2009/10/09
【自分を変える”気づき”】◇ウィニーの開発者自体に罪を問うことは難しい◇
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 自分を変える”気づき”ロジカルシンキングのススメ (第145号) 発行日:2009年10月9日 発行者:有限会社ロジカル・コミュニケーション 編集人:有賀正彦 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 当メールマガジンは、まぐまぐを通じて読者登録いただいた皆様に 「ものの見方・考え方」や、自分が変わる「“気づき”」、「ビジネス」、 「マネジメントシステム」に関する情報提供を無料配信させていただきます。 ◆ i n d e x ………………………………………………………………………… ▼第145号の巻頭言: 『応用性のあるウィニーの開発者自体に罪を問うことは難しい』 ▼弊社のミッション ▼コラム1: 『“比内地鶏親子丼に普通の卵”を混ぜた秋田アンテナショップ』 ▼お勧め書籍(好評発売中): (既刊「仕組みが無くてダメな会社 仕組みがあってもダメな会社」など) ▼コラム2:『“CO2の排出量規制は個人に課すべき”という議論』 ▼お勧めのブログ・メルマガの紹介 ▼(『フルーツダイエット』) ▼(『人間関係を一瞬で改善する方法』 その他) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■ 第145号の巻頭言 ■■-応用性のあるウィニーの開発者自体に罪を問うことは難しい- ■■ 気づきプロデューサー 有賀 正彦 「ウィニー:2審は逆転無罪 著作権侵害ほう助認めず」 (2009年10月8日 毎日新聞) ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を「開発・公開し、インター ネット上での違法コピーをほう助した」として罪に問われていた元東京大助手の 金子勇被告(39)に対する2審判決(大阪高裁:小倉正三裁判長)は京都地裁 の1審判決(罰金150万円)を破棄して「無罪」となった。 小倉裁判長は、判決理由として「悪用される可能性を認識しているだけでは ほう助罪には足りず、専ら著作権侵害に使わせるよう提供したとは認められない」 と述べたという。 裁判のポイントを整理すると、 【検察側】 ・著作権侵害を助長した確信犯 ・匿名性が高いなど著作権侵害が目的の技術 【弁護側】 ・ウィニーの開発・公開は純粋な技術検証が目的 ・面識のない不特定多数に対するほう助は成立しない 【2審の大阪高裁】 ・著作権侵害に使うよう利用者に勧めておらず、ほう助は成立しない ・1審のように認めると、ソフトが存在する限り、無限に刑事責任を問われることになる ・「罪刑法定主義」の見地から慎重でなければならない ・ウィニーの技術特性や利用実態について「応用可能で有意義な技術」 (2審でも1審同様、技術的中立性を認めた) となる。 最大のポイントは、 「ウィニーが応用可能であったかどうか」 であろう。 例えば、2008年の秋葉原殺傷事件で使用され有名になった 「ダガーナイフ」 は諸刃(両刃)で、もともと「対人殺傷」を意図として設計・製造されている。 つまり「技術的な目的は対人殺傷」と特定される。 だから、「販売、購入、所持」の規制が設けられるのは当然である、 今回のウィニーの場合は、 「著作権侵害を目的として開発・公開されたわけではない」 と裁判所が認定したことで、「無罪」となった。 個人的には、大阪高裁の判決は「真っ当な判断」だと思う。 そもそも、 「ウィニーの悪用は認識していた」としても、 『積極的に不特定多数に悪用を進めたわけでない』 開発者が、なぜ罪に問われるのか、不思議でならなかった。 今回のようなソフト開発に限らず、自然科学、社会科学を問わず「技術開発」すれば、 必ず効用とは正反対の「悪用技術」が存在する。 しかし、それを「認識していたかいなかったか」のみを争点に罪を争うとしたならば、 技術者と呼ばれる科学者は、何も開発できなくなってしまう。 つまり、「違法コピーなどの問題発生は開発した人に責任がある」との検察の見解は、 そもそも無理があるのだと思う。 私たちが考えるべきなのは、「科学者や技術者が新技術や新製品を開発した時」に、 どのようなリスクが存在し、どのような対策を取る必要があるのか、を常に考えて、 必要な規制や制度、システムを構築していくことなのである。 ─────────────────────────────────── ■■ ■■ 弊社のミッション ■■ 弊社のミッションを紹介させていただきます。 【ミッション】 筋道を立ててものごとを伝えることによって、気づきを与え、意識的な行動を 促進すること。 論理的なコミュニケーションにより理解力、相互浸透を創造すること。 その結果、優れた論理能力を持ったビジネスマン、圧倒的な競争力を持った 企業を数多く創出することで社会に貢献すること。 ─────────────────────────────────── この目的を果たすべく、メルマガはビジネスに役立つような企業のマネジメント に関する専門的な話ばかりではつまらないので「身近な気づき」に関する コラムをたくさん紹介していきたいと思っています。 私は仕事を通じて、お客様企業に「気づき」を与える仕事をしています。 しかし、気づきを与えるのと同時にたくさんの「気づき」を頂き自分を変える ことができました。 このメルマガを通じて、たくさんの「気づき」の相互作用が創造でき、 多くの人が「なりたい自分に変わる」ことができることを期待しています。 ぜひ、「気づき」に関する読者のご意見をお聞かせ願えれば幸いです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■コラム1 ■■-“比内地鶏親子丼に普通の卵”を混ぜた秋田アンテナショップ- ■■ 「秋田アンテナショップの比内地鶏親子丼に普通の卵」 (2009年10月4日 スポーツ報知) 都内(港区のあきた美彩館)にある「秋田県のアンテナショップ」内の飲食店 「ダイニングはな小町」で「比内地鶏親子丼」と銘打った親子丼に普通の卵が 3割混ぜられていたという。 記事によると、 ・当初は比内地鶏の卵を100%使用していた ・100%比内地鶏の卵で作った親子丼を食べ残す人が続出した ・食べ残しした人の理由の3割は、「味がくどい」だった ・試行錯誤した結果「比内地鶏7割、普通の卵3割」が定着した という。 この「事実の発覚」に対して、県の「食彩あきた推進室」では、 「不当表示とまでは言えないが、別の卵の使用を表示していないので誤解を 与えた可能性があった」 (注:メニューには“日本3大地鶏、本物の比内地鶏と秋田の米をお楽しみ ください”という表示だった) と説明し、その後の対策としては、 「親子丼については比内地鶏100%に戻す」 「付け合わせのサラダをもっとサッパリさせるなど、おぜん全体で対策を 講じていきたい」 という意向であるという。 このような場合、本来はどのように考えるべきであっただろう? 県の「アンテナショップ」という位置づけ(目的と役割)は、 a)地元の特産品のPR b)PRすることによって地元の特産品の需要拡大 c)地元特産品の評判に対する情報収集 にある。 そう考えると、 1)「比内地鶏の卵本来の味を東京の人に伝えること」 2)「比内地鶏100%」の親子丼は3割の客がくどいと感じる情報を地元に 伝えること 3)アンテナショップで得られた情報を地元特産品の重要拡大に活かせる ように活用すること 4)「比内地鶏」が秋田県人以外の万人ウケする調理方法を模索して 世間に紹介すること である。 単に 「“味がくどい”といわれても100%に戻します」 「お膳全体で工夫します」 だけでは意味がない。 アンテナショップの目的にそった対策も併せて考えていく必要がある。 ちなみに、私は今年の4月に秋田の某有名店で「比内地鶏の親子丼」を食べた。 しかし、まったく「味がくどい」という感想は持たなかった。 また、その時は「携帯の充電」をする都合があったので、かなり長い時間、 お店に滞在していたが、親子丼を食べ残す人はいなかった。 (注:比内地鶏に関しては、2年前に偽装事件があったばかりで、 まさか普通の卵をこのお店が混ぜていたとは考えにくい) こういった経験より「アンテナショップ」での客の反応は私には意外である。 県が特産品のPRのためにアンテナショップを出店し、適切に情報収集拠点と するならば、 「特産品の人気店のノウハウ」 も活用してアンテナショップを出店するべきであろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■ お勧めの書籍・雑誌 ■■ 【論理的思考力を身に付けたい方に!】 ▼「仕組みが無くてダメな会社 仕組みがあってもダメな会社」 日刊工業新聞社 有賀正彦著 2008年9月20日 好評発売中! http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4526061417/bloglogcom-22 http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/R0364721 ▼『「不祥事」を止めるISO思考』 光文社ペーパーバックス 有賀正彦著 2007年5月23日 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334934110/bloglogcom-22 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=R0259993 【物事を深く考えたり、発想力を身に付けたい方に!】 ▼「ものの見方が変わる”気づき”の話」 文芸社ビジュアルアート 有賀正彦著 2007年4月1日 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862641458/bloglogcom-22 ▼危機管理、広報、IRに必要な情報が得られます 【月刊誌「広報会議」のウェブ紹介ULR】 http://www.sendenkaigi.com/hanbai/magazine/kouhoukaigi/index_0903.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ コラム2 ■■-“CO2の排出量規制は個人に課すべき”という議論- ■■ 「CO2排出量規制は個人に課すべき」 という論文があるという。 その論文は、プリンストン大学のショイバル・チャクラバルティーらによる 論文で米国科学アカデミー紀要に掲載されている。 その中でチャクラバルティーは、 「国別にCO2の総排出量を定めるのではなく、大量に排出している個人を規制 の対象とすべきだ」 と指摘しているのだ。 「CO2削減に対する歴史」を振り返ってみると、1997年に決議された「京都議定書」 では、開発途上国はCO2排出量の規制の対象から外された。 その理由は、先進国が長い間、石炭や石油といった安価なエネルギーを利用して 高水準の生活レベルを享受してきたが、いきなり世界一律で「規制をかけます」 となれば、開発途上国の生活向上はより困難になるからだ。 しかし、今は、中国のCO2排出量はアメリカを超えているし、世界全体で見ても、 相当の割合になる。 つまり、「開発途上国は、当分、自由でいいですよ」とはいかない。 なぜなら、 『開発途上国の規制免除は今までの歴史を振り返って“公平性”の担保』 にはなっているが、 『全世界における排出量総量の減少』 という課題に対して、「影響が大きい国が不参加でいい」というのも国際的な 理解は得られない現実が目の前にあるのだ。 話を冒頭の「CO2排出量規制は個人に課すべき」に戻すと、 1)すべてのCO2排出量の半分は世界の全人口の10%が排出している 2)その10%の多くは先進国に住んでいるが、例えば、中国にもフェラーリを 運転して、頻繁に飛行機を利用している人々がいる 3)したがって「多くのCO2を排出している個人は、どこに住んでいようが 同じように扱われる制度」が必要である というのが論文を執筆したチャクラバルティーらの主張である。 CO2排出量に関して 「公平性」と「総排出量の削減」 は同時進行で進めなければいけない課題である。 そう考えると、「開発途上国は、全く規制から除外」という現状の枠組みにも 無理がある。 チャクラバルティーらの主張である「排出量規制は個人に課すべき」が有効な 問題解決策であるか否かの議論は別にして、「開発途上国の中で生活レベルが高く、 CO2を出しまくっている人や組織は規制の除外としない」という枠組み作りは必須 なのであろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■ ■■ お勧めブログ、メルマガの紹介 ■■ ▼ フルーツダイエット:後藤さえこさん 【フルーツダイエット】がダイエットのトレンド 健康雑誌「ゆほびか」2008年7月号(マキノ出版)に特集が組まれました。 アイドルや海外著名人も実践している今話題のダイエットです。 もうダイエットに無駄なお金と時間をかけなくてすみそうです。 http://1vegeful.com/ ▼「人間関係を一瞬で改善する方法」 アルファエスアイ http://www.melma.com/backnumber_109466_3831412/ 結構、いいヒントをもらうことができます!! ▼ 和ジアンな雰囲気でまったりと癒される処 『和風癒処 秋葉原店』のブログ http://akihabara.healing-harmony.jp/ 癒しや健康に関する情報がてんこ盛りです。 ▼ 中小企業の人材育成を支援する中小企業大学校のブログ 『よこみんの中小企業大学校日記』中小企業大学校旭川校 http://d.hatena.ne.jp/yokomin/ 中小企業大学校の講義内容な受講者の声が掲載されています。 ▼転職のまぐまぐ 「ビジネス発想術」 http://career.mag2.com/hassou/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンを皆様にとってより良いものとするために、読者の皆様の ご意見やご要望をお待ちしております。是非ともお寄せください。 ■□■─────────────────────────────■□■ 有限会社 ロジカル・コミュニケーション 〒064-0914 北海道札幌市中央区南14条西1丁目2-18-701 TEL/FAX:011-561-3003 E-mail:info@logcom.jp ウェブサイトURL:http://www.logcom.jp/ ブログURL:http://blog.logcom.jp/ メルマガ:自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメのバックナンバー http://blog.mag2.com/m/log/0000218071/ 掲載内容の無断転載は禁じさせて頂きます。 (注:ただし、ご友人の方への転送は大歓迎です。本メルマガを紹介等で 転載される場合は、出典を明記くだされば連絡なしでも転載OKです)) Copyright(c) Logical Communication Limited ---------------------------------------------------------------------- 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000218071.html ---------------------------------------------------------------------- ■□■─────────────────────────────■□■


