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2009/11/09

マーケティングのヒント Vol.250『No2企業のマーケティング/No1企業のマーケティング=2つの事例』

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ vol.250━2009.11 09
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┃目次∥◎メインコンテンツ      ∥『No2企業のマーケティング/No1企業のマーケ
                                    ティング=2つの事例』
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┃  ∥発行:集客支援センター 川又 俊之
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


                  マーケティングのヒント Vol.250

『No2企業のマーケティング/No1企業のマーケティング=2つの事例』     
                              

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■ No2企業のマーケティング/No1企業のマーケティング

前回のメルマガでは、ペプシが炭酸飲料の世界No1ブランドのコカコーラに対して
仕掛けたNo2企業のマーケティング戦略を紹介しました。

では、現代の日本で、ペプシ VS コカコーラのコーラ戦争に匹敵する事例はある
か?ですが、私は2つ挙げられると思います。

1つ目は、コンビ二業界で、王者セブンイレブン VS ローソンの『コンビ二戦争』。
2つ目は、会社ではないですが、マーケティングというフィルターを通して観察し
た『民主党 VS 自民党』の戦いです。

2つのマーケティング戦争の詳細は、下記で分析していきます。



■ セブンイレブン VS ローソンの『コンビ二戦争』。

1つ目の事例は、我々にとっても、身近なコンビ二でのマーケティング戦争です。

王者セブンイレブンは、前回の例で言えば、コカコーラのような存在で、チャレン
ジャーのローソンは、ペプシに例えられます。

では、ローソンの戦略は、何なのか、また、それはチャレンジャーのNo 2企業に相応
しいか?を、手元にある『日経MJトレンド情報源 2007(日本経済新聞社)』のコン
ビニ編の記事から、探っていきます。

まず、ローソンの新店舗として、挙げられるものとしては、下記の通りです。


*高齢者向けコンビ二
*ローソンストア100(生鮮コンビ二)
*ナチュラルローソン(20~30代女性向け店舗)


セブンイレブンと比較した場合、客層を絞ったユニークな店舗が多いことに驚かされ
ます。

実際、私も従来のローソンの住み分けの為、緑が基調カラーのローソンストア100を、
浦和で見たことがあります。

参考)http://www.99plus.co.jp/index.html

また、高齢者向けコンビ二は、実店舗は、見たことはないですが、20~30代女性向け
コンビ二のナチュラルローソンは、都心で見かけたことがあります。

参考)http://natural.lawson.co.jp/


では、これらの新店舗は、No2企業のマーケティング戦略としては、どうか?
ですが、大正解!と言えます。

世界的なマーケターのアルライズが、言うように、まさに

『マーケティングはライバルの反対を狙う』

を、キチンと実践しています。


では、なぜローソンは、いつになっても『コンビ二野党』のままで、セブンイレブンに
勝てないのか?
なぜ、ペプシが、1977年にスーパーでの飲料の販売で、コカコーラに追いついたように、
セブンイレブンに追いつけないのか?という疑問について考えてみましょう。

1つ目の考えられる原因として、焦点を広げすぎている点が挙げられます。
3つも異なる属性の店舗を同時に展開するのは、無理があるので、まずは、値段競争に
巻きこまれるローソンストア100からは、撤退します。

残り2つは、

*高齢者向けコンビ二
*ナチュラルローソン(20~30代女性向け店舗)

です。
どちらにフォーカスするか?ですが、私は、高齢者向けコンビ二を優先する方が、市場
の規模、全国展開、更にセブンイレブンとの差別化という面でも、良いと思います。

ただし、この場合は、ネーミングの要素が重要になるはずです。
仮に、『オールド ローソン』『シルバー ローソン』などの名前をつけたら、高齢者は、
絶対に来店したいと思わないはずです。

現在は、まだ実験段階の高齢者向けコンビ二は、特に正式な名前が決まってないようです
が、まず適切なネーミングをつけるのが、最優先だと思います。

次に、ナチュラルローソンですが、この業態で全国展開するのは無理があるはずです。
ナチュラルローソンに関しては、東京、大阪などの大都市だけの出店に留めておくことが
必要でしょう。


では、次に、王者のセブンイレブンが取るべき戦略は何か?
私は、一見、消極的に思えますが、車でいう『マイナーチェンジ』の変更だけに留めて、
大幅に店の特徴を変えないことだと思います。

なぜなら、消費者のイメージとして、好き嫌いはともかく、セブンイレブンは、コンビ二
業界でNo1という認識は、既に形成されています。
そこで、セブンとしては、このイメージを壊さないまま、マイナーチェンジだけを、段階
的に続けるべきです。

具体的には、既に実施しているように、おにぎり100円キャンペーンを、もっと頻繁に実施
する。
また、スーパーなどと比べた場合、明らかにセブンの商品は、高すぎるので、飲料、パン
などに関しても、100円前後の商品を、もっと増やす必要があると思います。


ところで、今まで、私が主張したことは、当たり前すぎて、何の新鮮味もないと読者は、
思ったはずです。

現実には、ペプシ VS コカ コーラのコーラ戦争のように、王者コカコーラは、ペプシの1点
突破戦略の罠に、はまってしまい、従来のコーラの販売を中止し、糖分を増やした『ニュー
 コーク』を販売してしまった過去があります。

世界一の飲料メーカーのコカ コーラ社でさえ、ブランド価値を自ら破壊するようなミスを犯
してしまいました。
セブンも将来、コカコーラ社と同じようなミスを犯さないという保証は何もありません。

現在、セブンにとって、明らかにマイナス要因として、挙げられるのは、

『セブンの商品は、不当に高く値下げも制限している』

という消費者の認識です。

このマイナス要因を省く為にも、段階的な、一部商品の値下げだけを実施するべきだと思い
ます。



■『民主党 VS 自民党』のマーケティング戦争

次に、会社ではないですが、マーケティングのフィルターを通した場合の『民主党 VS 自民党』
の例を挙げたいと思います。

『民主党 VS 自民党』のケースは、マーケティング的には、非常に面白いケースです。

なぜなら、前述のコンビ二の例のように、No1のシェアを争う企業同士の戦いは、通常は、時間も
かかり、変化も緩やかなものです。

ところが、『民主党 VS 自民党』のケースでは、選挙というシステムを通して、たった1日で、
No1 とNo2が、劇的に入れ替わってしまいました。

では、民主党の選挙前と選挙後のマーケティング戦略を分析していきます。

まず、選挙前のNo2だった頃の民主党のマーケティングですが、これはマーケティングの王道で
あり、100点に近いと言えます。

なぜなら、ペプシが、ペプシ チャレンジでコーラに、味だけを焦点として挑んだように、No2の
戦略としては、

『問題を制限しながら、対話は拡大する』(そんなマーケティングならやめてしまえ ダイヤモ
  ンド社(114頁)

です。

民主党は、まさに『政権交代』という点だけに、フォーカスを絞ったまま、対話を進め、No1になり
ました。

では、No1になった後のマーケティング展開として、必要になることは何か?を考えてみましょう。

まず、決定的に重要だと思える点が、コーラやコンビ二の例のように、

『No1とNo2では、取るべき戦略が全く違う』

ことを100%理解する点だと思います。

現在、No1の民主党は、もう『問題を制限する』手法や『マニフェスト至上主義』的な、方策は取る
べきではありません。
それらは、あくまでNo2の戦いですが、まだこの考えから、脱却出来てないように見えます。

10月21日発売の朝日新聞朝刊の竹中平蔵氏のコメントでも、この部分が、実に的確な例えで、載って
いました。

『例えて言えば、家を建てる時、キッチンやリビングなど個々の部屋のプランは素晴らしいが、実は
 全体の設計図がないままに進んでいる感じ。』
(同記事から引用)


では、No1が、今後取るべき戦略ですが、私は、マニフェストうんぬんでなく、これから国をどうした
いのかという設計図を国民に示し、明確に説明することだと思います。
会社で言えば、リッツ カールトンのクレドのように、信条、理念を示すことです。

この点に関しては、前のメルマガで書いたペプシとのコーラ戦争で、追い込まれていたコカコーラの例
が、面白い事例として挙げられます。

1970年代にペプシが仕掛けたマーケティング戦略で、急激にペプシの追い上げを受けていたコーラが、
反撃の為に、70年に出した広告のキャッチコピーは、

『It’s the real thing=これが本物』

(ブランドは広告でつくれない 287頁 SHOEISHA アル ライズ著 )

でした。
このコピーで、コークこそが、唯一無二の本物のコーラなことを消費者に思い出させ、ペプシは亜流で
あることまで、暗に示唆することに成功しました。
以来、『real thing=本物』が、コーラの代名詞にもなっています。

No1の民主党に、必要なマーケティング戦略は、コーラの本物のように、誰もが納得するような理念を
明確に、何度も示し続けることです。



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■結論

セブンイレブン VS ローソン、民主党 VS 自民党と2つの事例を挙げて、No2企業のマーケティング
戦略、No1の組織を維持する為のマーケティング戦略をまとめてきました。
特に、No2企業のマーケティング手法を、自社にも応用してみるのは、どうでしょうか?




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