生まれ変わりました! 元外交官・原田武夫の肉声で聞く『世界の潮目』」第4号本日発売─【元外交官・原田武夫の教育投資通信】第28号
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〜大切なお子さんのために「投資としての教育」を考えるメールマガジン〜
―――――――――――(2007年6月22日・第28号)――――――――――
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2. 早口をおさえて(笑)、原田武夫が分かりやすく、ゆっくり目で語ります。
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収録分数 : 46分
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弊研究所は購買者が行った金融商品の売買についていかなる責任も負うもの
ではありません。
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【目次】
●必見!今週の教育関連ニュース
●教育価格ドットコム
●コラム「海外でのオルタナティブ教育を考える」
(人気連載 若草まやさん「我が家の国際子育て」
(第11話):「時間を買う、経験を買う」)
● コラム「国際金融経済教育を考える」
(第10回):「日本の金融経済教育」
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● (本文1)必見!今週の教育関連ニュース
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このコーナーでは、最近の気になる教育に関するニュースを取り上げていきま
す。うっかり読み過ごしていても、URLをクリックすれば読めますので、「教
育の今」をまとめてチェックするのに便利です。
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教育関連ニュース 第28回
○「教育関連3法:予算確保が課題 制度改革優先に不満も」
(21日付毎日新聞 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/gyousei/news/20070621ddm005010028000c.html)
→教育改革は安倍内閣の「最重要課題」だそうですが、その教育現場からはすでに
非難の声が上がっています。そのうえ財務省からも予算の増額が示されなければ、
法改正はしたものの実際の改革は”画餅”になる危惧すらでてきます。
夏の参院選を前に、安倍内閣は窮地に立たされているようにみえます。
○「 集団自決巡る検定意見、全会一致で撤回要求 沖縄県議会」
(22日付朝日新聞 http://www.asahi.com/edu/news/SEB200706220016.html)
→これも安倍内閣の「美しい国」へ向けた取り組みの一環なのでしょうか。当然ながら
沖縄の方々から大きな怒りを買ってしまったようです。先の戦争で唯一本土戦の舞台
となった沖縄の地の記憶が簡単に”修正”されるはずもありません。中国・韓国とも
すでに衝突しているというのに、歴史認識をめぐって国内でこれ以上摩擦を引き起こ
しても、決して生産的とはいえないでしょう。
○「国家公務員1種、法文系の合格者で大学院生が過去最多」
(19日付日本経済新聞 http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1G19009%2019062007&g=K1&d=20070619)
→かつては4年時に中退して官公庁に入ることもある時代でした。それが、国家
公務員の新卒採用の高年齢化を象徴するようなニュースです。大学院生が優秀
でないというわけでは決してありませんが、他方で外資系企業が大学3年時の2月
には内定を出しているのも事実です。日本の「人材」はどこに向かっているので
しょうか?
○「NOVA、異業種の企業との資本提携構想も」
(16日付朝日新聞 http://www.asahi.com/edu/news/OSK200706160012.html)
→ここ最近マスコミにNOVAの字が出ない日はないほどに叩かれていますが、
ここへ来て”身売り”の話が持ち上がっています。果たして提携先は現れるの
でしょうか? あるいは本当に負債ばかりでどこからも声がかからないのかも
しれません。この問題がどのような収まり方をみせるかは、要注目です。
○「立志行事:中学2年生の恒例“元服” 登山から震災・平和学習に /岡山」
(19日付毎日新聞 http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/news/2007/06/20070619ddlk33040266000c.html)
→かつては日本にも15歳になると「元服」という立派な行事がありました。この場で
子どもは大人達に、自分が将来どのように志を立てるかを宣言していたのです。
このような行事が現在も残っている民族にユダヤ人のバーミツバの例があります。
元服の習慣を教育の場で伝承するのは大いに意味のあることです。
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● (本文2)教育価格ドットコム
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このコーナーでは、大切なお子さんが学校の勉強では飽き足りないと思った時
に役立つ塾・予備校・家庭教師について、これまで余り語られることのなかっ
た「価格」と「質」という側面から、見逃せない情報をお伝えしていきます。
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教育価格ドットコム 第28回
「地方公務員試験対策予備校の価格比較」
【今回の「ギモン」】
○「地方公務員試験を受けるのに予備校に通うとしたら、一年間に一体いくら
かかるのでしょうか?」
【「価格」の徹底比較!】
○先日、6月19日(火)には国家公務員1種試験の最終合格者が発表され
ました。これにより合格者たちは「官庁訪問」という名の長く厳しい採用面接
へと進むことになります。
○いわゆる地方公務員と呼ばれる地方上級職の公務員試験も基本的な
構造は国家公務員試験と変わりません。マーク式の択一試験→専門科目
試験を経て、論述試験と面接試験というステップを踏みます。それらに
合格したのち、志望する官庁を訪問します。
○国家公務員試験の受験者の減少が問題となってから久しいですが、
地方公務員についても同様かあるいはそれ以上に受験者が減少して
います。たとえば予備校のTACによる調査では、平成18年度の地方
上級試験の合格者数は前年度比で78%だったといいます。他方、
採用枠は422名ほど増えているので、「合格しやすい」試験であると
同校は述べています。
(TAC http://www.tac-school.co.jp/public/public/87/topic1.html)
○それでは、地方公務員上級試験に合格するためには、
1年で一体いくらかかるのでしょう? 具体的な例をいくつかみてみます。
・「早稲田セミナー」
(http://www.w-seminar.co.jp/koumuin/koza/2007_8/kakaku.html)
→地方上級・国家2種 1年上位合格フルコース
→入学金:
→受講料:316,000円
⇒1年間計=316,000円
・「合格のLEC」
(http://www.lec-jp.com/koumuin/courseinfo/koku2/kouza_2008/c_kanzen.html)
→完全合格コース(生講義、ビデオ講義、ライブTV講義)
→入学金: 10,000円
→受講料: 383,000円
⇒1年間計=393,000円
・「資格の学校TAC」
(http://www.tac-school.co.jp/kouza_komuin/komuin_kz08-kv1.html)
→2008年度合格目標 地方上級・国家2種 総合本科生
→入学金:10,000円
→受講料:315,000円(教室講座、DVD講座)
⇒1年間計=325,000円
○国家公務員試験の価格比較の際には良心的だった早稲田セミナーが、
地方公務員試験の受講料等については他校と比べあまり情報公開されていない
ようです。それでも、なぜか突出して高いLECに比べればお手頃といえる
のでしょうか。
○地方公務員試験に合格するためには概して1年間で30万円代の出費であり、
国家公務員のそれと比べれば予備校の費用は約20万円ほど安くなっています。
○地方公務員は、徹夜の勤務も辞さない国家公務員に比べれば、定時に
帰ることのできるという意味で良い労働環境にあるといえるでしょう。今後、
もしまた不況期が訪れた時には人気も高まってくるのかも知れません。
【結論!!!】
○現在、地方公務員が比較的「合格しやすい試験」となっているのは数字の
裏付けもあり事実だといえるでしょう。しかし、あくまでも着実な受験勉強の
先にしか合格はないことに、当たり前ですが留意しておくべきです。
○国家公務員よりは割安の費用で予備校に通うこともでき、職場環境も悪くは
ありません。
大切なお子さんの将来の投資先として、みなさんなら地方公務員を選ばれる
でしょうか?
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● (本文3)コラム「海外でのオルタナティブ教育を考える」
(執筆者:若草まやさん「我が家の国際子育て」
(第11話:「時間を買う、経験を買う」))
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Geelong Grammar School (GGS: http://www.ggscorio.vic.edu.au/) に入学するに
あたっては、第一関門として、AEASテストを受験することが必須です。
AEASテストとは、オーストラリアへ留学を希望する外国人生徒に対して
AEAS(Australia Education Assessment Service)が施すテストで、英語力や
学力を判定するための資料の1つとして、全豪の多くの私立学校で出願時の
受験が義務付けられています。
日本では、JEAA(Japan Education Advancement Association: http://www.jeaa.co.jp/info.html)
が、AEASテストの日本事務局として認定されており、JEAAに登録された試験官の
もとで、きわめて厳正に試験が行われます。
AEASテストの試験科目は、英語の口頭試問(面接)・リスニング・筆記・
エッセーと、数学、知能テストです。学年別に異なるレベルの試験問題が、
どの科目も全て英語で用意され、所要時間は3時間です。受験料は、当時で
1人3万円でした(現在の料金はお問い合わせください)。
得点結果は、受験後2〜3週間ほどで出され、試験官に通知されます。
それを、試験官が直接、各学校(この場合はGGS)に送付する仕組みになって
います。
AEASテストが終わると、次は第二関門です。あらかじめ学校側から指定された
期日に、メルボルンにほど近いジーロンへ、家族そろってインタビュー
(面接試験)を受けに赴きました。
起伏の激しい斜面ばかりのスイスアルプスで育った柚と聖は、歩いても歩いても
地平線がついてくるように感じられるほど、穏やかで平らな大地が一面に
広がるオーストラリアの風景に、しばし圧倒されていましたが、私の目には、
もはや大きく成長した彼女たちに相応しい土壌に見えました。芝生で
おおわれたGGSの緑美しいグラウンドは、2人が思う存分、身体を動かして
スポーツに講じるのに打ってつけでした。グラウンドの一端はビクトリアの
湾に面しており、この学校の生徒専用のビーチやヨットハーバーがあります。
素晴らしい環境に、夫ともども惚れ惚れしてしまいました。
柚と聖は、これまでGGSを訪れた日本人生徒としては歴代最年少であり、
また、特に聖は寄宿舎への入寮が認められるもっとも小さい学年である
との理由で、実はアプライした時点で私ども両親に対しては、決して
楽観的な見通しでインタビューに臨まないよう、GGSのアドミッション
オフィス(入試担当事務局)からクギをさされていました。しかし、本番で
彼女たちが発揮した力は、アドミッションオフィスの予想をはるかに超えて
いたのです。
当日は2人とも、持ち前の朗らかさと臨機応変さで、校長先生の2時間近い
インタビューにも物怖じせず、立派に頑張りとおしました。
Canadian Academy (http://www.canacad.ac.jp/) でまずまずの成績を修めて
いたことも良い印象につながったらしく、娘たちは見事に難関を乗り越え、
合格通知を勝ち取りました。
こうして、娘たちは2006年1月にGGSのミドルスクールに転入し、
同じ時期に夫は上海へと旅立ちました。出発に先駆け、「パパは中国、
ママは日本、君たちはオーストラリア。家族全員が遠くにバラバラに
なるんだよ」と、夫が2人に言い含めました。すると聖が、「平気よ。
だって、どこも地球だもん! 会いたくなったらすぐに会えるでしょ?」と、
あっけらかんと笑い飛ばし、つられてみんなで笑いました。
かくして、我ら地球家族は、ひととき離れ離れになりました。夫は翌年、
日本に帰国しましたが、娘たちのオーストラリア暮らしは今日に至っています。
かつてイギリスのチャールズ皇太子やインドのガンジー一族が留学したことも
あるGGSは、英国教会の流れを厳格に継承し、雰囲気はいたってヨーロッパ
的です。場面に応じたドレスコードがいちいち決まっていて、スポーツシーン
でも、1種類の体操服でどのスポーツも全部こなしてしまうわけにはいきません。
種目ごとにユニフォームが必要となります。
スポーツ用のユニフォームは、多くの場合ハウス別に色分けされていて、
ハウス対抗の試合では、女の子は髪をまとめるリボンまで、おそろいの
ハウスカラーのをつけたりします。
ちょうど、ハリーポッターに出てくる全寮制魔法学校・ホグワーツのような
感じです。ホグワーツの寄宿舎では、グリフィンドール、スリザリン、・・・
という具合に、各ハウスに名前がついているのをご存知でしょう?
娘たちの学校のハウスにも、1つ1つ異なる名称があります。それぞれの
ハウスで、ともに過ごした仲間との連帯感は絶大なものとなり、互いに
揺るぎない信頼関係で結ばれます。
2人が所属しているのは、コンウェアと名づけられたハウスで、通称
「コニー」と呼ばれています。この学校のミドルスクールは5年制で、
5〜9年生の生徒を擁しています。そのうち最高学年の9年生は、
男女とも、ティンバートップという高地にある別のキャンパス内の
ハウスに移るため、コニーにいるのは8年生以下の女の子たちです。
コニーにおいては、8年生の存在は重要です。全部の学年を縦割りにした
4〜5人構成の各ドームの中で、ドームリーダーを務めなくてはなりません。
同じドームの下級生をまとめる、頼りになるお姉さん、といった役どころです。
寄宿舎の縦割りドーム制のおかげで、家ではひとりっ子の生徒でも、
コニーに何年かいる間に、姉妹みたいに年の違うお友達がたくさんできます。
それだけならまだしも、もっと特筆すべきは、成長に伴い、妹の立場も
姉の立場も両方を順繰りに経験するという貴重な機会が与えられることです。
その過程で、我慢や思いやり、仲間と力を合わせて物事を成し遂げる
喜びなどを体得することこそが、ボーディングスクールの真骨頂、
最も醍醐味があるところだと、私は考えています。
GGSでは、科目によって習熟度別にクラスと担当教師が分けられています。
ホームルームはなく、生徒は授業の合間に、めいめい次の教室に移動します。
外国語は、フランス語・日本語・ドイツ語・スペイン語・中国語
(マンダリン)から2科目を選びます。ホームワークの量も、半端じゃなく
増えたようです。
スイスから帰国して神戸のインターナショナルスクールに入った当初も、
日本の学校とは質量ともに著しく勝手が異なるホームワークに、母親の
私は面喰らい、さらにそれを毎日毎日、音を上げることなく地道に黙々と
こなす娘たちの姿に、なかば感動したものでしたが、あれは単なる序章に
過ぎなかったのだと、今になって思い知らされました。
ガレン(http://www.la-garenne.ch) でこつこつ勉強する習慣を身につけ、
CAでハードなホームワークに明け暮れた日々は、緻密なシナリオを
描いたわけではなかったのにまるで一編のストーリーのように、すべて
ここにつながっていたのだと、妙に腑に落ちて納得しています。
文武両道で名高いGGSでは、スポーツもすごく盛んです。男の子も
女の子も、フットボールだ、ポロだ、ホッケーだと、どの季節も
走り回っています。
また、音楽(楽器)や芸術にも力が入れられています。数十にも及ぶ
プライベートレッスンの項目から、自由に好きな課題を選べるシステムに
なっていて、生徒1人1人の嗜好やレベルや目指す方向性に合わせて、
個別にカリキュラムを組んでくれます。その様子は、何年か前に日本の
テレビ番組でも、「夢の学校」というタイトルで紹介されたことがある
そうです。
娘たちは自らの希望で、柚はビオラ、聖はバイオリンのレッスンを
受けています。週末を除く毎日放課後30分、専任講師から指導して
もらいます。「継続は力なり」とはよく言ったもので、ついに2人とも、
ミドルスクールのオーケストラの末席に座らせてもらえるくらいの
腕前になりました。ほかに、週2回程度、スイス時代から続けている
乗馬とテニスの手ほどきを受けています。アクティビティーの時間には、
女の子らしくクッキングや手芸も楽しんでいます。
これらのレッスンに費やす時間と体力は、自宅から神戸のインター
ナショナルスクールに通っていたときは、距離が遠かったこともあり、
行き帰りの移動で消えてしまっていました。大きなターミナル駅を経由し、
電車を乗り継いで帰宅するころにはかなりくたびれていて、たくさんの
量のホームワークをこなすのが精一杯という感じでした。
ちょっとした集落並みに広い敷地とはいえ、学校内で一日が完結する
ボーディングスクールのカリキュラムは、限られた時間を最大限に
利用して、有意義に使えるよう決められています。放課後、スポーツや
音楽やアートなど、思い思いのレッスンを済ませたとしても、就寝までには
まだまだ時間があり、夕食を挟んで設けられているプレップタイムには、
しっかりお勉強もします。自習室には、ホームワークを担当する教師が
常駐し、わからない箇所があればこまやかに指導してくれます。
かけがえのない10代の学校生活を、至れり尽くせりの環境で、やりたい
ことに全力で取り組んで過ごせる生徒は、本当に幸せだなあとうらやましく
なります。まさに「夢の学校」と言えるかもしれません。
暗記と詰め込みが主体の日本式受験勉強には懐疑的であまり価値が
見いだせない夫と私ですが、頑張りが利く10代の一時期に、苦しくとも
徹底的に自分を鍛え磨くことの重要性は十分認識していますので、
こういう形でその場を与えてやれて、とても満足しています。
GGSの学費は、学年にもよりますが、年間45,000〜50,000AU$くらいです。
オーストラリアドルが高騰の一途をたどっている現在、そのうち
スイスにも迫るか(!?)と懸念される金額ですが、世界的に見れば、
「名門」と言われるボーディングスクールの学費は、だいたいこの
程度が平均的な数字のようです。
ボーディングスクールの学費を維持するのは、どこの親にとっても大変で、
なかなか厳しいものがあります。我が家ももちろん例外ではありませんが、
娘たちのために貴重な時間と経験を買ったのだと考えることにしています。
お金を残してもいつかは散逸してしまうかもしれないけれど、ひとたび
身に付いた教育(教養)や経験は、生涯その人から去ることはありません。
柚と聖が、電話で「今日は○○をしたよ」とか「××に行ったよ」と
報告するのを聞くと、私なんかはすぐに「へえ〜、写真撮った?」と
問い返します。するとあちらは、「ううん、撮らなかった。でもね、
頭の中にはちゃあんと撮って残してあるよ、ママ」と答えます。
それでいい、と私は思うのです。頭の中に、うーんとたくさんの写真を
残してくれれば、そして、それらの写真を共有する多くの仲間を得て
力強く生きる糧にしてくれれば、とひたすら願っています。
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【執筆者紹介】
若草まや(わかくさまや)
大阪生まれ。東京女子医大卒・医師。
結婚7年目にして生まれた我が子のために最良の教育をさがし求めた結果、
世界の名門ボーディングスクールに魅せられ、2001年、ふたりの娘たちを、
5歳と6歳でスイスに留学させる。それまで日本ではほとんど知られていなか
った、スイスの低年齢向けボーディングスクールでの素晴らしい留学生活を、
より広く伝えたいと考え、本業の傍ら、低年齢留学に関する執筆・講演活動を
行ってきた。現在、(株)アルクのHP・スペースアルクにて、
『若草まやの国際子育てのススメ』http://kokata.alc.co.jp/maya/ を、
ブログ形式で執筆中。2007年3月、(株)FESスイス留学センター
http://f-e-s.co.jp所長に就任。著書に、『5歳6歳スイス留学大作戦』
(かんぽう刊)がある。娘たちは、3年間のスイス留学を経て、2004年
日本に帰国し、神戸の歴史の古いインターナショナルスクールに転入。2006
年より、かつて英国のチャールズ皇太子も留学されたオーストラリア・
メルボルン近郊のボーディングスクールに留学中。
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(本文その4)コラム「国際金融経済教育を考える」
第10回:「日本の金融経済教育」
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さて、このコラムも第10回まで来ました。
ここで日本の金融経済教育をもう一度見直しましょう。
まず第1回や第2回であげた日本の金融経済教育に対して生じている問題意識を
振り返ってみましょう。
それは、金融経済教育は、「お金儲け」の教育であって子供に教えるべきではない
ということと、同時に教員が主体で金融経済教育が行われているために、
彼ら自身が知識を持たず、何をどう教えて良いかわかっていないということでした。
では実際の教育現場では、どのような教育が行われているのでしょうか?
【金融経済教育の実態】
ここで、学校における金融経済教育の実態はどうなっているかについて、
調査結果を見てみることにしましょう。
日本証券業協会などが主体となって行った「学校における経済・金融教育の実態
調査」というものがあります。(http://www.jsda.or.jp/html/oshirase/kyouikuchousa.pdf)
これは2004年7月から2005年2月にかけて、全国の中学校、高等学校の教員847名に
対して訪問面接や自記方式で行われたものです。
文部科学省の1998年改訂の学習指導要領の中で規定された「確かな学力」の育成に
取り組んでいるテーマを見ると、最も高いのが「進路学習」で55%ですが、
「国際理解」(41%)、「環境」(40%)、「福祉」(39%)に次いで「経済・金融」(30%)となっています。
つまり金融経済教育は他のテーマに比べ、劣後しているといえます。
また他の点を概括してみると、金融経済教育の必要性をほとんどの教員が
認識していながらも、実際には、過半数の教員が金融経済教育を実施していません。
実施についてどういう問題点があるかといえば、授業の時間がとれないなどの
制度的な問題の他に、教員自身の学ぶ機会がないことや適切な教材がないなどの、
金融経済教育に対するサポートが不足していることがあります。
また実施している教育内容は、「株式会社と株式市場の仕組み」、
「お金の役割と金融の仕組み」、「カードの使い方・多重債務」が多いという
ことです。
【英米の金融経済教育と比べて】
ここで本コラムで着目したのは、制度や実施体制という方法論の問題ではありません。
例えば、それは多様な主体が携わり、官民が一体となっている米国式や官主導で
全国的に一律の金融経済教育を行っている英国式のどちらを選ぶか、という
問題ではないということです。
つまり日本の金融経済教育の問題は、「進路学習」と「経済・金融」が一体として
捉えられていないということです。
英米の金融経済教育では、自律した人間となるために、将来設計をし、それを
実現するために金融経済教育は必要である、という認識がされているのに対し、
日本ではそういう認識がない、または薄いのです。
それは中学・高校で実際に教えられている教育内容にも表れています。
英国で重視されている個人金融(Personal Finance)などではなく、
上記調査では株や一般金融などが教えられているということです。
また金融庁から配布されている副教材も、金融や投資を対象としたものに
偏っています。
【求めるべき金融経済教育とは】
生きていくためには、どう収入を得て、支出していくか。
夢をかなえるためには、どんな教育を受け、どんな自己投資をすればよいのか。
そのための投資に必要な資金はどこから得ればよいのか。
自分の人生の「本道」と分かれて教えられる金融経済教育では、たとえそれが
必要であったとしても、なかなか身につかないものでしょう。
職業や仕事、それと社会全体を結びつける金融と経済。
これらを一体として考えることを、まず日本の金融経済教育は見直すべきでしょう。
実際に、学校から出た社会ではそれらは一体のものなのですから。
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