2009/09/13
SHIZA旅(ブータン2)
SHIZA旅(ブータン2) 2009.09.12 16:25作成:日本 2009.09.13 00:23貼付:日本 2009.09.13 02:00配信予定(日本時間):時差0時間 まぐまぐ:309部 melma!:450部 -------------------------------------------------------------- 【このメールマガジンについて】 これは、2003年4月から2006年8月まで旅をした経験などを元に 旅の思い出などを中心に語るメールマガジンです。 現在は、日本で再就職をしていますので、 お間違いないようにお願い致します。 -------------------------------------------------------------- 【重要なお知らせ】 melma!でのご登録の方から 「メルマガが届かない」とのご指摘を多く受けています。 万一メルマガが届かない場合は、 こちらで登録をして頂きます様お願いいたします。 「まぐまぐ」の方が安定しているようです。 (まぐまぐ) http://archive.mag2.com/0000206271/index.html 内容は同じです。 -------------------------------------------------------------- 【目次】 1.唸り声 2.僧 3.マニ車 4.タシチョ・ゾン 5.編集後記 -------------------------------------------------------------- 【1.唸り声】 すさまじい唸り声を上げながら、こっちに飛び掛ってきた。 それに呼応するように、建物の影から黒い塊が飛び出してくる。 次から次へと。 黒い塊は、次々に湧き出てくる。 それが吠えながら、こっちに駆けて来る。駆けて来る。 「シッ」という声が建物の裏から聞こえてきた。 獣たちを自制させるための声だ。 獣たちは、一瞬立ち止まる。 しかしそれでも、こっちに牙をむき、太い声で唸っている。 今にも再び飛び掛ってきそうだ。 我々は、犬たちに囲まれながら、動くことができない。 遊牧民の生活に切り離すことが出来ない存在は犬だ。 モンゴル、チベット、アフガニスタン、ウズベキスタン。 人々の生活に深く犬たちは関わってきた。 その犬たちが、ここにもいるのだ。 やはり、この国は日本とは異なるのだ。 怒りを目に溜めて、牙を剥きながら じりじりとこっちに迫ろうとしている獣たちに囲まれて、 我々は立ち止まることしかできない。 -------------------------------------------------------------- 【2.僧】 建物から、僧が出てきた。 私と共にいたガイドが、見学させてくれるようにと依頼をする。 僧は、唸り声を上げる犬たちを叱り付けると、 犬はおとなしくなり、もうこっちに牙を向けようとはしない。 「ここは、尼僧の寺院ですよ」ガイドがそう説明する。 はっとなって、僧の方を見ると、頭をキレイに剃っているが 確かに尼僧のようにも見える。 敷地の奥に進んでいくと、洗い物をしている尼僧がいた。 まだかなり若い。日本の小学生ぐらいの年齢だろう。 それでも、しっかりとした手付きで洗い物をしている。 この年齢の尼僧は、この先一体どんな生活を送るのだろうか。 修行を続けながら、毎日毎日を過ごしていくことになるのだろう。 そしていつの日か、ここで生命を終えることになる。 そんな考えが私の頭を過ぎる。 もしかしたら、日本という遠い国から来た観光客は知っているが、 その日本を見ることも無く、一生を終えるかもしれないのだ。 ここは、ドゥプトプ尼僧院。 ブータンでは有名な「タントン・ギャルポ」が 瞑想を行なった、と言われている場所に建てられている。 ささやかなチョルテン(仏塔)を廻ると、 中庭の奥に建物があった。 この建物の中に仏像があるのだろう。 靴を脱いで中に足を踏み入れる。 他のゴンパ(寺院)と比較すると中は質素なつくりで、 その静かな様子は好感が持てる。 -------------------------------------------------------------- 【3.マニ車】 建物から出ると、70歳は越えていそうな女性が 念仏のようなものを唱えながら境内を歩いている。 ガイドがしばらく話すとこっちにこう伝えた。 「この方は、数十年間この場所で修行しているそうですよ」 長い間、この尼僧院で修行を続けてきたその尼僧は、 皺が深く刻んだ手に「マニ車」を握っている。 マニ車というのは、中に経文が入った筒状のもので、 それを1回廻すと、経文を1回唱えた功徳が得られるというものだ。 (確か、中国本土の僧が「発明」したということになっている) マニ車の種類は多く、ドラム缶よりも巨大なものから、 空き缶ぐらいの大きさのものまで様々だ。 チベット仏教の寺院にいくと、 その周囲にマニ車が設置されていることが多い。 このマニ車を廻しながら、寺院の周りを歩くのだ。 ラサでも、シガツェでもそうだった。 モンゴルもそうだったし、 ロシア極東のウランウデという街の 最果てのようなところにあった寺院もそうだった。 きゅるきゅると音を立てながら、尼僧はマニ車を廻している。 それは大人の握りこぶしぐらいの大きさで、真鍮色だった。 この先も、ここで、きゅるきゅると マニ車を廻しながら生きていくのだろう。 建物の裏手に回ると、遠くに弓道場が見えた。 ブータンでは、今でも弓道(ダツェ)が行なわれているのだった。 -------------------------------------------------------------- 【4.タシチョ・ゾン】 ドゥプトプ尼僧院から車で、ティンプー市内に戻る途中 「タシチョ・ゾン」が見えた。 「ここがビューポイントですよ」 そう言うと、ドライバーは車を止める。 私は車から降りると、写真を撮る。 ここは、国王が執務を行なう場所ということだ。 実は、この「タシチョ・ゾン」には もうその日の昼過ぎに既に訪れていた。 この「タシチョ・ゾン」には、寺院があって、 ここにも巨大な仏像がある。 さらに面白いのが、ツェチュの会場だ。 「タシチョ・ゾン」の裏手に広い会場ができているのだった。 「ツェチュ」というのは、ブータンの祭りのことで、 「タシチョ・ゾン」の会場では、9月下旬に祭りが開催される。 その時期になると、大挙して観光客が押し寄せ、 ホテルは予約で一杯になるという話だった。 ホテルだけではなく、機材の小さいエアバス A319では、 入国できる人数も限られていることだろう。 そんなことを思い出しながら私は高台から、 「タシチョ・ゾン」の全容を眺めている。 もう時計は3時を回っている。 風が冷たくなった。 今日はもうティンプーに戻るという。 その後は、明日の朝まで自由行動だ。 クリックすると写真が表示されるはずです。 (飛べない場合はコピペして下さい) 昼食のインド料理(味は結構よい。特に野菜カレーが美味) http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan06.jpg これが尼僧院。犬がたくさんいた。 http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan10.jpg 丘の上から見た「タシチョ・ゾン」 http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan05.jpg 「タシチョ・ゾン」の僧院(逆光が残念) http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan08.jpg 「タシチョ・ゾン」の「ツェチュ」の会場 http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan09.jpg 「タシチョ・ゾン」の「ツェチュ」の会場部分を丘の上から見る http://www.geocities.jp/shizatabi/top/bhutan11.jpg -------------------------------------------------------------- 【5.編集後記】 最近、猛烈に反省していることは、 「意味のない」ことばかり考えすぎたことだ。 ここ数ヶ月は、金融政策のことばかり考えていた。 コアコアCPIや、デフレ脱却、低金利、量的緩和、円高。 これが全部繋がっている。つまり、政策がうまく行けば、 (今の日銀が取りたくない方法を取れば) 日本経済も上向くのではないかと、日々考えていたのだ。 通勤の列車の中も。歩いている間も。 このメルマガを書いているときも。 そんなこと、私が考えても日本の金融政策に何の影響もないのに。 それでも、考えるのが楽しくて仕方がなく、 ついつい考えてしまうのだった。 今は、そんなことよりももっと個人的なことに エネルギーを使う方がよいと、反省している。 もっと時間と労力を使った方が良いことはたくさんあるのだ。 仕事もそうだし、メルマガもそうだ。 9月下旬にも海外への旅を計画している。 その準備もしていない。 本も読みたいし、それ以外にも細かい作業がたくさんある。 だから「無駄なこと」は極力考えず、必要なことに集中したい。 とはいっても、ついつい考えてしまうのだけど。 -------------------------------------------------------------- もしよかったら推薦してください。「読者さんの本棚」(まぐまぐ) (melma!と「まぐまぐ」ではIDが異なりますのでご注意ください) http://www.mag2.com/wmag/osusume/toukou.html 【「SHIZA旅」3年4ヶ月 世界一周ひとり旅】ID:0000206271 -------------------------------------------------------------- ・SHIZA旅のページ(発行者サイト) http://www.geocities.jp/shizatabi/ ・メルマガ登録・解除は過去ログ内からいつでも無料でできます。 (まぐまぐの方はこちらから) http://archive.mag2.com/0000206271/index.html


