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2009/12/20

5分でわかるデジタル家電のABC Vol.088

5分でわかるデジタル家電のABC Vol.088
【静的な記憶素子・・・SRAMの謎1】
発行:2009.12.20 23:00
配信数:まぐまぐ:1365部 melma!:488部
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【目次】
1.冷たい冬
2.動的、静的
3.フリップフロップ
4.SRAM
5.まとめ
6.次回予告
7.編集後記
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【このメールマガジンの登場人物】

X君:
大学生。法律の勉強をしているらしい。
2週間に1回ぐらいの割合で、【私】の家に遊びに来る。
忙しい時は、遊びに来なくなるので注意。

私:
電機メーカで、デジタル家電の研究開発に従事している。
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【1.冷たい冬】

窓の外は暗い闇だ。

その闇は、どこまでも続いている。

星たちが、やけに透明に見える。

冬の冷たい夜に、空を見上げていると、
どこまでも吸い込まれていくような錯覚に陥る。

X君
「寒いですねー」

私
「うん、急激に寒くなっていく」

X君
「こうやって、暗い夜空を眺めていると不思議な気分になります」

私
「ところで、前回まではDRAMの話だったけれど、
X君はSRAM(エスラム)というのを知っている?」

X君
「うーん・・・聞いたことがあるような気もしますが、
・・・実はよく分かりません」

私
「DRAMとSRAMって何か似ていると思わない?」

X君
「名前が似ています。両方とも、-RAMというのが付きますね」

私
「そう、いいところに気が付いたね。
DRAMは【Dynamic Random Access Memory】のことだったよね?
SRAMは【Static Random Access Memory】のことなんだよ」

X君
「スタティックランダムアクセスメモリ??」

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【2.動的、静的】

X君
「Dynamicは動的というような意味ですが、
 Staticは静的でしょうか?」

私
「そういうことだね。DRAMが何でDynamicというかというと、
【リフレッシュ動作】が必要だからというのが理由だったよね?」

X君
「放っておくと、コンデンサが放電してしまうからですよね?」

私
「SRAMはリフレッシュ動作が必要ないRAMなんだ」

X君
「そうだったんですか?」

私
「SRAMは、フリップフロップ回路を使ってデータを保持している。
だから、これも不揮発性なんだけどね。

まとめると、

DRAM:コンデンサでデータ保持。リフレッシュ動作が必要
SRAM:フリップフロップ回路でデータ保持。リフレッシュ動作は不要

ということになる訳だ」

X君
「とは言うものの、フリップフロップとか急に言われても、
訳が分りませんですが・・・」

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【3.フリップフロップ】

私
「フリップフロップは、論理回路の話になるとよく出てくる回路だ。
説明が煩雑になるので、詳細は次回以降にするけれど
1bitの情報を記憶できるような論理回路と考えていい」

X君
「そうですか・・・」

私
「この場合、フリップフロップ回路は、
トランジスタで構成されている。

デジタル家電の設計者は、
パッケージに入っている回路を買ってきて使うので、
トランジスタでフリップフロップ回路を構築することは通常はない」

X君
「はあ」

私
「余談だけれど、フリップフロップのことをレジスタとも言う。
【レジスタ書き換えておいて!】とか私はよく言われるけれどね」

X君
「エンジニアの職場は、そういう単語が乱れ飛んでいるんですね」

私
「話が横道にそれてしまった。
SRAMは、DRAMとは異なり【リフレッシュ動作が不要】
という利点がある(記憶保持の電力が少なくて済む)、
他にはDRAMと比べて高速動作が可能というのも利点だね。
でも、欠点もあるんだ」

X君
「欠点ですか?」

私
「コストが高い、面積が大きくなるというのが欠点だね」

X君
「値段が高いというのは確かに困りますね」

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【4.SRAM】

X君にも言いましたが、
RAMには、DRAMの他に、SRAMというものがあります。

DRAMは【Dynamic Random Access Memory】
SRAMは【Static Random Access Memory】

つまり、SRAMは【静的な】RAMのことで、

【静的】というのは、
【データ保持のためのリフレッシュ動作が不要】という意味です。

DRAMは、データ保持のためにコンデンサを使っていましたから、
時間が経つと勝手に放電してしまいます。

そのため、リフレッシュ動作を行い、
データが消えてしまうのを防いでいます。

SRAMは、データ保持には、
フリップフロップという回路を使っています。

フリップフロップは、トランジスタで構成される回路で、
データ保持のためのリフレッシュ動作は不要です。

そういった構造から、SRAMはDRAMと比べ以下の利点があります。

・記憶保持の電力が少なくて済む
・高速動作が可能

SRAMの欠点としては、DRAMと比べ
・コストが高い
・面積が大きくなる

というのが挙げられます。

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【5.まとめ】

1)SRAMは【Static Random Access Memory】のことで、
リフレッシュ動作が不要なRAMである。

2)SRAMは、記憶保持にはフリップフロップ回路を使っている。

3)DRAMと比較した、SRAMの利点は以下の通り。

・記憶保持の電力が少なくて済む
・高速動作が可能

4)DRAMと比較した、SRAMの欠点は以下の通り。
・コストが高い
・面積が大きくなる

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【6.次回予告】
その後は、こんな感じでいきたいと思います。
(予定は未定です)

SRAM 
携帯電話端末端末(赤外線通信)
国際通話サービス
携帯電話方式(W-CDMA(FOMA),LTE(S3G),iモード)
(800MHz,2.1GHzの違い)
無線LAN、WiMAXなど。
ビデオ、CD、DVD。
太陽電池  
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【7.編集後記】

次回、1月3日はX君が帰省するようですので、
お休みさせて頂く予定です。

X君
「ちょっと、勝手に人のせいにしないで下さいよ」


ところで、現在(12/20)は小休止しているが、
この一年は円高に振り回された。

電機メーカ各社は相当苦しんでいる。

あるメーカは、急速に海外にシフトしようとしている。

あと数年もすれば、日本の工場もなくなり、
研究開発と、設計を残して、
他は切り離されていくのではないだろうか?

当然、日本に納める税金も減るし、日本での雇用も減らすだろう。
これを読んでいる若い方(これから仕事を探そうとしている方)には
是非とも、技術や資格を身につけて欲しいと思う。

政府は助けてはくれない。

崩れゆく日本にあって、自分の身は自分で守るしかないのだ。
そして、現在、電機メーカでエンジニアとして働いている人々も
いつ、仕事を失うか、全く分からない状況になっているのだ。

残念ながら。

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