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みんなの歯科ネットワークは医療者と患者さんとで、医療制度の改善を行なうことを目的としたNPO法人です。この会を広く知ってもらい、また歯科医療の役立つ情報、そして会のシンポジウムや講演会の情報などを発信していきます。

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2008/07/01

みんなの歯科ネットワークメールマガジン20号 発行 2008/7/1

━ ☆☆みんなの歯科ネットワーク☆☆━━━━━━━━━━━━━━

   みんなの歯科ネットワークメールマガジン20号 発行 2008/7/1

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/////勉強会、意見交換会詳細/////////

お蔭様で講師をお招きしての勉強会、
一般の団体の方との意見交換会を無事開催する
ことができました。ありがとうございました。
満員の会場で活発な意見交換が行われ、活気に満ちた
時間を過ごすことができました。

ダイジェスト版になりますが、ご報告させて頂きます。


平成20年6月22日 みんなの歯科ネットワーク 医療訴訟勉強会・意見交換会

午前の部
裁判に現れる説明義務
講師 元橋一郎(弁護士・歯科医師)

10:00〜

弁護士を取り巻く環境変化

〜広告解禁〜

事務所の大規模化、マーケティング重視が進みつつあり割の良い債務整理関連の
仕事は集約化の傾向にある。
一方医療訴訟は割りの悪い仕事でありこのような傾向は見られない。
弁護士の仕事は歯科で言うところの完全な自費制度で、一部公的資金が入る法テラス、
国選はボランティア感覚。国選については時間単価数千円


〜医療訴訟〜

原告側弁護士、原告はほぼ素人、インプラント、矯正の内容については殆ど判らない。
医科にたいしては、後遺症などの訴訟だと数億になることもあり、
これで事務所を維持しているところもある。
歯科については、訴訟額がせいぜい数百万なので専門としている事務所はない。

原告からの弁護士事務所への相談の内、訴訟にまで漕ぎ着けるのは1割くらいしかない。
弁護士も商売であるので全体の3割ほどは相談にすら結びつかない。

1審の結審まで通常200〜300万の費用負担がかかる。
原告に立証責任があるので原告自身の知的水準が高くないと無理。

原告と被告の関係は裁判の場においては、それぞれの立場で物を言っているに過ぎない。
訴訟になるケースは1割で、いわば選りすぐりが争われている。
何故患者が怒っているのか、何故訴訟になってしまったのか、
そこにいたるまでに出来ることは多い。

医療側被告側弁護士は医師会、歯科医師会、保険会社の弁護士で
業務は集中化している傾向にある。
保険会社は保険金の出し渋りによりかえって不利益を出している懸念がある。

原告被告双方とも自分の意見を代弁する人を如何に選ぶかがポイントになる。

司法の特徴として常にレトロスペクティブであり、
後から集められる資料や事柄を集めて判断する。

真実があるかどうかは無関係で、決着を兎に角つけるという制度。
医療は常にプロスペクティブ

東京の場合3人の鑑定医をつれてくる。
患者側の勝訴率は1割以下。
一定の満足を得たとしてお金で決着をつける。


〜司法から見た医療者の裁量権〜

1ケースの中で治療方針に対する一定の自由が与えられているわけではなく、
患者の自己決定権を行使するためのバリエーションにしか過ぎない。
医師、歯科医師に治療に対する自由が与えられているわけではないというのが
司法の考え。
ビデオ撮影をしたとしても手技自体の過失があるかどうかは判断が出来ない。


〜説明義務 歯科での訴訟例〜

前歯Brの訴訟
歯並びを綺麗にしたいとの依頼の患者に対し、6前歯について
歯冠切断し根のみ残る状態にしエンド処置後ブリッジ装着
数年で脱落
Brの予後について調べたところ
岡山大学のレトロスペクティブ調査で平均8年の程度しか持たない
との結果がある。抜髄処置も丁寧にやっても5%は根尖病巣が出来る。
以上のことや、矯正など他の治療法も説明したのかどうか利害得失を説明すべきだった。
*医療訴訟で説明義務について争われた判例が多い理由
統計的に数%の失敗が見られる予知性の低い治療(多くの歯科治療が含まれる)では、
患者が期待するような治療結果が得られなかったとしても術者の技術不足が
原因であることを立証するのは難しい。また、手技的に問題があると思われる
医療機関はカルテ記載もずさんであり、診療内容を検討する事が困難である事が多い。
このような場合、被告医療機関の説明不足が原因で患者の選択権を損ねたことを証明し、
不適切な治療結果に関する責任を発生させていると考えられる。
 

〜医療は準委任契約〜

治療について一定以上のことをしていれば予後不良であったとしても結果は問わない。
過去の経験では医療の請負について訴訟したこともあるが一瞬で結審(敗訴)
してしまった。
⇔「請負契約」
住宅建築のように完成品を引き渡す義務を負う契約。今回の講演では、
審美歯科、一部の矯正治療のように美容を目的とする治療は
請負契約の要素を強く持つのではとの見解が示された。

歯科医療従事者への希望
どの様なことまで保障するのか。定型化された治療について業界団体で基準を持つべき
カルテ、レセプトを見せることは議論の余地は無く、出す物だ、
見せる物だというところに立ち書くものと考える。

誰に見せるのか
例)遺言
税務署に見せるために作成するのであればその要件がそろっていれば充分
当事者間に紛争があり(予想される)作るのであれば細かいところまで書く
必要がある

情報提供
見せるために何をやるのか、納得させるために何をしたのか。
個人より、業界団体として取り組みをしていただきたい。
カルテは見せるための文書であるとの認識に立っていただきたい。
保険のカルテの問題点として請求のための備忘録ではないのか。
あまりにも何も書いていない。
コストに見合ったサービスであるのか


〜苦情処理について〜

歯科では歯科医師、医院内で抱え込みすぎているのではないか。
常識を超えた訴えをする方については、個人で対応するのではなく代理人(弁護士)
をたて対応してもらいたい。毅然とした態度を取って欲しい。
クレーム処理というのも弁護士の仕事の一つである。


〜書面による契約について〜

詐欺の系列の言う物があるが、今言われている物が先物取引、豊田商事の系列の2つ、
後者は山のように書面を作成し詐欺行為に及ぶ、しかしこれは騙すテクニックであって
裁判上は無意味。歯科においても契約書を山のように作ったとしてもあまり有効とは
いえない。


〜説明責任について〜

説明義務については原告側(医療者側)にある。
立証責任については原告側(患者側)にある。
適合性の問題として、説明したが患者側がこれを理解できない場合は
適合性があったとはいえないので、説明義務を果たしたともいえない。
やるべきではなかったということになる。


〜質疑応答ディスカッション〜

モンスターペイシェントへの対応について
適切な治療、適切な結果が得られており、常識の範囲内で客観的一般的に判断し
不適切なクレームであるのかどうか
クレーム処理も弁護士の仕事であり、活用して欲しい。


〜判例について〜

個別的な事例についてはその後の裁判に影響を与える物ではないが、
最高裁は他の裁判に影響を与えることを前提として出されていると考えていただきたい、
また裁判所でインターネットで公開している場合は、他の裁判に影響を与えるのが
前提で公開されている。


〜療養担当規則について〜

保険請求の分野であり司法の分野ではない


〜説明義務について、20年前の治療でどこまであるのか〜

今の医療水準でなく当時の医療水準で判断。予見できることであるかどうか。
法的な意味としては言ってあげたほうが良いのではないか程度かと思う。
医療者側の弁護士であれば考えられうる範囲の最大範囲をクライアントを守る
という意味で求めてくるだろうし、患者側の弁護士では立証できるかどうかで
判断するのでそこまでは立証できないという見解になる。


〜法曹界のPA(プロフェッショナルオートノミー)について〜

ロースクール卒業生が増えてくるわけだがPAを始めとする法感覚は事務所に所属し
現場に出ることでしか培われない、これが無くて開業は考えられない状況。
弁護士会は懲戒制度があり、弁護士にとってこれはものすごい重石になっている。
結果PAは守られているし崩れないと思われる。


午前の部終了

午後の部

藍の会 みんなの歯科ネットワーク 意見交換会

〜藍の会の説明〜

結成から30年がたった。初期は婦人労働研究会として設立され、
現在ではみな退職したため名前を代え継続的に活動を続けている。
出版物として「女たちのめざす老後」
医療について勉強しようかということで今回2回目の試み
1回目「医療の崩壊がもたらすもの」内科医を講師にむかえ勉強。



〜こっぺの会の説明〜

小平市にある子育て支援の会、結成して10年、以前衛生士さんを招き
お口の中の話をしてもらい父兄たちの食いつきが良かった。


公文理事長よりみんなの歯科ネットワークの説明


大塚より歯科医療制度の問題についてプレゼン40分
みな歯科プレゼンテーション


〜意見交換会〜 

Aさん(高校の生物教師をしていた)
歯科大に行く生徒のレベルは良く知っている。
学力もさることながら手先の不器用さでも疑問に思える人が進学していた。
偏差値などは惨憺たる物だった。
20年前くらい前に海外に行くにあたり八重歯を抜き隙間が開いたので補綴治療をした。
その後海外に在住したことも有る。その後次第に隙間が開いてきて
歯槽膿漏といわれ次々と治療をし結果20年で200万くらい治療費がかかった。
現在でも定期的に受診をしている
状態。イギリスでは矯正は小学校のとき保険でやってもらえる。
矯正という手段があることも言ってもらえたらよかった。削ってしまった歯は
良くなることはないというのが実感としてある。
制度上の問題として、矯正治療が保険に組み込まれてほしい。

受診している歯科医院で衛生士が手袋を変えたところを見たことが無い。
かばんを持ったり色々しているが何のための手袋なのか非常に気になる。


Bさん
歯医者さんが治療で手袋をし始めたのは、エイズが話題になったころからではないか?
今の時代、ゴム手袋をしないほうがおかしい。


Cさん
虫歯になってから歯科に行くのが私たちの子供のころだった。
子供が歯科衛生士ということもあり話を聴いて予防をしてくれたら良いのに。
インプラントもやっていただいたが保険でやっていただければ良いのにと思う。
保険に取り入れてもらうためにはどんな活動をすればいいのかわからない。
中国技工も始めて知ったが、きちんと知らせてほしい。


Dさん(出版社経営)
虫歯は歯科医院に行かないと治らない。歯が悪くなると全身にきてしまう。
口腔と全身を守るという視点をもってほしい。
歯科のほうが保険点数が高いと思っていた。
こんなに低いんだということをもっとアピールすべきと思う。


Eさん
糖尿病で20年間治療してきている。
そこで思うのは糖尿病について宣伝がいきわたっている。
現在では個人の病歴や治療歴がわかる手帳がありどこに移り住んでも、
どこに受診してもすべてわかるようになっている。
また検診を受けるシステムになっている。
IT化もあるし、どこに行っても個人のデーターを判るように
歯科全体で取り組んでほしい。


小林(歯科技工士)よりプレゼン
技工の現状について
技工コストの問題
歯科技工契約書(案)について


Fさん(元病院相談室勤務)
歯科口腔外科のある病院に勤めるようになって、
初めて歯科衛生士、歯科技工士の存在を知った。
一般的にはあまり知られていない職業ではないかと思う。
口腔外科では歯科衛生士は重要なパートだ。
健康は国民の権利であるが、日本人の権利意識は薄い。
医療は高いものであるのはあたりまえのこと。
安くすませるのはとんでもない。こんなのはおかしいといわないといけない。


Gさん
職場で色々な検診を受けるが、歯科検診を受けた経験はない。
今後特定検診などに入る予定はないのか。

Hさん
歯科技工契約書にはすごく感激した。情報をくれるのは画期的だ。


Iさん
10年間自宅介護をした。お爺さんの歯が良かったこともあり、
希望して歯医者さんに往診をしてもらっていた。
そのときの経験から介護老人の歯は健康と関係している。
歯がだめになったときに、全身の健康もガクンと悪くなるのを目の当たりにした。
もっと介護の現場に歯科が入ってほしいと思う。
歯科医療の向上をしてほしい。私は最後お姿を見ている。
歯がだめになるのと体がだめになるのは一緒だった。


意見交換会終了


反省会及び会議
意見交換会について


こっぺの会より
入り口が堅い、クローズの会だということもあると思うが
プレゼンの内容は思った以上に面白かったのでもったいないと思った。
伝えたい根本はなんなのかいまひとつはっきりしないのでは?
予防の話題で子育て世代を集めたらどうか。そこから持っていくのも方法だと思う。


出席者より
今回の年齢層には技工に興味を持ってもらえた
サイトで告知だと医療者が多い
プレゼンのバージョンを多くしたらどうか?
食育や予防など。
行き当たりばったりではなくテーマをしっかり決めたほうがよい。
ただ考えてくださいではなく、我々が出来ることを出し、
出来るシステムを提示したことが良かったのではないか。
技工問題ではこれがあったのでよけいに受けが良かったのではと思う。


グローブについての話題も出たが、今日の方々はメディカルIQが高かった。
割高でも安心なものを購入したいといった下地があった。


医療コストについてまったく聞かされていない、
具体的な数字が出てきたところが判りやすかったと思う。

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