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2008/10/05

保坂つとむの「管理業務主任者」合格塾(平成20年版) 10/5号

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■■■ メルマガテキスト「区分所有法入門」 第2回         ■■■
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■■■   【今回のテーマ】マンションを“買う”ってどういうこと? ■■■
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● 前回,
 『区分所有法は,「分譲マンション」を中心とした“区分所有建物”の基本法で
  ある。』ということを説明した。
 (厳密に言うと,「賃貸マンション」でも区分所有建物となり得るのだが,
  その点については,別の機会に触れたいと思う。)

● 分譲マンションとは,文字通り“分譲”されているマンション,
  すなわち「各部屋(専有部分)それぞれが売りに出ている」マンション
  のことだ。

● それでは,マンションを買った人は,
  いったい“マンションの何を”買ったことになるのだろうか?

● 一般には「マンションの1部屋の所有権」を買った…
  と考えられているのであろう。でも,総単純な話でもないのだ。



● そもそも“区分所有建物”は,次の2つから構成されている。
  a)専有部分
  b)共用部分

● このうち,a)の『専有部分』については,前回説明したばかりなので,
  今回は,b)の『共用部分』について,詳しく説明することにしよう。

 【区分所有法第2条第4項(共用部分の定義)】
 この法律において「共用部分」とは,
 専有部分以外の建物の部分,               ←『ポイント1』
 専有部分に属しない建物の附属物,            ←『ポイント2』
 及び第4条第2項の規定により共用部分とされた附属の建物 ←『ポイント3』
 をいう。

 『ポイント1』
  「専有部分以外の建物の部分」とは,“建物本体” のうち,専有部分以
   外のすべての部分を指す。
   そして当該部分は,下記のとおり,第4条第1項により法律上当然に
   共用部分とされるもの(法定共用部分)と,第4条第2項により規約
   で共用部分とされたもの(規約共用部分)に分類される。

 『ポイント2』
  「専有部分に属しない建物の附属物」とは,建物の附属物(電気の配線,
   水道の配管など,文字通り建物の附属物を指す)のうち,専有部分に
   属しない部分に附属されたものをいう。
   なお,当該附属物は,建物本体のうち,どちらに附属するかによって,
   専有部分・共用部分の区分が決定されることになる。したがって,
   専有部分に附属しているのに,これを共用部分の附属物に変更しよう
   としても,これは認められない(規約で定めてもダメだ)。

 『ポイント3』
  「第4条第2項の規定により共用部分とされた附属の建物」とは,区分
   所有建物とは別の建物だが,区分所有建物のために存在するもの(ガ
   レージやトランクルームなど)で,規約により共用部分とされたもの
   をいう。
   附属の建物は,規約で定めて,はじめて共用部分の仲間入りを果たす
   ことができるのであり,規約の定めがないのに,当然に共用部分とな
   るものではない(つまり,法定共用部分としては扱われない)。

 【区分所有法第4条第1項(法定共用部分)】
 数個の専有部分に通ずる廊下または階段室その他
 構造上区分所有者の全員またはその一部の共用に供されるべき建物の部分
 は,区分所有権の目的とならないものとする
 
 【区分所有法第4条第2項(規約共用部分)】
 第1条に規定する建物の部分(専有部分となり得る部分)及び附属の建物
 は,規約により共用部分とすることができる。



● 共用部分は,
  区分所有者が単独で(独占して)所有するような性格のものではないのは,
  わかってもらえるだろう。

● そこで,区分所有法では,
 「共用部分は,原則として区分所有者みんなの持ち物である。」
  という考え方を採用している。

● このように,
  複数の人たちで1つの物を所有する(共同所有する)形態を『共有』という。

● 民法では,
  物を共有している人(共有者)は,
  各自が「持分(共有持分)」を持っている…とされる。

● したがって,マンションを購入した人は,
  専有部分の所有権(区分所有権)のほかに,
 『共用部分の権利(共有持分)』も同時に購入していることになるのだ。



● 次に,
  建物の“敷地”の権利がどうなっているのかを確認しよう。

● 民法では,
 「建物」は,土地とは別個独立した不動産として扱われる…とされているため,
  建物の所有者は,その敷地(土地)についても,
  何らかの土地利用権を持っていなければならないのだ。

● これは,「区分所有建物」についても同様であり,
  区分所有者は,建物(専有部分)を所有するために,
  その建物の敷地に関する何らかの権利を有している必要がある。

● このような権利は,区分所有法上,『敷地利用権』と呼ばれる。

● ちなみに,
  マンションの敷地も,区分所有者全員の『共有』となっているのが一般的で
  あるため,各自が持っている権利は「持分(共有持分)」ということになる。

● したがって,マンションを購入した人は,
  この『敷地利用権(通常は共有持分)』も同時に購入しているのだ…
  ということを頭に入れておこう。



● というわけで結論!
 『マンションを“買う”とは,「区分所有権」と「共用部分の共有持分」,
  そして「敷地利用権」の3つの権利を同時に購入する』ことを意味する。



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