2009/10/24
インドネシア雑感記第3弾 Vol.6
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インドネシア雑感記 第3弾 : 希多 いくと
Vol.6 2009.10.23(毎週金曜夜配信)
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インドネシアの自然、土地、食べ物、生活、社会などを、エッセイ風の雑感記
として、メルマガにて紹介します。当国のご理解に役立てれば幸いです。
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皆さん、こんばんは。
今日はジャカルタからの配信、《1.いつまで続く異常気象から1.6.》を
お送りします。
1.6.大好物の秋の味覚に異変が 2004.11.01
ぼくの大好物のひとつに、秋の柿がある。柿といっても何でもいいというも
のではない。そう、柿といえば富有柿、そして次郎柿に限る。この二つに共通
なのは、ガリガリと硬い食感で歯応えがあること。
このガリガリ感が、昨年・一昨年のこの時期に海外出張などで食べれなかっ
た間に確実に変わってしまったようだ。
久しぶりで日本の秋の味覚を満喫しようと、やわらかい柿が出始めても硬い
のが出てくるのをひたすら待っていた。そして、ついに次郎柿が出たところで
ぼくは飛びついたのである。
柿の皮をむく手が震え、でも顔は思わずニンマリ。
「おー、久しぶりの柿よ。もうすぐ君をほおばることができるのはなんという
幸せ」
と、むき終わった次郎君をガブリ!
いや、3年ぶりの歯応えのある柿のうまさは口中に広がり、えも言われぬ快
感となってさらにかぶりつく。
どうも文体が、かの東京農大の名物教授のようになってきてしまったが、と
もかく次郎は美味かったのだ。
その次郎柿に遅れること5日ほどだったろうか。待ちに待った富有柿がスー
パーの店頭にお出ましとなった。無言のまま、しかし顔はニンマリとして買い
物カゴに入れる。
さっそく先の次郎ちゃん同様、富有ちゃんも家に帰ってすぐにむき始めた。
ムフフフ…、やっと夢にまで見たFUYUU柿にありつけると、胸は期待に打ち震
えた。
ここで、ぼくの柿の買い方をひとつ。まず、やわらかく熟したものは絶対に
買わない。赤み(濃橙色)を帯びたものは敬遠する。ひたすら若そうな、やっ
と橙色になりかかったやつを選ぶのである。
さて、先ほどのむき終わった富有ちゃんを、おもむろにガブリ!
「ん…?…?」しばらく無言のまま、またガブリ!
「ん…、やわらかいな…」
と、最初の再会は<ちょっと日が経っているのだろう>とかそんな感じで過ご
してしまったのだ。
そして、その後も、とにかく硬そうな富有を求め、何度か買い、そしてかぶ
りついたが、往年のガリガリ硬さは全くと言っていいほど影を潜めてしまって
いた。
硬さだけではない。中に全くと言っていいくらい種が入っていないのだ。こ
れじゃ、あのやわらか種の種無し柿とまるで一緒ではないか。
しばらく経ったある日、ぼくにとってのこの大問題をスーパーの懇意の従業
員に聞いてみた。
「今年の富有は以前ほど硬くないけど、どうしたのかな?これは愛媛産だけど、
和歌山も同じなの?」
「最近の富有柿は、お客さんの要望に応えようと種をなくして、以前とはまる
で違いますよ。1~2日もすればすぐやわらかくなるんです。どこの産地でも
同じですよ。」
ぼくはこれを聞いて愕然とした。丸2年食べないうちに、完全にそして確実
に富有の中身が変わってしまったようだ。
道理で青みがかってトビキリ硬そうなやつを選んでも、どうしても以前のよ
うな食感がないのが不思議だったのだが、これでやっと合点がいった。
それにしても、富有柿の生産者は自分たちに誇りというものがないのか、と
正したい。いくら消費者が種のないものを求めたとしても、自分たちの生産す
る柿に絶対の自信があればこんなことにはならなかったはずだ。
お客さんに喜んでもらおうと、種のない柿を作ろうなんて、なんと浅薄な…。
おれの作る柿を食べれない人は、どうぞご勝手に…という気高い気構えがなか
ったのか。
富有といえば、時期を過ぎて正月あたりにも冷蔵したのが出回るのが普通だ
ったが、こんなやわらかなやつじゃあ正月にはとても出せないだろう。
生産する皆が富有の特性を生かし、自信を持って市場に送り出すということ
を忘れ、ひたすら消費者に媚びた結果は言うまでもあるまい。
今年は台風がやけに多かったが、台風の強風にあおられて落ちたのではない。
富有柿は完全に自ら地に落ちてしまった。
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【後記】
先週お知らせしましたが、今日はジャカルタからの配信です。定期便より一
日遅れで皆様にお届けします。
現在宿泊しているのは、スマンギ交差点のほぼ脇にあるSultan Hotelで、以
前はヒルトン・ホテルとのこと。初日の朝食時、宿泊客の多さには驚きました。
日本人のビジネスマンもかなり滞在しているようです。
ここで良いところと言えば、敷地が広くバリ風の庭園を模していることでし
ょうか。大都会の喧騒の中で、ほっと一息つける空間を演出しています。
ぼくはと言えば、五つ星なんでしょうがなじめません。すでにアレンジされ
ていたので、仕方なく滞在中。実はここの一角は周りに何にもなく、気軽に外
出ができません。
ふらっと食事に行ったりスーパーに行くことが不可能な、ジャカルタのど真
ん中の「陸の孤島」ですね。ジャカルタの地図をご覧になれば皆さんも納得が
いくでしょう。
近々小さくても別の快適なホテルを探して移動しようと思ってます。
さて、ジャカルタのこの辺りは高層ビルが林立しています。ぼくのいる部屋
も14Fで、数多くのビルが望めます。始めてジャカルタに来た方は、その大
都会さにびっくりしています。
ジャカルタの朝はスモッグが立ち込め、遠くのビルも霞んで見えるほど。
また今回仕事でいろんな場所を見回り、貧富の差は相当なものでしょう。そ
れこそごみだらけの場所から、日本に持ってきても見劣りのしない豪勢な場所
と様々です。
次回もジャカルタからの配信です。では来週をお楽しみに。
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