2009/12/22
『ジェラシー・ジェラシー/兆しのシーズン』
●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 中島みゆきの初期 2009年12月22日発行 『ジェラシー・ジェラシー/兆しのシーズン』 1993年4月21日発売 ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 『ジェラシー・ジェラシー』 ジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー 誰の目にも見せないようにすればするほど ひどくなってゆくのがジェラシー 目線ひとつバレずにクールに見せてるほど 降り積もってゆくのがジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー 嫌われたくないのね あの人からも あの人の側にいる人みんなから 良く思われたいのよね バカじゃないかしら 会えないのと会いたくないのは別ものだと わかりきっているのにジェラシー 「縛られないですむのが賢い」と男たち 猫みたいに言うからジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー 誰もが疑わしい 男だろうと 女ならもっと あの人に妙に近づきすぎる気がするの バカじゃないかしら ジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー 誰もが疑わしい ジェラシー ジェラシー ジェラシー 誰もが疑わしい ジェラシー ジェラシー ジェラシー ジェラシー JASRACコード 017-4197-7 キーボードとドラムの静かなイントロで始まります。 2年前に発売された『歌でしか言えない』に収録されている『サッポロSNOWY』と そっくりです。 第一節に入るとアコースティック・ギターとハンド・クラッピングが絡むアップテンポなサンバのリズムに転調します。 「ジェラシー」というウェットなテーマとは対照的ですが、中島みゆきの歌にはこうした手法が数多くあります。 「ジェラシー」とは「嫉妬」ですが、両者から受けるイメージは全く違います。 第一節の歌詞には誰しも共感を覚えるでしょう。 隠せば隠すほど、嫌われたくないと思えば思うほど嫉妬は強くなります。 かと言って、嫉妬をあらわにする人間にはなりたくありません。 それを中島みゆきは「バカじゃないかしら」と唄っています。 第二節の「会えないのと会いたくないのは別ものだとわかりきっている」の歌詞には 「ふられ節」を思い起こします。 『「縛られないですむのが賢い」と男たち』の歌詞には男の私としては唸ってしまいます。 『狼になりたい』にしてもそうですが、中島みゆきは何故隠している男心を読み取ってしまうのでしょうか。 それでいて直後に「猫みたいに言う」と冷めた女の視点に切り替わっています。 ラストで「誰もが疑わしい」とリフレインされています。 ここには本心を隠しあう男と女のあり様を達観した視点があります。 エンディングでリードギターがむせび泣くような切ない心情を爪弾いています。 『兆しのシーズン』 眠りそこねた真夜中 窓を打つ雨 いつから夢の中に忍び込んだの うなされていたうわごと 目を醒ましても 唇にまだリアルに漂っている こんな理由でなんか会いにゆけないわ もう一人では眠れない 兆しのシーズン 壊れたら悲しい でもそれよりも恋しい もう強がりの限界 兆しのシーズン いなされてしまうのかしら 降りつのらせてゆく雨 熱くなる胸 潤んで瞳の中 意地がくずれる 貴方が遠ざかってく夢で泣いたわ 愚かしいほどに私 すがりついてた 知らず知らずのうちに傾いてたのね 貴方だけが気づかない 兆しのシーズン なぜ女のほうからじゃ 強気に出られない もう半端じゃ終われない 兆しのシーズン いなされてしまうのかしら 貴方だけが気づかない 兆しのシーズン なぜ女のほうからじゃ 強気に出られない もう半端じゃ終われない 兆しのシーズン いなされてしまうのかしら JASRACコード 017-4199-3 前曲と打って変わり穏やかなスローバラードです。 「兆し」とは何か、しばらく解りませんでした。 この歌は「恋唄」です。 そこから「恋の兆し」と思いつき我ながら自分の鈍感さに恥じ入りました。 「男友達」にいつしか「恋」をしてしまった女性を歌っています。 「壊れたら悲しい でもそれよりも恋しい もう強がりの限界」には女性の切ない恋心が 見えます。 「なぜ女のほうからじゃ 強気に出られない」には女性のもどかしさが込められています。 元来、日本では女性は「待つ」存在です。 それが顕著に現れているのが『源氏物語』です。 女性はひとり部屋で男が来るのを待っています。 方や光源氏は何人もの女性を掛け持ちして、気が向いた女性の下へ通います。 時代は1000年以上も経つのに、未だに日本の女性は「待つ」存在として男性から扱われているのではないでしょうか。 中島みゆきはそうした風潮に対して異議を申し立てているのではないかと邪推します。 というのも、中島みゆきの恋の遍歴は惚れた男にふられてばかりだそうです。 「ふられる」ということは自ら告白しているのですから、一般の風潮とは異なります。 「男女同権」が叫ばれて久しい中、社会的に女性の進出は目覚しいですが、こと恋愛に関してはまだまだ「男女同権」とは なっていない気がします。 もっともこの曲が発売されたのが1993年で16年も昔ですから、現代の恋愛事情とはいえません。 私も50代を過ぎ今どきの若者にはついてゆけないオヤジなので、「考えが古い」と一刀両断されても返す刀がありません(笑) なお、この歌の作曲は歌謡界の大御所、筒美京平が担当しています。 私の記憶に間違いがなければ中島みゆきの歌で他人が作曲したのはこの曲と甲斐よしひろが作曲した『仮面』だけです。 【お詫び】 8月31日に前号を発行して以来、4ヶ月も休刊して誠に申し訳ございません。 しなければとずっと気にはなっていたのですが気分がすぐれず、とても文章を書ける状態にありませんでした。 やっと2、3日前から復調して、こうしてメルマガを発行できてホッとしています。 読んでくださってとても嬉しいです。有難うございます。 「公約」を掲げると民主党みたいに大変なので(笑)気が向いたときに発行します(笑) 期待せずにいてください。 拝 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 同名のサイトを開設しておりますので、よろしければ訪問してやってください。 http://miyukinakajima.net このメルマガでは中島みゆきの初期(中期)のシングルしか扱いませんが、 ホームページでは中島みゆきの初期のアルバムの解説や 中島みゆきに関する考察をしております。 ご意見・ご感想は下記までお寄せください。 mail@miyukinakajima.net ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


