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幸せと平和を願う人々の心が臨界質量を超えるとき、世界は良い方向に動きだす。臨界質量とは、世の中をよくしたいという同じ「思い」あるいは「目覚め」を持った人々の数がある閾値を超えると、その「思い」が実現するというものです。

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2009/10/23

こころは超臨界 No.737「CO2 25%削減」

【 幸せと平和を願う人々の心が臨界質量を超えるとき世界は変わる 】
( 心が臨界質量を超えるとは → http://tinyurl.com/5kr6f )

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        人間学を学ぶメルマガ『 こころは超臨界 』

        読者:366人 / 発行人:渡部天真

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◆ 2009年10月23日 第737号「 CO2 25%削減 」
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  【世界の名言】

   賞賛は領収証であって請求書ではない
   (アーサー・シュナーベット)

   Applause is a receipt, not a bill.
   ( Arthur Schnabet, Jewish classical pianist )


●鳩山由紀夫首相は就任約1週間で臨んだ国連気候変動首脳会合で、温
暖化ガスの中期目標について「2020年までに1990年比で25%
削減」と表明し、喝采を浴びました。


●しかし、日経新聞編集員の太田泰彦さんは、外交の賛辞には目的があ
る。褒めることで自分が得をするから褒める、と考えるのが外交の基本
だろう、と釘をさします。

宇宙人パワーと経済外交――編集委員・太田泰彦
【「けいざい解読」09.10.17日経新聞(夕刊)】

日ごろの発言や行いを誰かに「立派だ」と褒められたら、素直に喜びた
い。だが外交となると話は違う。実利で動くドライな交渉の世界では、
相手が「なぜ褒めてくれるのか」をじっくり解読する必要がある

   ■   ■

鳩山由紀夫首相が国連で野心的な温暖化ガスの削減目標を掲げた。20
20年までに1990年比で25%減という数字は、温暖化問題の外交
舞台で主役を演じてきた欧州連合(EU)にも引けを取らない。

「首相の強い指導力に敬意を表する」(サルコジ仏大統領)

「日本に非常に勇気づけられた」(デンマークのラスムセン首相)

首相は途上国への支援策も表明した。アフリカ諸国が鳩山演説に喝采を
送る理由は分かりやすい。日本の技術と資金に期待する立場が明白だか
らだ。

賛辞には目的がある。褒めることで自分が得をするから褒める、と考え
るのが外交の基本だろう。これまでEUは、温暖化対策で日本の姿勢を
徹底的に批判してきた。それが態度を一変させたのは、鳩山政権の新た
な削減目標が科学的な見地で「立派」だからではない。

経済学の教科書によれば、国別に削減目標を設ける取り決めには、国境
の画定交渉と同じ意味がある。ひとたび国土の広さが決まれば、その国
は約束した範囲内でしか経済を営むことができない。

土地、資本、労働の基本的な生産要素と並び、環境はますます重要な要
因になる。高い削減目標を定めて排出量の天井を低くするほど、その国
の生産には重い制約が課される――。

「鳩山首相の演説は素晴らしい」と称賛するEU各国の口調には、そん
な古典的ともいえる経済政策の発想が感じられる。ライバルが自ら勝手
に国土面積を狭く線引きするなら好都合とばかり、「褒めごろし」戦術
に出たのではないか。

(後略)


●25%減は、現時点で予想できる数字を積み上げてつくったわけでは
ありません。実現の道筋を詰める前に目標を掲げたものです。では、2
5%削減を達成するにはどのような取り組みが必要となるのでしょうか。
「WiLL」11月号に載った櫻井よしこさんのレポートから学んでみ
ることにしましょう。

鳩山CO2 25%削減で日本経済沈没――櫻井よしこ
【「WiLL」2009年11月号http://tinyurl.com/yheh8p6 】

(上記記事より抜粋)

◆190兆円もの国民負担(p57)

民主党の25%の目標達成には、一体どんなことをしなければならない
のだろうか。専門家らがあげる項目を幾つか拾ってみる。

◎太陽光発電を新築住宅のみならず、一定規模以上の既築住宅にも設置
し、現状の55倍増とする。

◎原子力発電所の稼働率を現状の60%から90%以上に上げる

◎電気自動車など次世代車の販売を促進し、販売禁止や車検適用不可な
どの措置で従来型自動車を事実上禁止する

◎既築住宅にも省エネ基準を適用し、全住宅を改修する

これでも20年までの25%削減はできない。そこでさらに次のような
施策が必要だ。

「粗鋼、セメント、エチレン、紙パルプなどの主要品目の国内生産を半
減または中止するなどして、輸入しなくてはならないでしょう。粗鋼生
産の半減措置で9700万トン、90年比7.7%のCO2が削減可能
になります」(財団法人日本エネルギー経済研究所主任研究員・松雄雄
司氏)

理事長の内藤正久氏が加えた。

「その場合、日本の産業基盤が成り立たなくなる可能性があります。そ
こまで強制的に削減すると、民間資本による経済の自立的活動が出来な
くなる恐れがあります。実現困難な、荒唐無稽な選択は実体経済に悪影
響を及ぼします」

国民負担も膨大なものとなる。

「2020年までの1世帯当たりの可処分所得は、22万~77万円分
押し下げられ、家庭の光熱費出費も、世帯当たり11万~14万円増加
します」(松尾氏)

日本の実質GDPは20年までの累計で、3.2~6.0%下がり、失
業者は77万~120万人増加する、これは失業率換算で1.9%の上
昇だ。

一体全体、国民負担はどれほどになるのか。麻生案実現に必要な62兆
円の約3倍の190兆円が必要との見通しもある。

民主党がどれだけの経済負担が伴うかについての説明を、まったくしな
い中、環境省は、麻生案に加えてさらに毎年4兆円の負担が10年間は
必要だと見ている。

その見通しが伝えられたとき、民主党の専門家らは、とてもそんな金額
は出せないと言ったという。年額4兆円の見積もりは最少の数字であり、
さらに負担が膨れ上がる可能性は大きい。財源はこれから探すという民
主党は、明らかにコスト試算なしに、25%という大胆な数字を打ち出
したのだ。


●そんな状況のなか、IEA事務局長の田中伸男さんは「すべてを国内
で削減するよりも、海外から排出枠を買った方が安い」とし、海外から
の排出枠取得を活用すべきだと訴えます。

  「新興国含め対話の場」――1年内に初会合
   田中伸男・IEA事務局長
  【「エネルギーや地球温暖化対策」09.10.07日経新聞(朝刊)】

  国際エネルギー機関(IEA)の田中伸男事務局長は6日、バンコ
  ク市内で日本経済新聞と会見し、14、15日にパリで開くIEA
  閣僚理事会で、中国やインドなど広範囲な新興国を含めた対話の場
  を創設する考えを表明した。日本が掲げる2020年度までに国内
  温暖化ガス排出を1990年比25%削減する目標については、海
  外からの排出枠取得を活用すべきだと指摘した。

  (中略)

  鳩山由紀夫政権による新たな削減目標には「すべてを国内で削減す
  るよりも、海外から排出枠を買った方が安い」とし、海外からの排
  出枠取得を活用すべきだと訴えた。


●これは一見、合理的な考えのように聞こえます。しかし、排出枠を購
入するということは日本の国富を放出することを意味します。鳩山首相
が25%削減を表明したばかりにこのような状況に追い込まれることに
なりました。外交の賞賛は、領収証ではなく請求書であったわけです。


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