としての議会=住民自治=基礎自治体
 第1章 目的
 第2章 議会・議員の活動原則
  第2条 議会の活動  議会は…「自由な討論」の広場
   第3条 議員の活動原則  議員相互間の「自由な討議」の推進
 第3章 町民と議会の関係
 第4章 町長と議会の関係
 第5章「自由討議」の拡大
   第9条 「自由討議」による合意形成
 第6章 政務調査費
 第7章 議会・議会事務局の体制整備
 第8章 議員の身分・待遇、政治倫理
 第9章 最高規範性及び見直手続

三重県議会基本条例

 “政策形成の場” としての議会=団体自治=広域自治体
 第1章 総則(第1条―第3条)
 第2章 議員の責務及び活動原則(第4条・第5条)
 第3章 議会運営の原則等(第6条・第7条)
 第4章 知事等との関係(第8条―第10条)
 第5章 議会の機能の強化(第11条―第17条)
   第11条 「議会の機能の強化
         事務の執行の監視及び評価、政策立案及び政策提言」
  第12条 附属機関の設置
  第13条 調査機関の設置
  第14条 検討会等の設置
  第15条 議員間討議
  第16条 研修及び調査研究
  第17条 政務調査費
 第6章 県民との関係(第18条―第21条)
 第7章 議会改革の推進(第22条・第23条)
 第8章 政治倫理(第24条)
 第9章 議会事務局等(第25条・第26条)
 第10章 補則(第27条・第28条)

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編集発行人 吉井俊夫
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