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2006年夏の終わり、北インドはヒマラヤの秘境ラダックを出てデリーへ、その後アグラ、ヴァラナシ等を経てコルカタまでの列車旅、さらにそこからバンコク、ベトナムへと渡った旅を綴ります。

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2008/06/23

インド to インドシナ旅行記“India CUTTERS” 060

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            India CUTTERS      by  site_roof          23/6/2008

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[Message from Site on the Roof] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
http://www.geocities.jp/siteontheroof/ 

 ぼくがダラムサラで、というかインドにいる間じゅうよく読んでいた(そん
なことしてるからプロジェクトの「予習」ドキュメントになかなか時間が割け
なくなってしまったというところもあるのだけど)、クリシュナムルティとい
うインドの思想家に、以下のような言葉があります。

「大切なのは、何かに『なる』のではなく、あなたで『ある』ことなのです」

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"インド to インドシナ旅行記" 060


<番外編「to Ladakh 」5>

 ここのところ頭が破裂するほど続けているラダックプロジェクトの「予習」。

 向こうはちゃんとひと月くらい前にイロイロ送ってくれていたのだから、東
京にいるうちにもう少し目を通しておけば、などとぼやいてもあとの祭り。だ
んだんと観光どころではなくなりつつある。まあしかたないのだけれど。

 その「予習」の中から今のところ、特に印象深い引用を。Thomas Merton と
いうニューヨークの先生が生徒たちによく話す言葉、らしい。

「自分がなりたいものになりなさい。なんでも構わない。酔っ払いとかロクデ
ナシになってしまっても仕方ない。だけれども、どんな犠牲を払ってでも絶対
に避けなければならないこと、それは、成功することだ。この星は、もうこれ
以上、成功する人をまったく必要としてない。この星が今本当に必要としてい
るのは、平和な人、癒す人、治す人、物語を語る人、そして、愛する人…」

 先週お送りした、「ダラムサラの車」の続き。

「邪魔だよどけよほらほらほらほら」の車たちも、道の真ん中でデンとしてい
る牛にだけはクラクションを鳴らさないことを発見した。これがきっとこの国
の、単純に白黒でくくれないところ、奥深いところ、底の知れないところなの
だろう。

 心から願わないでいられないのは、グローバリズムというヤツが、こういう
素朴で素敵でたくましい魅力にまで侵しいったりしないように、ということ。

 時おり発せられる牛の鳴き声が、びーびーくらくしょんに比べて、何て素敵
な音となって響きわたることだろう。

 などと道端で感じいっていたら、どこかからやってきたコワオモテのおばち
ゃんが、その牛のお尻をいきなり、箒の柄みたいなので引っぱたきだした。

 牛は全然気にせず、尻尾でぱたぱた。

 う〜ん、奥が深い…(つづく)


<番外編「to Ladakh 」5 おわり>


                     (執筆:2006‐6‐12)


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「大切なのは、何かに『なる』のではなく、あなたで『ある』ことなのです」

 一見、本文中で引用したThomas Merton 先生の言葉とは反対のことをいって
いるようにも見えますが、要は双方ともに、「何かになろうとする」あるいは
「成功しようとする」ことばかりをとにかく煽りたてる「現代」に「異」を発
しているのだと思います。

「何かになろうと」したり「成功しようと」したりすると、必ずや周囲と、そ
して自分自身の中に、軋轢と葛藤を生みだします。そういう意味で、実は現代
社会という場所は、人びとの中にひたすら軋轢と葛藤を煽りつづけているのか
もしれません。そんな中で、暴力や戦争がなくならないのは無理もないという
ことまで、もしかするといえてしまうかもしれません。

 こういう「場所」に生きながら、「自分で『ある』」ことの、難しさ。

 ただ「自分で『ある』」その「自分」が、「平和な人、癒す人、治す人、物
語を語る人、愛する人」であることが、きっと現代という「場所」に一番求め
られているような気がします。そういう人に「なろうとする」のではなく。

 今回、本文が旅の間のひとこと日記のような短い内容になってしまっていた
ので、「今日のひとこと日記」を加えて補足してみました。


                               India CUTTERS   060/23/6/2008


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