2007/04/05
国際プロレス・グラフティ 1980
================================================================== プロレス大好き - Wrestling As I Like It (略称:プロダイ)2007/4/5(THU) 発行部数195 ================================================================== 国際プロレス・グラフティ リメイク版 Joe Hooker Sr. ●一九八〇年 ・この年の外人 一月 キラー・カール・クラップ、ジプシー・ジョー、 ケビン・ヒューズ 二、三月 モンゴリアン・ストンパー、ジェイク・ロバーツ、 ディック・ザ・ブルーザー 三月三一日 ニック・ボックウィンクル、ジョニー・パワーズ、 ルー・テーズ(レフェリー) 四、五月 マイク・ジョージ、ジョー・ルダック 六、七月 ジプシー・ジョー、スパイク・ヒューバー、 ジェイク・ロバーツ、ランディー・タイラー 九、一〇月 ビル・ドロモ、バス兄弟、ビッグ・ジョン・クイン、 ルー・テーズ、アレックス・スミルノフ 一一月 キラー・カール・クラップ、アレックス・スミルノフ、 カルロス・プラタ 木村のIWA王座に挑戦したのは、クラップ、ストンパー、パワーズ、 ルダック、ジョージ、R・タイラー、クイン、ロン・バス、スミルノフ、 ストロング・小林(一二月一三日東京都体育館における新日の興業)。 大木のインター王座に挑戦したのは、ルダック、ジョー、ドロモ、上田。 ・キッド来日するも新日へ 新春第一弾のビッグマッチは大阪府立体育館で、阿修羅原対ダイナマイト・ キッドが予定されていた。ポスターにもキッドの写真が大きくのっていた。 ところが新日の新春黄金シリーズのポスターにもキッドの顔が。マスコミも どちらに来るかわからず「キッドがどちらに参加するかは、キッドが上がっ たリングである。」とあきれる始末。結局キッドは新日に行ってしまった。 前年夏藤波がキッドのホームリングカルガリーで闘っており、同所在住のミ スター・ヒトが暮れにキム・クロケイドのマネージャーとして新日のリング に上がっていた。すでにカリガリーは国際から新日にくら替えしていたの だ。 キッドの代わりに原と闘ったのがジプシー・ジョー。金網デスマッチにした ものの、キッドとジョーでは人気の差が激しく盛り上がらなかった。ジョー はキッド目当ての少年ファンに「おまえなんか見たくない。」なんてやじら れかわいそうだった。 ・・ケビン・ヒューズ 弱かった外人が話題になるとき、必ず登場するのがこのケビン・ヒューズ。 キラー・コワルスキーの教え子というふれこみだったが、相手の目をみると 腰が引けてしまい、タッグパートナーを勤めたジプシー・ジョーに控え室で 殴られた。キッドがいなかっただけにヒューズの存在は余計に目だってしま った。帰国後精神病院に入院したという。 ・大木金太郎入団 三月に入り大木が入団した。力道山の教えを受けたレスラーを支配下に置く ことは吉原にとっても願ったりかなったり。大木としても韓国でしか行えな かったインターナショナル選手権の防衛戦をするリングが与えられたわけ。 国際プロレスにとって久々に明るいニュースであった。 所属第一戦はディック・ザ・ブルーザーとのシングルマッチ六〇分三本勝 負。反則がらみであったが二−〇でストレート勝ちした。しかし残念なが ら、大木の強さよりブルーザーの衰えが目だった一戦だった。 ・・春のビッグマッチ 昨年一〇月と同じように、番組改変に合わせた特別試合が行われた。カード は以下の通り。 −−−−−−−−−− AWA世界ヘビー級タイトルマッチ ニック・ボックウィンクル対大木金太郎 IWA世界ヘビー級タイトルマッチ ラッシャー・木村対ジョニー・パワーズ IWA世界タッグタイトルマッチ マイティー・井上、アニマル・浜口組対木村健吾、永源遥組 (国際プロレス) (新日本プロレス) WWU世界ジュニアヘビー級タイトルマッチ 阿修羅原対剛竜馬(新日本プロレス) −−−−−−−−−− ニックは大木に反則負けで防衛。しかし、この試合は大木にとってのベスト バウトの一つである。特別レフェリーはルー・テーズ。父もレスラーであっ たニックとは子供時代からの顔見知り。また、大木にとってもかつてテキサ ス・ヒューストンでの因縁があり、三者間のわかりあえる「何か」も名勝負 に作用したに違いない。 木村はパワーズに完勝。パワーズに往年の殺気なし。 IWAタッグは健吾のプランチャーを受けた浜口が頭を打ち失神。試合はう やむやのうちに終わり一応防衛。しかし、病院行きの浜口は後日タイトル返 上。WWUジュニアのチャレンジャーの剛は当時新日所属。場外でアトミッ クドロップの体制からそのまま原を放送席の机に打ち付け反則負け。 ========== 一九八〇年日三月三一 東京・後楽園ホール 一五〇〇人 (IWA世界ヘビー級) 六〇分一本 ラッシャー・木村(一三分二九秒リングアウト)ジョニー・パワーズ *レフェリールー・テーズ (AWA世界ヘビー級) 三/六〇 ニック・ボックウィンクル(一月一)大木金太郎 (一)ニック(一〇分二〇秒逆さ押さえ込み) (二)大木(六分三四秒体固め) (三)(二分〇九秒両者リングアウト) *レフェリールー・テーズ (WWU世界ジュニアヘビー級) 六〇分一本 阿修羅原(一四分五五秒反則)剛 *剛が原を放送席にアトミックドロップ。即反則を取る。 (IWA世界タッグ) 六〇分一本 浜口、井上(一一分三〇秒反則)木村健吾、永源 *木村健吾のブランチャーで浜口脳天強打。直後の暴走行為を反則に取る。 三〇分一本 鶴見、大位山(六分四九反則)グレート・草津、寺西勇 二〇分一本 隼人(一一分五三体固め)ムラサキ 米村(一一分三九秒体固め)高杉 ========== ・・原、藤波に敗れる 後楽園での特別試合の三日後、原が新日の会場に乗り込み、藤波のWWF ジュニアに挑戦した。国際ではキンキラのトランクスを着用していた原も、 この試合では黒いトランクスを着用した。普段通りの派手な原を主張しなか ったあたりに気後れが見られる。 試合の方は三角締めで藤波の勝ち。原、まったくいいところがなかった。 剛、藤波との連戦で未熟さをさらけだしてしまった。 その後、ウエイト維持がきつくなったのか、ヘビー級に転向していく。 ・マイク・ジョージ登場 カルガリーからの外人供給ルートを断たれた国際プロレスは、ルイジアナ 地区(ビル・ワットのテリトリー)に求めた。その線で来た選手がマイク・ ジョージ、ジェイク・ロバーツである。拾い物だったのがマイク・ジョー ジ。 ジョージの初来日は七五年の全日チャンピオンカーニバルにキニスキー、サ ンマルチノ、ブルーザー、ルーイン、ミスター・レスリングといった大物に 囲まれ来日。ボブ・オートン・ジュニア、スティーブ・カーンとともに若手 三羽がらすを結成、切磋琢磨の毎日であった。その頃に比べれば格段の進 歩、なにしろ強さを感じさせた。あの段階で全日、新日に行っていてもBI に挑戦資格はあったであろう。木村もいわゆる本格派の参戦にたじたじ。苦 戦を強いられていた。 ・小林、永源組 三月にうやむやになっていたIWAタッグ戦の決着をつけるため、六月永源 は再び国際プロレスに殴り込んできた。パートナーは国際のかつてのエー ス、ストロング・小林。浜口の返上で空位になった王座を井上・寺西組と争 奪。永源・小林組が新チャンピオンとなる。この試合で目だったのが永源の 強さ。 「永源って強かったんだ。」 これがいつわざる感想。もちろん「ツバ」も「マイク」もない時代のことで ある。 七月退院してきた浜口が井上と組んでタイトルを奪回するが、 「永源ってただものではないのかも。」 という思いが残った。 ・第二次ビッグサマーシリーズ 7月末から8月中旬まで、主に北海道を中心に組まれたこのシリーズ。何 と、マスコミへの告知も避け(ミスで?「デラックス・プロレス」のみが日 程を掲載)、報道もご遠慮願った、つまり、試合結果が残っていないという 史上稀有な事例。これについては章を改めて述べる。 ・バス兄弟の不思議 秋になってドンとロンのバス兄弟がやってきた。 プロレス界に兄弟レスラー多けれど二つに大別できる。それは血を分けてい るかそうでないか。後者は「レスリング・ブラザーズ」といわれ、バス兄弟 も後者。どちらが兄でどちらが弟か忘れたが、発表された資料では弟の方が 年上だった。手際の悪さもここまでくると微笑ましい。 ・秋のビッグマッチ 恒例のテレビ番組改変期の特別試合は一〇月四日滋賀県近江八幡市から。カ ードは以下の通り。 −−−−−−−−−− IWA世界ヘビー級タイトルマッチ ラッシャー・木村対ビッグ・ジョン・クイン インターナショナルヘビー級タイトルマッチ 大木金太郎対上田馬之助 IWA世界タッグタイトルマッチ マイティー・井上、アニマル・浜口組対 アレックス・スミルノフ、ザ・USSR −−−−−−−−−− 久々の登場ビッグ・ジョン・クインは当時ヨーロッパで闘っていた。木村と の久々の対戦は力のこもった好勝負であった。ザ・USSRというのは日本 のモスクワオリンピックボイコットに引っかけた急造覆面レスラー。正体は チャーリー・フルトンという三流レスラー。七三年三月の吉村道明が引退試 合のシリーズが初来日であった。 ========== 一九八〇年一〇月五日 石川県金沢市卯辰山相撲場 三五〇〇人 一/時間無制限 大木金太郎(一〇分二九秒反則勝ち)アレックス・スミルノフ *本当は金網で大木のKO勝ち。 六〇分一本 アニマル浜口、マイティ井上(一三分三六秒体固め) ロン・バス、ドン・バス 四五分一本 ラッシャー木村(八分五〇秒片エビ固め)ノーベル・オースチン 三〇分一本 ビッグ・ジョン・クイン(六分二八秒体固め)鶴見五郎 ランディ・ローズ、ビル・ドロモ(一一分四五秒片エビ固め) 阿修羅・原、マッハ隼人 寺西勇(一〇分五六秒反則勝ち)ザ・USSR 二〇分一本 大位山勝三(五分〇一秒片エビ固め)金基坤 金光植(八分一二秒原爆固め)高杉正彦 一五分一本 米村天心(七分〇七秒逆片エビ固め)菅原伸義 ========== ・EMLLと提携 八〇年最後のシリーズからメキシコEMLLとも提携、八一年にかけ毎シリ ーズルチャドールが国際マットに上がることになった。おそらくマッハ・隼 人(メキシコでデビュー、初代)の戦であろう。しかし、観客動員、視聴率 への貢献はほとんどなかった。ヘビー級中心のブッキングだったが、スター レスラーは来ず、印象は薄かった。 ・二団体のタッグリーグ戦に押し潰されて この年国際プロレスは一二月に興業を打っていない。全日の「最強タッグ」 に加え、新日も「MSGタッグ」を始め、それらの盛り上がりに押し潰され 興業を打つ気がなくなったらしい。国際プロレスとしては翌年に企画してい る「ルー・テーズベルト争奪リーグ」に一縷の望みをかけるしか方策が残っ ていなかった。 新日との提携はまだ続いていた。MSGタッグ最終戦である一二月一三日、 木村は新日東京都体育館に乗り込みストロング・小林相手にIWA世界ヘビ ー級王座を防衛した ================================================================== 【お知らせ】 プロレス史の勉強会!メンバー大募集 「スネークピットキャラバン(Snakepit Caravan)」 次回は、2006年4月14日(土曜日) 時間:13時30分〜 会場:スネークピット・ジャパン(高円寺) スペシャルゲスト:ザ・グレート・カブキ 「俺が見てきた日米昭和プロレス」 詳しくは、 http://www.uwf-snakepit.com/caravan.html http://www.uwf-snakepit.com ================================================================== 茅野三丸のブログ「プロレス大好き」 このメルマガのご感想、ご質問もブログへ。 http://blogs.yahoo.co.jp/kangyan60/ ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 提携メルマガ 「夕刊プロレス」 小泉悦次も記事を提供しております。 「夕刊プロレス」とは、毎日の試合結果、ニュースに、コラムニストたちの コラムを添えて、お送りするフリーペーパー。投稿コラムも募集中です。あ なたも、プロレスを語りませんか。夕プロは、誰でも上がれるリングです。 http://www.mag2.com/m/0000002840.html ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 提携ホームページ 「ショルダー2002」 http://homepage3.nifty.com/inoki~bom-ber_/index.html 「ミック博士の昭和プロレス研究室」 http://drmick.at.infoseek.co.jp/proresu/top.htm 「オールドファン 集まれ !」 http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/7217/old_fan.html ================================================================== 「プロレス大好き」は主にプロレス史の叙述を目的とした、メールマガ ジンです。NWA(Nazenara Watashiha Ahonanoyo)というグループに加盟 した執筆者達が書いた原稿を、茅野三丸がまとめております。転載、引 用の際には、必ず、当メールマガジンが出典であることをお断り下さい。 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000217079.html


