2009/06/08
09.06.08 こころは超臨界 No.646「天使と悪魔」
【 幸せと平和を願う人々の心が臨界質量を超えるとき世界は変わる 】 ( 心が臨界質量を超えるとは → http://tinyurl.com/5kr6f ) **************************************************************** 人間学を学ぶメールマガジン『 こころは超臨界 』 読者:324人 / 発行人:渡部天真 **************************************************************** ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆ 2009年6月8日 第646号「 天使と悪魔 」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【世界の名言】 科学は神を相手に対戦し 神のルールを解き明かすゲームである (コーネリウス・クラゼル) Science is a game we play with God, to find out what his rules are. ( Cornelius Krasel ) ●映画『天使と悪魔』を観てきました。 ハーヴァード大学の宗教象徴学の権威、ロバート・ラングドン教授をト ム・ハンクスが再演。監督のロン・ハワード以下『ダ・ヴィンチ・コー ド』のスタッフが再結集して制作された作品です。 ●『ダ・ヴィンチ・コード』が原作による知の謎解きを忠実に再現した のに比べ、『天使と悪魔』は知の謎解きを極力抑え、タイムリミット・ サスペンスとしてスピード感あふれる良質のアクション作品に仕上がっ ています。 ●いずれの作品も宗教と科学の対立を主題としたものです。原作者であ るダン・ブラウンは「人類史上初めて、科学と宗教の境があいまいにな り始めた時代に私たちは生きている」と語っています。 「ブンガクとの遭遇(5)――米では『進化論』教育に圧力」 2006.05.09 朝日新聞(夕刊)新科論 「なお続く宗教との対立」 来週末、世界同時公開される映画「ダヴィンチ・コード」。キリスト教 の隠された「秘密」を描く原作を生んだ米国のベストセラー作家ダン・ ブラウン氏は、前作「天使と悪魔」でもキリスト教をテーマに選び、今 なお続く科学との対立を描いた。こんな場面がある。 スイスにある世界最先端の研究所、欧州合同原子核研究機関(CERN )。所長は、米国ハーバード大で宗教象徴学を教える主人公ラングドン をこう問いただした。 「いまでは教会も科学者を火あぶりにはしないだろう。しかし、教会が 科学への締めつけをゆるめたというなら、きみの国にある学校の半数で 進化論を教えることが認められていないのはなぜだ」 ■ ■ 現実に米国では、科学と宗教の激しい戦いが続いている。主戦場は進化 論。攻撃をしかけているのは、80年代後半から台頭してきた「インテ リジェント・デザイン(ID=知的計画)」という名の理論だ。 「生命の誕生と進化の背景には知的な計画者(デザイナー)がいた」と の主張で、「神」という言葉こそ使わないが、キリスト教右派が支持基 盤。公立学校で進化論とともに教えるよう活動しているのも彼らだ。 テキサス工科大のジェラルド・スコーグ教授(科学教育)はニューヨー クで4月に開かれたシンポジウムで「全米の生物教師は、進化論を教え る際、大きな圧力を感じている」との危機感を訴えた。 旧約聖書の「天地創造」を信じる国民は半数にのぼる。3大ネットワー クのひとつ、CBSテレビが4月に実施した「人間の起源」に関する世 論調査でも、44%が「人間は最近1万年以内に神が創造した」と答え た。オクラホマ州のように、高校の履修基準で「進化」という言葉を一 切使わないところも現実に存在する。 ニューヨークの国立自然史博物館では、進化論を確立したダーウィンの 業績展が月末まで開かれている。「米国では、進化論はまさに政治問題 だ。教育の質を保つため、科学者が立ち向かうことが重要だ」と学芸員 のナイルズ・エルドリッジ博士は強調した。 ■ ■ 歴史的には、科学と宗教との関係は単純な「対立」の構図ばかりではな かった。「神(創造主)がつくった真理」を探し求めた著名な科学者も 珍しくない。 仏教は、キリスト教やイスラム教と違って創造主を前提とせず、科学と の関係も様子が違う。 芥川賞作家で、福島県三春町の寺の副住職をつめる玄侑宗久(げんゆう そうきゅう)さんの作品には、科学的な描写がよく登場する。 近作「アミターバー無量光明」では、死期が近づいて「極楽浄土はどん なところか」と問う主人公に、作者と重なる僧・慈雲が相対論や量子論 の言葉を使って説明しようとする場面がある。 玄侑さんは「仏陀は、人が何かを観察した結果である『色』ではなく、 観察者も含めた全体である『空』を見るように教えた。この『色即是空』 の教えは瞑想(めいそう)によって実感されるもので、理知的に理解す ることは難しいが、量子力学である程度のイメージはつかめる。仏教的 世界観への導入として科学的な理解はとても有効」と話す。 観山正見(みやま・しょうけん)・国立天文台長は天文学者であり、僧侶 でもある。「欧米の研究者に『父は住職だ』と言うと驚かれるときがあ る。だが自然をあるがままに受け入れる仏教は、自然の道理を説く科学 と矛盾しない」という。 さらに「中世西欧での宗教と科学の間の矛盾や論争が、結果的に科学を 進歩させる原動力になった面もあるのではないか」と話す。 「天使と悪魔」のブラウン氏が、仏僧が物理学の本を読んで教義を確か め、物理学者が素粒子実験で宗教的体験をするという例を挙げ、「人類 史上初めて、科学と宗教の境があいまいになり始めた時代に私たちは生 きている」と公式のサイトのインタビューで語っている。 科学と宗教の関係はどのように変わっていくのか、それが世界をどう変 えるのか――考えるよすがは、文学に見つかるのかもしれない。 (上田俊英=ワシントン) (勝田敏彦) =おわり ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ★ 購読・解除はこちらです http://www.mag2.com/m/0000208880.html ★ 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ ★ 発行人:渡部天真(名前の由来 → http://tinyurl.com/37rfmp) ★ メルマガ発想を支えるブログ: http://blog.goo.ne.jp/chorinkai/ ★ バックナンバーはこちら http://tinyurl.com/36t5sw ★ ご意見・ご感想は、直接このメルマガに返信願います。 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ お読みいただきまして、ありがとうございます。



