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「日本から飛行機を使わずにケープタウンまで行ってみよう」それが当初の旅の目的だった・・・3年4ヶ月世界一周半。累積訪問国110ヶ国以上。アジア、中東、アフリカ、中南米、中央アジア、ロシア。「辺境」を好んで旅した著者による記録。是非ご登録下さい。【相互紹介歓迎】

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2009/10/19

SHIZA旅(ブータン4)

SHIZA旅(ブータン4)
2009.10.17 11:45作成:日本
2009.10.18 11:52貼付:日本
2009.10.19 02:00配信予定(日本時間):時差0時間
まぐまぐ:312部 melma!:468部
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【このメールマガジンについて】
これは、2003年4月から2006年8月まで旅をした経験などを元に
旅の思い出などを中心に語るメールマガジンです。

現在は、日本で再就職をしていますので、
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(まぐまぐ)
http://archive.mag2.com/0000206271/index.html

内容は同じです。
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【目次】
1.霧の中
2.山
3.僧院
4.マドラサ
5.編集後記
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【1.霧の中】

不思議な霧の中を歩いている。
108の塔があるという「ドチュ・ラ」だ。

「ラ」は、ブータンの言葉で峠という意味だ。

ここは、標高3150m。寒い。
深い霧で、周りは良く見えない。

煩悩の数だけあるという、108の塔の一部が薄っすらと
霧の中に佇んでいる。

不思議な霧の中を私は急いでいく。
最後は小走りになって、小屋の中に駆け込んだ。

昨夜から激しい下痢に襲われていた。
1時間毎に目が覚め、熟睡することができない。

その下痢は、ティンプーを出て1時間以上経った今、
最高潮に達していた。

「ラ」に厠があったのは幸運だった。
しかし、あまりに急いでいたため、紙を車に置いてきてしまった。

厠の個室内を見回すと、小さなペットボトルがある。
そしてその脇には水道の蛇口が。

蛇口から水を出すと、ペットボトルに水を貯めそれで処理する。
インド、東南アジア、その他地域で広く採用されている方式だ。

これなら、トイレットペーパーをわざわざ使う必要もない。

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【2.山】

ゆっくりと立ち上がると、膝がガクガクしていた。
疲弊しているのがわかる。

いったい、昨夜から何度トイレに行ったことだろう?
これから、「ワンデュ・ポダン」の街に行かなくてはならない。

まだ1時間以上は車に乗る必要があるだろう。

深い霧からは、ささやくように細かい雨が降り続く。
まるで絹のように柔らかで、穏やかな雨。

寒い。

無理もない。
標高3000メートルもあるのだ。
しかも、太陽の光は霧に遮られ、夕方のような暗さだ。

車に戻ると、運転手が暖房を入れていてくれた。

晴れていれば暑いくらいの気温。
曇りや雨なら、肌寒い。
それが、首都ティンプーだった。

典型的な山の気候だ。

うねるようにして山道を走り、今、こうして「ドチュ・ラ」にいる。
どこかで見たような山道。まるで、日本の山のようだった。

そして、本日は、
「ワンデュ・ポダン」と「プナカ」を訪れることになっている。

ブータン旅行の特徴なのだが、先に日程を決めておき、
基本的にはそれに沿って、行動することになるのだった。

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【3.僧院】

ロウソクの匂いが漂っている。

懐かしい。

チベットの匂いだと私は思う。
「ヤク」という動物の乳で作ったバターを元にして、
このロウソクは作られるのだ。

ベタベタとやけに油っぽい空気が辺りを包んでいる。
チベットと同じだ。チベットと。

仏像が安置されている部屋には、若い僧たちが10数人集まっている。
楽器の音がしたと思うと、ふらふらと踊りだした。

「ツェチュの練習をしているのです」
ガイドはそう私にささやく。

「ツェチュ」というのは、ブータンの祭りのことで、
今から約1ヵ月後に行なわれる予定だ。

(私がブータンを訪問したのは8月下旬だから、9月下旬)

若い僧の一人が、真鍮の壺を持って、こっちに近づいてくる。
小さい蛇口が付いていて、壺を傾けるとそこから聖水が零れ落ちた。

それを手に掬って、一口飲み、残りは頭に振り掛けるのだ。
それが、寺院での儀式の一つだという。

私も壺の水を口に含み、頭に振りかけた。

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【4.マドラサ】

ワンデュ・ポダンのゾン(僧院)には、小さな部屋が集まっている。
ここは、若い僧たちが寝泊りするところだという。

そして、階下には、僧たちの勉強部屋がある。
ここを訪れた時、私はウズベキスタンを思い出した。

ウズベキスタンのモスクにあった学校。
いわゆる「マドラサ」だ。

ここで、僧たちは宗教について学ぶ。
そして、宗教以外の多くの学問も。

この国にはチベット仏教を学ぶ「自由」があるんだ。
そう思うと、それだけで不思議な気がした。

ブータンの直ぐ北にあった、チベットは中国に併合され、
事実上、滅亡した。

もう、二度と復活することは無いだろう。

日本を含めた、国際社会もチベットを見殺しにしたし、
虐殺があっても、事実上黙認し続けている。

ブータンの西隣のシッキムは、インドに併合された。
外国人である、ネパール人の政治参加が引き金になっている。

しかしもちろんそれだけではなくて、
中国の脅威に対するインドの強い危機感も影響しているだろう。

シッキムが中国に侵略される前に、インドが侵略し、
国境の防衛を固めたいという訳だ。

チベトも、シッキムも、滅亡したが、
ブータンはまだ生き残っている。


この先、どうなるか分らないが、
今のところうまく行っているように思える。

そして、ここでは、大手を振ってチベット仏教を信教できる。

僧院を走り回る、若い僧たちが、大人になる頃、
いったい、この国は、
それから、この国の仏教はどうなっているのだろう?


クリックすると写真が表示されるはずです。
(飛べない場合はコピペして下さい)

「ドチュ・ラ」の仏塔
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan23.jpg

ワンデュ・ポダンの僧院へ向かう道
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan24.jpg

ワンデュ・ポダンのゾン(僧院)
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan25.jpg

ワンデュ・ポダンの街(ネパールを思い出させる)
http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan26.jpg

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【5.編集後記】

滅亡した国(の跡)をいくつも旅してきた。

滅亡はしていないが破綻した国も旅してきた。

そういうものが日常だった日々が過ぎ、
穏やかな日本に帰ってきたのが3年前。

しかし、今の日本の状況を見ていると
経済破綻した国での体験が
蘇ってくるようで、それが非常に辛い。

今はまだマシかもしれないが、このまま行くと、
一体どうなってしまうのか?

民主党政権は、
補正予算を3兆円分、「無駄」を省いたと言っているが、
補正予算の財源は、そもそも国債がほとんどだ。

暗澹たる気持ちになる。


↓今年、4月の新聞記事。
時代が変わると、こうも変わるものか・・・

朝日新聞
【補正予算に国債10.8兆円 09年度発行、過去最高に】
http://www.asahi.com/politics/update/0418/TKY200904180154.html

毎日新聞
【社説:補正予算 国債増発の怖さ心せよ】
http://mainichi.jp/select/biz/subprime/archive/
news/2009/04/20090428k0000m070120000c.html
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もしよかったら推薦してください。「読者さんの本棚」(まぐまぐ)
(melma!と「まぐまぐ」ではIDが異なりますのでご注意ください)

http://www.mag2.com/wmag/osusume/toukou.html
【「SHIZA旅」3年4ヶ月 世界一周ひとり旅】ID:0000206271 
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