住まいと法律~判例編  RSSを登録する

住宅をめぐる法律は激変したといっても過言ではありません。こうしたなか安心できる住まいの購入、トラブルの防止を実現するためには、かつての裁判例を理解することが重要です。住まいと法律(判例編)では、住まいにかかわる判例をわかりやすく解説します。

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2007/11/24

住まいと法律~判例編(55号)

 
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住まいと法律〜判例編(55号)
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・事実
(最高裁昭和60年7月16日、判タ568号42頁、判時1168号45号
 最高裁民事判例集39巻5号989頁)
原告の建設会社がマンション建設を計画したところ、建設地周辺の住民による反
対運動にあいました。住民からマンション建設の確認処分に絶対反対する旨の陳
述書を受け取ったことなどから、行政側の担当職員は周辺住民との話し合いによ
る紛争解決を建設会社に指導したのです。
 このような行政指導に対して、(裁判所の認定によれば)原告は十数回にわた
る周辺住民との話し合いを行い、さらに行政職員の助言に対しても積極的に協力
していたようです。ところが、そうこうしているうちに新高度地区案が発表され、
このまま紛争が解決しないで確認処分を得られないと、新しい高さ規制の施行に
ともない設計変更を強いられる可能性が出てきました。
 そこで、原告の建設会社は東京都建築審査会に確認申請の実施を求めるととも
に、行政指導によって損害を被ったとして裁判では損害賠償の支払いを求めまし
た。

・法律上のポイント
建築基準法は一定の期間内に、建築確認申請に対する確認通知などをすべきと定
めています。判例は建築確認申請の性格について、「基本的に裁量の余地のない
確認的行為」だとしています。しかし、現実には「裁量の余地」はありますし、
今回の判決でも「社会通念上合理的と認められるとき」は、確認申請に対する留
保をしても違法ではないと判断しています。
 法律上のポイントは、建築確認申請に対する留保がどの程度まで許されるのか
です。
[法律相談191頁、塩野208〜210頁]

・判決
判決は、原告の建設会社が「確認処分を留保されたままでの行政指導にはもはや
協力できないとの意思を真摯かつ明確に表明」している場合には、「それ以後の
右行政指導を理由とする確認処分の留保は違法となる」として、損害賠償の請求
を認めました。この判決にいう「真摯かつ明確に表明」の具体的な意味はよくわ
かりません。裁判官が好きなように判断するということでしょうか。
(判例は変更されることがあります。トラブルの際には弁護士などへご相談を)
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発行人:馬場 民生(法科大学院生)
HP:http://www.jttk.zaq.ne.jp/bagqn504/
掲示板:http://db.zaq.ne.jp/asp/bbs/jttk_bagqn504_1/frame/list
発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 
配信中止はこちら http://www.mag2.com/m/0000209388.html 
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