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ユーザとベンダーの関係がドライになりつつある昨今、形だけでなく実効性の高い契約書・SLAなどを積極的に導入することによるリスク低減・IT品質可視化等が求められています。本メルマガでは契約書・SLA等IT法務に関して、わかりやすく説明していきたいと思います。

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2006/12/06

そのシステム開発委託契約書 委任・請負どちらですか??

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IT法務入門 Win-Winになるためのシステム関係の契約書作成講座  第3号   

               発行 壇 一雄 行政書士事務所
                 http://www.dan.jimusho.jp/index.htm
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 このメルマガは、システム開発・運用の現場で活躍されている技術者の
方や、ユーザ部門の方を対象に、IT法務の入門として、契約書やSLA等
を通じてベンダー・ユーザ企業双方がWin-Winの関係を築いていけるかを、
ポイントを絞ってお伝えしていきます。

 この業界では契約書は比較的軽視されており、一部の人を除いて苦手な方
が多いと思いますので、『やさしく』『わかりやすく』『役に立つ』ことを
コンセプトに説明していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいた
します。

………CONTENTS………………………………………………………………
1.委任・請負???
2.【トピックス】著作権の譲渡に気をつけろ その2
    (ちなみに次回はSLAです)
________________________________________________________________________
1.委任・請負???
 仕事を第三者に実施してもらう場合、契約形態として委任契約や請負契約
の等の形態が考えられます。

 よくシステム開発契約書のタイトルで『ソフトウェア開発委託契約』という
ものがありますが、契約書の中で、委任なのが請負なのか意識して契約締結を
しないと、思いもよらないトラブルに巻き込まれることがあります。

 委任契約(正確にはシステム開発業務の場合は準委任と言う)は、仕事や
製品の完成が目的ではなく、契約で合意した内容を実現するための作業を遂
行することを契約の目的とする契約で、結果を確定できない契約形態です。
(お願いされたことを一生懸命履行することが目的)
 それに対して請負契約は、契約で合意した内容を実現することが契約の目
的で、契約を完了するためには、合意した内容を完成させなければなりません。
 単純に考えると次のような感じでしょうか

  委任契約 ⇒ 依頼されたサービスを提供し、作業を履行することが目的
         (完成しなくても求められたことを履行すればよい)
  請負契約 ⇒ 依頼された内容の完成が目的。実現方法は任されている。

 さてシステム開発の工程は大きく分けて『システムの仕様を策定するフェ
ーズ』(仕様策定フェーズ)と『策定した仕様に基づいてシステムを開発する
フェーズ』(開発フェーズ)に大きく分かれるのではないでしょうか。
 仕様策定フェーズはユーザとベンダーが協力して仕様を確定する作業になり
ます。つまりユーザの協力なしには、作業を完結することができず、ベンダー
から見るとリスク要因となります。
 それに対し、開発フェーズでは既に確定した仕様に基づき作業をするわけで
すからユーザの関与の度合いは低く、ベンダー側は自己の裁量・責任で作業を
遂行することができます。
 そこで、仕様策定フェーズは委任契約で、開発フェーズは請負契約が、どち
らかというと向いた契約形態といえます。またコンサルティングの契約等は委
任契約で行われることが多いようです。
 
 実際にはユーザの関与度合いなどから、仕様策定は委任契約、開発は請負契
約と2つの契約に分けて行う場合や、ベンダーがリスクを受入れて一括請負契
約で行う場合などいろいろなパターンがあります。

 どちらで締結するにしても法的には意味が違いますので、注意が必要です。 
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2.【トピックス】著作権の譲渡に気をつけろ その2
 前回著作権の移転の際、ソフトウェアに関する一切の権利(著作権法第27条
及び第28条の権利を含む)はユーザに移転する』と記載しなければ、著作権は
全て移転しない旨説明しました。著作権(財産権)の移転はこれで移転しますが、
もう一点気をつけなければならない点があります。それは著作者人格権といわれ
る権利です。
 著作者の権利は、著作権(財産権)と著作者人格権の2つの権利があります。
著作人格権とは、著作したものに与えられる権利で、

  公表権   :著作物を公表する・しないを決める権利
  氏名表示権 :著作者として氏名を表示する・しないを決める権利
  同一性保持権:著作物の同一性を保持できる権利
         (プログラムの場合例外規定があります)
  
 の3つの権利が認められており、また著作人格権は譲渡することができません。
 例えばベンダーは氏名表示権でプログラム中に自己の社名を表示させる権利や、
同一性保持権で改変を禁じる権利を持ち続けるため(特に別のベンダーにバージョ
ンアップさせる場合、問題がでる可能性があります)、後々しこりが残る可能性が
あります。
 
 後々のトラブルを防ぎたい場合は、「著作者人格権は行使しない」旨を契約上に
記載しておいたほうが安全です。

 相変わらず、硬いトピックスでしたが、著作権については今後益々重要性
 を帯びてくると思いますので、たびたび取り上げていきたいと思います。

 次回はSLAについて取り上げたいと思います。
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 当メルマガは、法律問題の解説にあたり、十分な調査を踏まえた上で発表
 しておりますが、読者がこれを実行されるにおいては、一切責任を負いま
 せんので、ご注意ください。    
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 IT法務入門  Win-Winになるためのシステム関係の契約書作成講座
    発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 
    配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000214826.html 
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発行者 壇 一雄(システム監査技術者、ITコーディネータ、PMI認定PMP)
    壇 一雄 行政書士事務所
        URL     http://www.dan.jimusho.jp/index.htm 
        E-Mail  info@dan.jimusho.jp
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