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2009/06/24

【無事の美】

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     インターネットに載らない!?チョット得する日経ネタ
  2009/6/24 vol.721  配信部数:799(まぐまぐ:348、melma!:451)
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 なんつーか、朝起きるのつらいっス。

 だいたい毎日朝6時に起きて30分後には出勤するんですけど、最近は目が
覚めても1時間近くウダウダして、ようやく起きる始末。

 猫が来てから夜中に一度目が覚めるようになってしまい(猫が夜でもフラフ
ラしていて、鈴の音で目が覚めます。オマエは不良かっw)、睡眠の質が低下
しているのが原因かも。。。


■本日の引用題材

 2009年6月11日付 R25(アールニジュウゴ) 40面 『結論はまた来週』
 書き手:高橋 秀実(ノンフィクション作家)


■本文

 今日は、日経ではなく、フリーペーパーのR25からのご紹介です。

 コラムの書き手は、ノンフィクション作家の高橋秀実さん。

 隔週でコラムを連載されていますが、ある日の内容は「無事の心得」につい
て。

 早速本文へといきましょう。

 *

 場面は、ある街のあるバー。

 編集者と打合せをしていた高橋さんのところへ、おもむろにタキシードを着
た男が近づいてきて、トランプでマジックを始めます。

 店のサービスらしく、せっかくだからと男が促すままにトランプを1枚ひい
た高橋さん。

「あなたが引いたカードはこれですね?」

 よくありがちなマジックで、確かにそのカードだったけれど、編集者が「え
ー!?」と驚きの声を上げる一方、高橋さんは「だから何なの?」と内心思っ
ていたとか。

 相手はもちろん分からないけれど、自分の引いたカードは自分で分かってい
るのであって、「マジック」などと余計な目くらましをなぜするのか。

 次に「脳科学」の話題。

 たとえば人に褒められるとドーパミンという成分が脳内に分泌されて活性化
する、という説明のされ方がされているけれど、褒められるとやる気が出るの
は、誰でも経験上知っていること。

 むしろ「誰から褒められるか」が重要なのであって、自分より劣っていると
思う人間に褒められても逆効果の感情が働くわけで、マジシャン同様に、余計
な迂回をしているように思うと高橋さんは書いています。

 本題はもう少し先です。

 次はテレビ番組のはなし。

 テレビ番組を見ていると、「ワー、どうして!?」というような驚き満載の
リアクションに遭遇することが多いけれど、これは限られた時間内で演出しな
ければいけないテレビ局側の「職務」にすぎないと高橋さんは言います。

「つまり『驚き』とは、社会的な素振り。本当は何が起きても、人は当たり前
のことが当たり前に起きたように受け止めるのではないだろうか。実際、現在
は百年に一度の経済危機と騒がれているのに、街行く人々は何事もないかのよ
うに歩いている」。


 高橋さんはこう言葉を続け、危機に直面して驚くよりも、平静でいられるこ
の現象の方が、マジシャンのトリックや褒められるメカニズムよりずっと不思
議だと考えている様子。

 ここで、茶道の言葉を引き合いに出してより分かりやすく説明しています。


「無事の美」


 要するに、「何事もないのが美しい」ということですけど、目立たせるため
に茶器職人はアレコレ奇抜なデザインを考えても、むしろ本質は逆。

 ひたすら使う人の使いやすさを追求された物がすなわち「美」であるという
ことですね。

 同じように、食べ物についても「ウマい! 最高!」などとレポーターが声
を張り上げるグルメ番組において、よく考えたら最初の一口で旨味が感じられ
るような食べ物はすぐに飽きてしまう。

 最初のインパクトはなくても、食べるほどに味わいが出てくるようなそんな
食べ物こそ、毎日食べても飽きない、本当の意味での美味しい食べ物ではない
かと高橋さんは語っていました。

 以上を踏まえてのコラム最後のことば。


「世界はつまらなくて結構。まずは無事で何より、なのである」。


■今日の一言

「何事もないから刺激がない、ではなくて、何事もなくて大いに結構」。


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【高橋秀実さんについて】---------------------------------------------

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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E7%A7%80%E5%AE%9F


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■□編集後記□■

 深い話である。

 日常に起きた話から、茶道の「無事の美」と絡ませ、だから世界はつまらな
くてもいいという結論に持っていた高橋さんの話の進め方には思わずうなった。

 と言いながら、私が今回のコラムで一番目を惹いたのは「食べ物」のところ
で(笑)、私も常々美味しい食べ物というのは、食べた瞬間の美味しさではな
くて「毎日食べても飽きない味」だと思っている。

 だから、本当に美味しい食べ物というのは実は少ないと思うのだが、どうだ
ろう?

 一方で話は前後するけれど、ニュースで不況と言われるほどには、その実感
が全然ないのは本当に不思議。

 どの店も物があふれているし、また人出も多い。

 歩いている人の格好が不況で野暮ったくなったかといえば全然そんなことは
なく、相変わらず服や化粧にお金をかけている。

 でも案外、家に帰るとみなカップラーメンでしのいでいたりして。

 目に見えない部分に本質があると、この日経のコラムで随分教えてもらった
から(笑)。


 感想はコチラから ⇒ nikkei@connect-one.jp

 ではまた明日!

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