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2006年夏の終わり、北インドはヒマラヤの秘境ラダックを出てデリーへ、その後アグラ、ヴァラナシ等を経てコルカタまでの列車旅、さらにそこからバンコク、ベトナムへと渡った旅を綴ります。

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2008/05/26

インド to インドシナ旅行記“India CUTTERS” 058

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            India CUTTERS      by  site_roof           26/5/2008

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[Message from Site on the Roof] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
http://www.geocities.jp/siteontheroof/ 

 明日は大学の授業にお招きいただき、学生さんたちにぼくのモノガタリをき
いていただくことになっています。

 と、いきなり、このメルマガの内容とはまるで関係のない冒頭挨拶になって
しまいました。

 緊張のあまり、ということで、お許しください。

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"インド to インドシナ旅行記" 058


<番外編「to Ladakh 」3>


 日本を発つ直前のことだったけれど、期せずしてゆっくりプラプラする機会
が数回得られた街、柏。これまで何度か足を運んだときは、実は決して好きな
街ではなかった。駅前のツクリがあまりにも大きすぎて、そしてその大きなツ
クリを囲んでいるのが、高島屋だのSOGOだの、これまた「大きい」を通り
こして巨大すぎるストアたち。

 やはり日本を発つ前までぼくが暮らしていたところも基本的には同じで、一
つか二つか三つだか「ドカーン」とどでかいモニュメントに囲まれた場所に感
じてしまうのは、とにかく、無理に「ツクラレタ」街というイメージだ。

「ツクラレタ」街の何がいけないのかというと、ただとにかく、落ちついた気
分を味わえないから。

 だけど同じ柏の、これまで足を踏みいれたことのなかったエリアをプラプラ
歩くことができて、抱いていたイメージが少し変わった。無理に「ツクラレ」
ていたのは駅前のごく周辺だけで、ちょっと裏に入れば、そこにはちゃんと、
自然に「デキアガッタ」街が残っていた。

 やっぱり街は、無理に「ツクラレ」てはいけない。自然に「デキアガ」らな
いと、プラプラ歩くことをただシンプルに楽しむことができない。自分のシン
プルさというか単純さに苦笑が漏れないでもないが、今まで好きじゃなかった
柏を、結構好きになりだしているのを感じたりもした。

 ラダックに向けての「予習」を通して、それに典型的「ツクラレタ」街で暮
らしていたぼく自身の体験からも、便利と効率を追求しようとする「方向」が、
その性質上必然的に、「ツクラレタ」街を次々と生みおとしていく原理はよく
わかる。

 その「方向」は、あらゆるものを「中央」に集中させ、人もそこに集まって
いき、そして周囲にどんどんどんどん、今まで街がなかったところに「ツクラ
レタ」街を広げていく。

 いや、というよりも、今まで自然に「デキアガッタ」街がちゃんとあったと
ころを無理に壊して変えて、そしてそこに新しく、「方向」に合うような大き
くて綺麗でゴージャスな建物が(でも実は大きくて綺麗でゴージャスという以
外には何もない建物が)次々と「ツクラレ」ていく。

 インドに来て最初の滞在地マジュヌティカラは、間違いなく「ツクラレ」た
街だった。背景はよくわからないけど、たぶんインド政府が、「デリーのそば
でコミュニティをつくりたい? じゃこの辺は?」みたいな感じで、亡命チベ
ット人たちに提供した場所なのではないだろうか。

 とにかく、ただひとこと、狭い。ぎゅうぎゅうに押し込められている空気。
まあ取りあえず食べたり買い物したり生活できる場所はひととおりり揃ってい
るのだけど、でも、落ちついた気分を味わいながらプラプラするなんてとんで
もない。居場所が本当に、なかった。

 目に焼きついている光景は、水道だか下水だか道路を掘りおこす工事をして
いて、でもその作業をしていたのがどう見てもただの地元のお兄ちゃんたちだ
ったということ。機械だけは一応それなりの掘削機みたいなものを使っていた
が、使い方がよくわからないのか、みんなでああだこうだいいながらの作業だ
った様子。

「ツクラレタ」街の中でも、みんなでああやって助けあいながら暮らしていけ
ば、新しく街が「デキアガ」っていくということもあるだろう。だけどぼくは
ここで、ラダック行き「予習」の中で語られていたことに触れないわけにはい
かない。

《いわゆる「中央」は、(上↑で述べた)便利と効率を追求しようとする「方
向」に沿うものにしかお金を出さない、だから、都会の周辺に「ツクラレ」た
街を広げていくこと(日本でいう駅前再開発のような事業)にはお金を出す、
それらの街と都会を結ぶ道路やインフラを整備するのにもお金を使う、が、そ
れぞれの街で暮らす人たちにとって本当に必要なことが何かについては、「方
向」とは関係がないから、あえて目を向けようとはしない…》

 マジュヌティカラからダラムサラへ向かう道、いってみれば首都デリーと郊
外を結ぶ典型的幹線道路は、本当に至るところで工事中だった。こちらはもち
ろん地元民などではない、駆りだされた大勢の作業員たちだ。

 ここでもやはり、「方向」に沿うインフラ開発には「中央」から惜しみない
お金の投資。一方、慣れない機械だけどこかからレンタルでもしてきたのか、
でもそれ以上の「中央」からの援助など期待できないまま、道路工事を自分た
ちだけでしないとならないマジュヌティカラの地元民たち。

 ああ、インドよ、どこへ行く…(つづく)


<番外編「to Ladakh 」3 おわり>


                     (執筆:2006‐6‐10)


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 いろいろなところでモノガタリの場を与えてくださって、本当に嬉しく思っ
ています。

 ということで、冒頭に続いて終わりの挨拶まで本文とは関係なくなってしま
うのですが、今週末のモノガタリの集まりを↓にお知らせいたします。

 光栄のあまり、ということで、お許しください。


                               India CUTTERS   058/26/5/2008


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      モノガタリの夕べ 第3回『囲炉裏端(いろりばた)』
          〜文字のない世界へようこそ〜
∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵∵

 幼い頃にモノガタリをきいたときのことを思いだそうとすると、語ってくれ
た人の顔やそれに声、周りにいた家族たちの表情や、やがては部屋の様子から
そこに漂っていた空気の匂いまで、記憶に浮かんできたりしないでしょうか?

 この記憶は、口伝えの「語り」というものが、その「時」その「場」に居あ
わせたその「人」たちの持っている関係の中でしかありえない、そういう一度
かぎりの「縁」から発生する、ひとつのマジックなのかもしれません。

 モノガタリを聴いていただくだけでなく、皆さんと一緒に、昔の「人」たち
がモノガタリを紡いでいった「時」の「場」をシミュレートしたりもしながら、
この「マジック」を感じてみる、そんな集まりになったらいいなと思っていま
す。

 よろしければぜひ、たった一度かぎりの「その時」「その場」に居あわせた
「その人たち」になりにきてみてください。

 今回のテーマは、「動物!」です。


■と き 2008年5月30日(金) 18:30 open 19:00 start

■ところ NOAH'S CAFE http://noahscafe.main.jp/
    (東京メトロ東西線 落合駅より徒歩8分)
    (JR総武線・都営大江戸線 東中野駅より徒歩12分)

■参加費 1500円(お食事とお飲み物つき)

■内容
・動物との思い出や関わり、などなどについて語りあう。
・みんなで「動物」のモノガタリをひとつこさえてみる。
・動物の語り:『猫の草紙』『狐女房』(予定)

■お申し込み・お問い合わせ
iroribata@gmail.comまで、お申し込みください。
複数名さまでお申し込みの場合は、人数もお書き添えください。
(※ 食事の用意の関係がありますので、事前申し込みをお願いしています)


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購読案内  http://archive.mag2.com/0000262092/index.html

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